システム開発会社の事業承継【事例から読み解くポイント】

システム開発会社の業務において、最終段階でシステムテストという項目があります。

このシステムテストでうまくいったとしても、実際にシステムを稼働させてから想定外のことが起き、テスト通りに行かないということは起こり得ます。

特に、発注側の都合によってテストが十分に行えなかったり、テストの重要性を軽視したような注文をつけたりといった場合は、こういったトラブルが起きる可能性を高めてしまいます。

そしてそんな場合であっても、発注者側がシステム開発について知識が少ないと、「思ったように動かない!トラブル発生!」とすぐに連絡してきて、不良品じゃないのか?!という問い合わせをしてしまうことも少なくありません。

システム開発における契約は、システムテスト完了までというのが通例です。ですからそのシステム開発に関しては完了していると言えるのです。

技術力を提供するサービスは、どうしてもこのようなトラブルに見舞われてしまいます。

厳しい状況下で、システム開発会社の経営を継続していく中小企業経営者に、今回はM&Aで事業承継を行うことについてご説明していきます。

 

システム開発会社が事業承継を行う背景

冒頭の話の続きになってしまうのですが、システムが納品段階になり、テストが終わったら、システム開発会社側は業務は終了となります。契約内容もシステムテストが正常に終了したら完了ということになっているでしょう。

ベンダ(システム開発会社)側としたら、打合せの段階から、使い方について説明はしているので、後はテストをして納品で終わり!と思っていたら、ユーザーから、使い方がわからない、思ったように起動しないなど、問い合わせが殺到することがあります。

「そんなこと打合せの段階で話しているはずなのに」と思うことは多々ありますよね。

しかしユーザー側からすれば、「実際に使ってみないとわからないことあるじゃないか」という感覚なのです。納品後のアフターメンテナンス、使い方のレクチャーは別料金だという認識がないのです。すべて込の値段だと思っているユーザーは多数存在しています。

 

どこまでが契約内容なのか?業務内容についてボーダーラインが見えにくいのが、システム開発会社の事業内容です。

 

そもそも社内に、その会社独自のシステムを開発できる技術スタッフが在籍していればいいのですが、そのような人材がいないから、社外でシステムを構築してもらうわけです。

システムを開発することもできないだけでなく、それを運用することも難しいというのがユーザー側の特徴と言えます。

手取り足取りとサポートする必要が出てきますが、ユーザー1社にそこまで予算、時間を割くことは難しい、アフターサポートと、レクチャーについても、当初から見積もりに入れておいてもらう必要があることを理解してもらわなければいけません。

契約を取れればそれでおしまいではないということです。

 

システム開発会社を長年経営してきているオーナーならば、この辺りは熟知していているでしょう。そして、事業を誰かに引き継ぐ場合は、同じようなことで困ってほしくはないと考えるのではないでしょうか。

後継者側としても、技術面と営業面、両方に長けていないと経営を継続することは難しいとなれば、引き継ぐことに躊躇してしまいます。

経営者、後継者、そして従業員にとっても、すべての人が良い着地点を目指すことができるのが、今回ご紹介するM&Aでの事業承継なのです。

 

M&Aで事業承継するということは、社外の第三者へ事業を譲渡することになりますから、自社の事業内容とシステム開発業と相性が良いということになれば、ある程度の金額がかかったとしても、買い手企業は現れます。

それも一社ということはなく複数の会社が名乗りを上げることも珍しくないという状況です。

システム開発会社は、売り手市場と言えます。このタイミングを逃すことなく、M&Aでの事業承継を検討してみてください。

 

システム開発会社の事業承継の事例

今回、こちらでご紹介するシステム開発会社における事業承継の事例の特徴としては、システム開発会社同士のM&Aが多いところです。

 

■システム開発会社(所在地:栃木県)が医療、介護のパッケージソフト開発会社(所在地:岩手県)に事業を譲渡しました。

今は、インターネットなど通信環境の進歩により、他県など離れた地域の企業でも合併することが可能になっています。

パッケージソフトを開発している会社ならば、システム開発業を事業に取り入れることは、双方の事業が成長することが見込めます

事業同士の相性ということを確認することがとても重要なことわかる事例です。

 

■株式会社ヴィンクスと株式会社エリアのM&A

ソリューションビジネスを中心とした総合情報サービス企業である株式会社ヴィンクスは、多店舗展開している大手小売業向けにITサービスを提供している株式会社エリアの株式を取得し、子会社化しました。

中堅IT企業同士のM&Aと言われているのですが、最近のM&Aの特徴として、同じ規模同士の企業間で執り行われることが目立ちます。

 

今回ご紹介しているM&Aをご覧になってお分かりいただけると思うのですが、今やM&Aは大企業が行うビジネスモデルではなく、中小企業にこそぴったりだということです。

伸びしろのある、将来性のある企業にこそM&Aでの事業承継をお勧めします。

 

システム開発会社の事業承継のポイントとは

システム開発会社がM&Aで事業承継を成功させるポイントについて、先程ご紹介してきた事例を踏まえながら、4つご紹介していきたいと思います。この4つのポイントは言うなれば、事業価値を高めるポイントとも言えます。

事業価値を高めることは、譲渡金額を高くすることにもつながります。希望に見合う譲渡金額や条件にて事業承継ができれば、成功したといえるでしょう。

 

