学習塾の事業承継【事例から読み解くポイント】

経営者は、いずれ後継者に事業を承継することになります。

一般的には子供や親族に承継しますが、第三者に承継するケースも多いのです。

子供や親族への事業承継は、経営者が思っているほどスムーズに進められず、廃業を余儀なくされる場合もあります。

廃業するのであれば、第三者に事業承継した方がメリットを得られるのです。

学習塾の事業承継を行う背景や事例、成功させるためのポイントなどについて詳しく解説します。

 

学習塾が事業承継を行う背景

学習塾が第三者に事業承継する背景には、後継者不足の問題があります。

なぜ、後継者不足になるのか、理由をみていきましょう。

 

・子供や親族に適任となる人物がいない

学習塾の経営者になれば、多くの収入を得られるというプラスのイメージがついている方は多いでしょう。

しかし、業績を維持するためには、常に世の動向に目を光らせておき、最新の情報を得続ける必要があります。

そして、必要に応じて、これまでのスタイルを崩し、大きく方向転換する決断力も欠かせません。

経営者を任せられる人物が子供や親族にいない場合は、廃業するか第三者に事業承継することになるのです

 

・他の職業で安定した生活を送っている

経営者は、事業に成功すれば多額の収入を得られますが、成功しなければ一般的なサラリーマンの収入かそれ以下となるでしょう。

そのうえ、経営のプレッシャーや迅速な決断、最新の情報収集など様々な責任を伴う業務に追われることになるのです。

すでに、子供が皆安定した生活を送っている場合、あえて不安定な学習塾の経営を任せる必要がなくなります。

子供としても、経営者よりも安定したサラリーマンの方がいいと思うことも多いため、後継者不足となるのです。

 

事業承継における後継者不足は、第三者に事業承継することで解決できます

様々な事業を展開しており、東証一部上場しているような大手企業に事業承継できれば、学習塾がさらに発展するでしょう。

第三者が持つ資金力やノウハウ、コネクションなどの影響を受けるため、承継先次第で学習塾の未来が決まるといっても過言ではありません。

 

そのため、資金力やノウハウなどを得ることを目的として、第三者に事業承継するケースもあります。

 

・資金力を得て学習塾の事業を拡大させる

学習塾の数を増やすためには、物件や土地、講師の確保、設備などに資金が必要です。

学習塾の経営が安定していても、むやみに数を増やすことは避けた方がいいでしょう。

学習塾の業界は目まぐるしく変革しているため、急に多額の資金が必要になることもあります。

新しい学習塾は、経営状況が安定するまでに時間がかかります。そのため、経営を維持するための資金も用意しなければなりません。

 

資金力がある第三者に事業承継することで、学習塾の数を増やすことのリスクを抑えられます

数を増やしつつ、学習塾の動向の変化に対応できれば、将来的に多くの利益を見込めるでしょう。

 

・学習塾のタイプを変更する

学習塾のタイプには、大きく分けて集団型と個別指導型があります。

個別指導は、講師とマンツーマンで指導を受けられるため、それだけ子供の集中力が維持しやすくなります。

 

近年では、集団型よりも個別指導型の方が好まれる傾向があります。

しかし、簡単に集団型から個別型に変更することはできません。講師を増やしつつ生徒数を減らさなければならないのです。

翌年から個別指導型に切り替えるにしても、これまで集団型で授業を受けていた生徒を辞めさせるわけにはいきません。

そのため、現在の生徒が学習塾を辞めるまでは集団型のクラスと個別指導を両立させる必要があるのです。

 

第三者に事業承継することで資金やノウハウを手に入れられれば、集団型から個別指導型へスムーズに切り替えられるでしょう。

 

・新しいシステムを導入する

インターネットを利用して、自宅にいる生徒に対して指導するビジネスモデルも出てきています。

新しいシステムを導入しようにも、ノウハウがなければ導入できません。

むやみに指導のタイプを増やしても、生徒が分散してしまい、学習塾の安定性が下がってしまうのです。

ノウハウを持つ第三者に事業承継することで、新しいシステムを導入しやすくなります。

また、新しいシステムを開発している企業に事業承継するのもいいでしょう。

 

