システムインテグレーターの事業承継はどうすればいい?注意点やポイント、事例は?

突然ですが、人間誰しも、今の年齢では問題なくできていることでも、10年後、20年後には、年齢による衰えで出来なくなってしまうことがあるかもしれません。これは仕事にも当てはまります。あなたもどこかのタイミングで、現在の仕事から退くことを考える必要があります。

それはシステムインテグレーター業界の経営者も一緒です。多岐にわたる業務を同時に考え、課題を解決していかなければならないシステムインテグレーターなら、なおさら年齢の影響が強く出るかもしれません。

今回はそんなシステムインテグレーター業界の経営者が退く際に考える、事業承継について詳しく紹介します。近年では親族や社内の人以外に、事業を引き継ぐケースも増え、事業承継の方法も多様化しています。そんな事業承継についての理解をより深めて、スマートなリタイアを考えてみませんか?

 

事業承継のメリットとは

まずは、事業承継のメリットについてみていきましょう。メリットを理解すれば、事業承継という選択について、より前向きになれるはずです。

 

経営に対する重責からの解放

長年、経営者として働いてきた方であれば、その大変さは身に沁みているのではないでしょうか。経営者の判断ひとつで、業績は大きく左右し、社内の雰囲気も強く影響を及ぼします。重責がある一方、大きなやりがいもある立場ですが、いつまでもその立場が務まるわけではありません。年齢による体力の衰えもありますし、判断力が鈍ってきたと感じる瞬間もあることでしょう。

そんな時に考えたいのが、事業承継です。これは何も無責任な選択ではなく、経営者であればどこかのタイミングで考えなければならない決断です。親族や社内に運良く適任者がいれば、その人への引き継ぎを考えるのもひとつの手です。同時に、社外へ目を向けて後任者を探す道もあります。

 

現金を得ることも

外部の企業に事業を承継する場合であれば、会社を引き継ぐのと同時に、会社も売却することになるので、まとまった資金を得られる可能性があります。事業の価値や状態にも左右されるので、具体的な金額まで明言できませんが、多少なりともまとまった資金が得られることでしょう。それは経営者にとって、とてもうれしいことではないでしょうか。引退後の生活の資金にも活用できますし、色々と選択肢も広がるはずです。

一方で事業承継を諦め、廃業を選択していたらどうでしょう。資金を得るどころか、会社清算などによってそれなりの出費が伴います。両者を比較すると、資金を獲得できる可能性があるのは、事業承継を行う際の大きなメリットと言えるでしょう。

 

従業員の雇用継続

例えば、もし、あなたが何らかの理由で事業承継をできなかったらと想像してみてください。会社で働いていた多くの社員はどうなるでしょう? 扶養家族がいる人の雇用が失われる可能性があります。しかし、あなたが無事に事業承継を行えば、大切な社員やその家族を守ることができます。

さらに、後任者が経営に前向きな方で業績を回復させれば、社員の待遇改善にも期待が持てます。経営者自身の力では現状の改善が難しいと感じるのであれば、早い段階で事業承継を選択肢にいれても良いかもしれません。

 

システムインテグレーターの事業承継を行う際の注意点

続いて、システムインテグレーターの事業承継を行う際の注意点についてです。以下のことを留意しておくと、事業承継もスムーズに行えるはずです。それでは、早速、見ていきましょう。

 

事業承継の確定まで従業員や取引先には秘密にする

事業承継の情報は、大変機密性が高いといえます。正直、不用意に周囲へ情報を漏らすのは控えましょう。従業員も自分の会社が事業承継するかもしれないという情報を知ってしまうと、混乱する恐れがあります。

その恐れから職場での士気の低下が危惧されますし、人によってはひどく動揺してしまい、離職してしまうという最悪の事態も起こりかねません。取引先にも噂などが飛び火してしまうと、企業価値にも悪影響が及ぶ恐れがあります。本当に事業承継を行うとしても、その事実は必要最低限の人間のみにしか伝えないことが重要です。情報を伝えた相手に対しても、秘密を厳守するように伝えておきましょう。