従業員の技術力と人数

システム開発というのは、技術力が商品になっている企業と言っても過言ではないといえます。技術力が高いということは、それだけ企業価値も高いということです。

そこで気をつけておきたいのが、M&A完了時に技術力のある従業員が離職していないことが重要だということです。

事業価値にもつながる技術社員がいなくては話になりません。せっかく事業譲渡できることになっても、白紙にもどすと言われかねません。

このためには、あまり早い段階で従業員にM&Aでの事業承継について相談することはご法度ということになります。たとえそれが良い方向への変化であったとしても、状況が変わることに恐怖を感じてしまうことがあります。大切な職場において大きな変化があるとなると、少なからず不安になります。

IT関連の技術者というのは、引く手あまたですから転職も可能です。

M&Aが完了したころには、すっかり技術者が離職して、めぼしい社員が残っていなかったということにならないように、従業員を確保するということをいつも念頭に入れていただいて、M&Aを進めていただきたいと思います。

在職している従業員のスキルが高いこと、そして優秀な技術者の数が多いほど、システム開発会社の事業価値が高くなるということをくれぐれもお忘れなく。

 

営業力

M&Aを検討するにあたって、まず、営業力を鍛えておくことが必要です。

取引先が「こうして欲しい」という要望に一つ一つ耳を傾けることが大切です。

システム開発というのは、まず技術者あってのことですが、お客様を連れてきて、コミュニケーションをとるのは営業担当者になります。

小さい会社ですと技術者と営業担当を同時にこなす場合もありますが、取引先とのトラブルを防ぐためにも、営業専任者は必要になり、技術者と取引先との重要な橋渡し役になってもくれるでしょう。

事業を譲渡しようという時には、営業専任者がいるから技術者は仕事に専念できて、取引先とトラブルになることを未然に防げる体制が社内にあることを説明しましょう。

営業力が確立されたシステム開発会社であることアピールできるわけです。

社内での一連の協力体制が出来上がっていることは、高い事業価値になります。

 

継続的な取引のあるクライアント数や規模

その企業に備わっている事業価値を判断する材料として、どれだけの取引先を抱えているか、また定期的な契約があるかなどは、重要なポイントになります。また取引先企業の規模も関係してきます。

冒頭でもお話しています通り、取引先とのコミュニケーションの取り方が契約にも大きく影響を及ぼします。言った、言わないというレベルから、どうしても話が通じなくなって、訴訟へと発展していくこともあるわけです。

規模の大きな取引先をいくつも抱えているということに越したことはないのですが、顧客に比例してトラブルも多数抱えているということでは、本末転倒となってしまいます。

訴訟にかかる費用だけでも膨大になってきますし、そのような取引先を抱えている企業を買いたいと思う経営者はいないでしょう。買い手が現れたとしても安く買いたたかれてしまいます。

取引先の数も大切ですが、取引先とどのような信頼関係が結べているかが最も重要なのです。大企業との取引があることは大きな魅力ですが、小さい取引先であっても厚い信頼関係を結ぶことができていて、継続的に依頼が来るということこそ、大きな事業価値だということです。

 

M&Aの専門家に頼るのもアリ

システム開発会社を経営している方の中には、買い手企業を自分で探そうと考えている方もいらっしゃるでしょう。

取引先の中で買い手になり得る企業についてすでに見つかっているかもしれません。

 

M&Aは完了までの間に、会社法に則って書類のやり取りが多くあります。これはかなり複雑な作業です。

その中身というのは、決算書、税務申告書、労働契約書、事務所等の賃貸借契約書であったりするので、社内ですべて用意することはできます。

しかし、会社の内情というのを詳しく取引先に公開してしまうというのは、少し抵抗がでてくるのではないかという懸念もあります。

上手く話がまとまればいいのですが、予想外の負債が隠れていたりして、こんな借入金があるんだ、結構厳しいのかなと内情がわかってしまって、「やっぱり事業を譲渡してもらうのはやめます」ということになってしまったら、買い手を失うだけでなく、今後の経営にも影響が出るでしょう。

 

ここでご説明したいのが、M&Aエージェントの役割です。

上記の書類の準備ですが、全て社内で完結するとお話していますが、日々の経営を行いながら、細かい資料作り、準備というのはかなり骨が折れます。

それに従業員に内緒で動く必要があるので、自分で用意しないといけないわけです。

M&Aエージェントにまず相談してみることをお勧めします

エージェントでは効率よく資料を準備するコツも教えてくれて、ピンポイントで何が必要かということもサポートしてくれます。エージェントに相談することで、時間を節約できるわけです。

完全成功報酬制をとっているエージェントであれば、M&Aを成立させないことには手数料が入ってこないわけですから、最後まできっちりサポートしてくれるでしょう。

 

システム開発会社の事業承継を行うなら

システム開発会社のM&Aについて経験があるエージェントを見つけて相談されることをお勧めします。

M&Aは、「交渉」と「調査」でもって進めていきます。言うなればM&Aエージェントは交渉のプロ集団と言えます。

特にシステム開発会社のM&Aに実績があるのならば、事業価値の引き出し方、業界の内情などをいちから説明しなくても熟知しています。

 

買い手企業は、何度かM&Aを経験している企業が多いのに、反して売り手は一度もM&Aを経験していない企業が多いのです。

そして買い手というのは、買いたいという意思表示をしても意外に移り気で、気が変わることも予想されます。今、買わなくていいかなと日和見してしまうわけです。

そんな気分屋の買い手と最後まで交渉し続けるためには、プロの交渉ができるM&Aエージェントに頼ることが必要となってきます。売り手企業の立場にたって、不利のない交渉をしてくれます。

 

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