学習塾の事業承継の事例

学習塾の事業承継では、子供や親族に経営者に相応しい人物がいなかったり、すでに別の職業で安定した収入を得ていたりすることで、第三者に事業を承継するケースがあります。

ここでは、学習塾の事業承継の事例をご紹介します。

 

・子供に承継できないため他社に承継した事例

集団指導型の学習塾を展開している経営者は、自分が引退したときに子供に跡を継がせようと考えていました。

しかし、経営者の子供は医療関係や空港関係などの仕事に就いており、経営者としての安定した収入を得たいという気持ちがなかったのです。

そこで、学習塾の経営者は、第三者に事業承継することを決断しました。

 

第三者への事業承継に踏み切った理由には、学習塾事業の拡大という狙いもあります。M&Aの仲介会社を利用して、大手企業の傘下に入る形で事業承継に成功しました

大手企業は東証一部上場企業であるため、学習塾の信用力も高まり、さらには集団型学習塾の経営ノウハウまで手に入れられたのです。

 

・リタイアしたいことを理由に第三者に承継した事例

ある経営者は、事業承継に踏み切った理由として、次の2つを挙げています。

(1) 学習塾の経営を家族に協力してもらっていたが、家族に不幸が重なり、学習塾の経営に対するモチベーションを保てなくなった。

(2) 経営者としての業務に追われ、生徒や保護者への対応の時間を割けなくなり、現場でプロフェッショナルとして働きたいと思うようになった。

 

経営者の立場から退くことで、現場で講師として働く時間を確保できます。

また、経営のモチベーションを保てなくなると、業績が瞬く間に悪化し、廃業に追い込まれる恐れがあります。

そのため、第三者に事業承継することがベストな選択だと言えるでしょう。

この事例では、事業承継後に元経営者が塾長として現場に残り、現場で働いているそうです

 

学習塾の事業承継のポイントとは

学習塾の事業承継は、完了までに時間がかかります。

十分に準備できていないと、買い手企業にとって不利益な取引となるため、準備期間が必要です。

また、事業承継の際に得られる売却益を増やすために、事業の魅力や将来性について十分にアピールしなければなりません。

学習塾の事業承継に成功するために、次のようなポイントを押さえ、しっかり準備しましょう。

 

塾講師を安定して確保できているか

事業承継の売却益には、学習塾の現状や将来性が反映されます。

継続的に生徒を確保することで収益が安定しますが、そのためにはまず講師を確保しなければなりません。

講師を確保できなければ、生徒を増やすこともできないでしょう。

アルバイトや派遣の講師が多い場合は、講師が頻繁に入れ替わることもあるため、できれば正社員を確保した方がいいでしょう。

それでもいつ辞めるかわからないため、予備の人員を確保しておくことが大切です。

講師が安定的に確保できていれば、収益を拡大させやすいと考えられ、売却益も高くなります。

 

他社との違いを明確にできているか

学習塾の数は非常に多く、同時期に売却に出した場合、学習塾の質や特徴、他にない魅力などで競うことになります

他の学習塾との違いが明確になっていないと、良い条件で売却することができません。

収益1つにしても、競合他社の収益との比較表を用意するなど、データや資料で他社との違いを明確に示すことが大切です。

 

近隣の学校で、自分の学習塾に通っている生徒がどれだけいるのかを示す他社との比率表などがあれば、より説得力を持たせられます。

また、他の学習塾にない画期的な指導システムを導入していたり、有名大学出身の講師がいたりすることも、売却益を高められる要素です。

 

生徒が一人で通いやすい駅チカに立地していることもアピールポイントとなるでしょう。

他社との違いを明確にしたい場合は、事業承継の専門家に相談することをおすすめします。

学習塾の事業承継の事例や担当案件の経験から、高い売却益となる方法をアドバイスしてもらえます。

 

どのような部分を明確にすればいいのか、そのためにはどのような資料が必要なのかがわかります。

 