 

従業員などに承継する以外にM&Aという手もある

事業承継という言葉を聞くと、まず思い浮かべるのは自分の子供や兄弟へと事業を引き継ぐ、親族内承継ではないでしょうか。古くから親しまれてきた方法なので、日本の企業にも馴染みが深いはずです。しかし、最近では少子高齢化の影響もあり、従来の方法では事業の継続が難しくなる例が増えています。身内にも、更には社内にも後任の経営者がいないとなると、他の選択肢を考えなければなりません。

そこで近年注目されているのが、M&Aによる事業承継です。一見、難しく聞こえますが、外部の企業の経営者に事業を承継する事で、事業承継における選択肢のひとつです。実際にM&Aによる事業承継を実施するシステムインテグレーターも増えており、多くの経営者が活路を見出している方法だと言えます。

 

システムインテグレーターの事業承継を成功させるポイントとは

それでは、事業承継を実際に成功させるためには、どのようなポイントがあるのでしょうか。ただ闇雲に動いていても、事業承継はうまくいきません。ここでは以下の5点に絞り、事業承継成功のポイントを紹介します。

 

準備は早めに

あなたの親族、もしくは社内の人物に事業承継するとしても、それを社外の企業と考えていたとしても、共通して言える事ですが、準備は出来る限り早く行いましょう。事業承継は大切な家宝を他者に譲り渡すのとは異なります。会社という複雑なものを他者に引き継ぐことを意味します。そういうことを十分に理解し、経営者は責任を持って管理し、判断を下していかねばなりません。事業承継はその後任者を選ぶ行為ですので、当然ながら慎重に、そして時間をかけて行う必要があるからこそ、早めに動き出すべきです。

 

譲歩できない条件を明確に

社外の企業に事業承継するとなると、様々な条件を交渉しなくてはなりません。事業の売却額もそうですし、今後の社員の待遇も含まれます。その際には、ここだけは譲れない条件というものを明確にしておくと良いでしょう。

売却額はいくら以上でないとダメ、社員の待遇は現状を下回るのはNGといった具合に決めておくのも大切なことです。この条件が曖昧だと、交渉が不要に長引く恐れがありますし、なによりも不利な条件を押し通されてしまう可能性もあります。何が譲れないのかを、はっきりと示し、可能であれば優先順位もつけておくと良いでしょう。

 

真の強みを知る

自社の強みは何なのか、改めて考え直してみましょう。就職活動中の自己分析に似ていますが、頭で考えている自社の強みは本当に正しいのか、再考してみると良いでしょう。システムインテグレーターですと、例えば社員の経験が豊富、社員が特定のスキルを持っている、取引先が多様、特定の分野が得意というような強みがあると思います。他にも色々とありますが、まずは洗いざらいに自社の優れている点を挙げましょう。そのうえで、最も強みとしている点は何なのか再確認しておくべきです。

 

オーナーと後継者と従業員にとって最も良い着地を目指す

事業承継で関わりが深いのは、やはりオーナーと後継者、そして従業員です。決定権が強いのはオーナーと後継者かもしれませんが、従業員の存在を忘れてはなりません。この三者が納得のいく、事業承継を目指しましょう。オーナーは仮に売却額が満足できるものだったとしても、それだけに目を奪われてはなりません。社員の待遇やシステムインテグレーター業としての方向性など、俯瞰的な目線を忘れないようにしましょう。また、今まで貫いてきた信念、そして今後に望む事、そういった経営者としても想いは後継者にしっかりと伝えておきましょう。

 

専門家の力を借りる

事業承継、特にM&Aを活用して実施しようと考えると、法務や財務といった専門的な知識を必要とします。会社を売買するので、その一連の手続きも簡単ではなく、一定の期間を要します。事業承継が無事に終わるまでは、経営者にも本業務がありますし、時間の確保も難しいもいるでしょう。