事業承継後の目指す目標の設定

事業承継を始める前に、承継後の目標を設定しましょう。

事業承継で経営者の立場から退いても、講師として引き続き学習塾に残ることは可能です。

経営者は辞めたいけれど、講師は辞めたくないというケースもあります。

また、学習塾から完全に手を引いて、新しい事業を始めたり、リタイアしたりする方法もあるなど、事業承継によって選択肢が増えます。

 

目標を達成することを意識して、事業承継を進めましょう

新事業を立ち上げるための資金を得たいのであれば、事業を興すのに必要な資金を計算しておきます。

1,000万円が必要な場合は、希望売却額が2,000万円になるように学習塾の魅力をアピールしたいところでしょう。

希望売却額がそのまま買い手に承諾されないケースも多く、2,000万円を提示しても1,000万~1,500万円程度での売却となる可能性があります。

 

リタイアして余生を楽しみたいのであれば、自分の年齢や生活費を考慮して、いくらで売却すればいいのか計算しましょう。

また、最新のシステムの導入や集団型から個別指導型への変更を目的としている場合は、ノウハウを持つ企業に譲渡する必要があります。

 

M&Aの専門家に頼るのもアリ

事業承継後の目標を達成できる企業を自分で探すことは難しいため、M&Aの専門家に頼ることをおすすめします

信頼性を確認したうえで、条件にマッチした企業を紹介してもらえます。

無理に自分で買い手企業を探すと、実態がなかったりノウハウを持たなかったりといった条件を満たさない企業しか見つからない可能性があります。

 

交渉の途中で企業の詳細な情報を得ることになり、条件を満たさないため交渉が決裂するという事態になりかねません。

途中で事業承継をやめることになると、企業探しから始めることになります。

学習塾の業界は、目まぐるしく動向が変化しているため、事業承継に時間がかかると学習塾の経営状況が悪化し、高い売却益を得られなくなる可能性もあるのです。

 

専門家に買い手企業のリサーチを依頼すれば、スムーズに学習塾を譲渡できるでしょう。

また、現時点でどれぐらいの売却益を得られるか予測してもらえるため、事業承継するタイミングを見計らうことができます。

売却益が低いことが予想される場合は、売却益を高めるために、どのような対策が必要なのかもアドバイスを得られます。

 

学習塾の事業承継を行うなら

学習塾の事業承継を行うのであれば、まずは専門家に相談しましょう。

次のようなことを尋ねることをおすすめします。

 

・現時点での学習塾の価値

現時点での学習塾の価値を確認しましょう。

収益や成長性、講師の質など様々な情報を提供することで、自分では算出することが難しい希望売却額を計算してもらえます

希望売却額は、買い手企業に提示する額となり、妥当性が問われます。希望売却額が予想よりも低い場合は、どうすれば高く売れるのかアドバイスを受けましょう。

 

・学習塾の事業承継の事例

学習塾の事業承継では、どのような事例があるのかを確認しましょう。

自分の場合に当てはめて、どのような対策をすれば事業承継に成功するのか考えることが大切です。

過去の事例から、自分の学習塾が事業承継に成功するかどうか予測もできます

 

・事業承継を行うべきタイミングかどうか

事業の価値や現在の状況などを踏まえ、事業承継を行うべきタイミングかどうかがわかります。

今行うべきタイミングではないと専門家に言われたら、いつ行うべきか尋ねましょう。

ただし、健康上の問題などにより、すぐにでも事業承継しなければならないケースもあります。

この場合は、少しでも良い条件で事業承継するために、どのような対策が必要か専門家に確認しましょう。

 

専門家は、交渉のサポートもしてくれます。事業価値が高い学習塾であっても、交渉にミスがあると良い条件で承継できません。

できるだけ専門家のサポートを受けて、理想に近い事業承継を実現しましょう。

 

上記のような内容を相談するのであれば、当サイトはスパイラルコンサルティング社をおすすめします。

売却対象の事業の価値を最大化してから売ることを得意としています。

あなたの事業をより良い形で事業継承したいのであれば、以下のリンクからご相談へと進んでみて下さい。

 

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