そんな時は、M&Aの専門家の力を借りましょう。M&Aや事業承継を考える際、専門家に協力を求めるのが一般的で、どのような専門家を選定するかが大切になってきます。ここでは代表的な専門家を2つご紹介します。

 

①M&A仲介会社

M&A仲介会社は文字通りなのですが、買い手側の企業と売り手側の企業の間に入ってM&Aを仲介してくれます。M&A仲介会社の最大の特徴は、売り手側と買い手側、双方の企業の利益が最適化してくれる点です。実際のM&Aでは、中小企業で採用されるケースが目立ちます。多岐にわたるM&Aの業務ですが、M&A仲介会社を起用すれば一連の業務にて心強いサポートが得られます。相手企業を紹介するなどマッチングを助けてくれますし、クロージング業務まで一貫して対応してくれます。

 

②ファイナンシャルアドバイザー

M&Aの専門的な知識を豊富に持った専門家がファイナンシャルアドバイザーです。ファイナンシャルアドバイザーは、自身が担当している側の企業の利益が最大化されるように行動します。その点がM&A仲介会社と異なります。ファイナンシャルアドバイザーは上場企業同士のM&Aで起用される事が多く、M&Aに関連する専門的な業務を幅広く行ってくれます。

 

.システムインテグレーターの事業承継事例

最後に、実際のシステムインテグレーターの事業承継の事例を2つ紹介します。どのような目的がそれぞれの事業承継にあるのか着目し、事例を参考にしてみましょう。

 

【事業承継の事例①】

買収会社:株式会社フュートレック

売却会社:株式会社アドホック

実施年度:2016年

 

「フュートレック」は「アドホック」のデジタルコンテンツの企画・制作・保守、コンピューターシステム・ソフトウェアー・ハードウェア―の企画・設計・開発・保守・運営、情報通信機器の販売・保守、労働者派遣などの事業を、簡易吸収分割により事業承継しました。この事業承継の目的は、「アドホック」が保有している多様な商品を「フュートレック」が展開している商品に加える事で、より戦略的な商品構造が可能となると判断したからです。

 

【事業承継の事例②】

買収会社:株式会社ジーニー

売却会社:ちきゅう株式会社

実施年度:2018年

 

「ジーニー」は「ちきゅう」が行う中小企業向けCRM/SFAシステムである『ちきゅう』の開発・販売事業を、会社分割により事業承継しました。この事業承継の目的は、「ジーニー」が提供している、マーケティングオートメーションの『MAJIN』と、「ちきゅう」の『ちきゅう』を強固に連結させて、事業シナジーを創出していく事です。これによって、お客様のマーケティング活動をより力強くサポートできるようになり、顧客満足度のさらなる向上も期待できると考えています。

 

システムインテグレーターの事業承継を検討するなら    

今回はシステムインテグレーターの事業承継について詳しく紹介しました。事業承継は簡単なことではありません。しかし、あなたのような経営者や社員にもメリットがあるビジネススキームです。しかも、既に多くの会社がM&Aを活用し、新しい活路を切り開いていると理解したことでしょう。

もし事業承継に興味を持っているのであれば、まずは行動すべきです。前出のとおり、事業承継の専門家もおります。事業承継の問題は経営者ひとりで抱え込む必要はありません。専門家に相談し、まずは次の一手を考えることから始めましょう。

 

M&Aコンサルタントの中でも特におすすめなのは、東京に拠点を置くスパイラルコンサルティング社です。

成果報酬制なので無料で相談を受け付けており、多数の事業承継の実績をもとに、的確なアドバイスをもらえるでしょう。

満足できる事業承継にするためにも、まずはご相談してみてはいかがでしょうか。

 

スパイラルコンサルティング社

 

>>匿名で相談・簡易査定をしてみる<<

 

経営者の方は必見!

今ならM&Aを理解し使いこなすための本、「図解で簡単!オーナーのためのM&A入門」が経営者限定で無料で手に入ります。詳しくは下記リンクをクリック。

>>「オーナーのためのM&A入門」無料プレゼント!<<