飲食店のM&A事例から学ぶ成功のポイント6つ

飲食店のM&Aをしてみたいけれど、周りにしたことのあるオーナーがいないからいまいちイメージがわかないという人も多いのではないでしょうか。

M&Aは、友好的なものも少なくなく、うまくいけば買い手や売り手、従業員など全員が喜ぶ結果にもできます。

成功のためにまずは、M&Aの事例を知るのが良いです。

そこで今回は、飲食店のM&Aの事例や、そこから学べる成功のためのポイントを見ていきます。

成功の秘訣を知って、飲食店のM&Aを成功させましょう!

 

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目次

飲食業界の現状

飲食業界のM&Aについて知る前に、まずは飲食業界の現状をチェックしておきましょう。

飲食業界の現状を知ることで、飲食店のM&Aの背景を理解しやすくなるはずです。

 

景気に左右されやすい飲食業界

飲食業界は景気に左右されやすい業界です。

景気が悪く、給料が低ければ、それだけ外食しようとする人が少なくなるからです。

そのため、リーマンショック以降に厳しい状況が続いていましたが、最近は持ち直してきています。

しかし今後はどうなるかは分かりません。

東京オリンピックまでは様々な需要が高まって景気がよくなり、その後悪くなるという声もあります。

また日本は地震が多く、最近では台風も被害が大きくなっており、大規模な自然災害が起これば景気に大きな影響を与えるでしょう。

決して安定した業界ではないということを念頭にした飲食店経営が必要とされます。

 

日本食ブーム

今、外国人の中で日本食がブームです。

海外に日本食の飲食店を進出して現地の人に食べてもらうだけでなく、訪日外国人を増やす施策によって、日本を訪れて日本食を食べてくれる外国人の方が増えています。

日本旅行の楽しみの1つが日本食を食べることなのです。

そのため、飲食店の中でも、イタリアンレストランや洋食レストランではなく、寿司やてんぷら、とんかつ、ラーメン、お好み焼き、鉄板焼き、蕎麦などの日本食を扱う飲食店において、ビジネスチャンスが到来しています。

海外から来るお客を獲得するために、英語や中国語などの外国語に対応できるスタッフを雇ったり、外国語のメニューを用意したり、特定の宗教でNGとされる食材が入っているメニューやヴィーガンメニューを分かりやすく表示したりなど、飲食店側の対応が必要です。

飲食店のなかでも、日本食を扱うお店は、今後も外国人観光客からの需要が高いことが予想されるため、ライバル店に遅れをとることなく、上記のような対応を早めにすませておきましょう。

また、料金体系が分かりやすいなど、日本語や日本の習慣を知らない外国人でも安心して入店できる飲食店作りも重要です。

居酒屋などではお通しが当たり前のように出され、支払に含まれますが、多くの外国人が理解できないシステムです。

そのため、お通しについて外国語で説明した上で入店してもらうか、海外からのお客の場合はお通しをなしにするなどの対応も必要です。

このように海外の文化や習慣などに対する知識が求められます。

 

就職先としては人気のない飲食業界

残念ながら、他の業種と比較して、飲食業界はあまり就職先としての人気はありません。

長時間労働で薄給、体力も必要で、お店のターゲット層次第では理不尽なお客の相手もしなくてはならないという短所が目立ってしまっており、自ら望んで飲食業界で働こうと考える人材が少ないのです。

最近では過労死問題なども取り上げられやすく、24時間以上の勤務が必要で家に帰れない飲食店店長の話がニュースなどで取り上げられているのを目にします。

飲食業界は労働環境の改善が求められています。

また、現在では多くの外国人労働者が飲食店で働く姿を目にします。

外国人のお客が増えている飲食業界ですが、働く方も外国人の方が増えています。

外国人の方を雇うということは、法令の面で気にするべき項目が増えてきます。

知らない間に違法就労をさせてしまわないように、経営者としての責任が問われます。

また、日本人の中でも「飲食業界でぜひ働きたい」という方がいます。

そのような人材はやる気にあふれて、飲食業界に強い思いがあるので、いかにそのような人材を市場から見つけ出して採用できるかが、飲食店の今後の経営に大きく影響を与えます。

飲食店はおいしい料理の提供はもちろんのこと、経営力、コンプライアンスの遵守、採用力など幅広いスキルが求められるのです。

料理のスキルが高い人ではなく、経理者としての能力が十分にある人でなければ、これからの飲食業界では生き残っていけません。

 

IT技術の積極的活用が進む

就職先として人気の低い飲食業界。

そのため現在、続々とロボットや注文用のデバイスなど、IT技術を取り入れる動きがあります。

長時間労働でブラック環境のイメージの強い飲食業界でも、IT技術の活用により、生産性を向上させ、労働環境の改善に乗り出しています。

今後、よりIT技術の発展が進むことで、飲食業界の労働環境も改善していくと予想されます。

しかしそのためには、飲食店経営者にIT技術の有用性を理解している人がいること、IT技術の導入のために動けるような人材がいることなどが必須条件です。

そのためには、やはり多くの、そして幅広いスキルが求められます。

 

今後の飲食業界の課題

人口減により内需が減っている日本では、いかに外需を獲得できるかが重要になってきます。

そして飲食店では、そのイメージの悪さから採用に課題を抱えているお店が多く、人を獲得するための施策が必要です。

しかし規模の小さい飲食店では、自分たちの力だけでやっていくにはハードルが高く、いくつかの飲食店同士が1つにまとまることで、それらを実現していくことを検討すべきでしょう。

しかし、その際に赤字同士の飲食店ばかりがまとまっても、赤字額が大きくなるだけです。

料理のできるオーナーよりも、経営ができるオーナーが飲食店に必要です。

しかし個人で開業して調理も経営も、集客も一人でおこなってきた飲食店経営者の場合、多忙すぎて経営のための勉強や情報収集に時間を割くことが難しく、結果、赤字が続き閉店となってしまいやすい問題があります。

黒字化できている飲食手同士が1つにまとまることで、大きな利益を生み出せる組織をつくりだすことができます。

そのためには、統合以前に黒字化できる飲食店経営者が必要です。

店舗を回すだけでなく、経営もできる飲食店オーナーが増えれば、飲食業界全体も成長していけるはずです。

 

この記事では、そんな居酒屋業界における今後の活路として、「居酒屋のM&A」について詳しくご紹介していきます。

居酒屋オーナーで、今後の経営について不安を抱えている方や、今後業界で人気の居酒屋をバリバリと経営していきたいという方の参考になれば幸いです。

 

M&Aは珍しくない?

飲食店のM&Aについて詳しく見る前に、そもそも業界問わずM&Aはどのくらい起こっているのでしょうか?

M&Aは企業間の合併や買収のことですので、基本的にはM&Aを行う企業の経営者やM&Aのコンサルティングを行っている仲介者の人たちくらいしか、普段関わるということがありません。

それ以外の人たちがM&Aと聞くと、ニュースやドラマで扱われているM&Aをイメージしてしまうことが多いでしょう。

ニュースでは人が関心を示すようなセンセーショナルな話題として、ドラマではストーリーを面白くするための展開としてM&Aを出してくるため、そういったもので扱われるM&Aは大抵が大企業同士の敵対的M&Aです。

そのため「M&Aは企業同士の戦争」のような派手なイメージを持つ人もおり、そんなに多くのM&Aは普段から行われていないだろうと思ってしまいます。

しかし実際は友好的なM&Aが多く、大企業同士ではなく中小・ベンチャーもあわせて、数多くの企業の間で普段からM&Aが行われているのです。

それではM&Aの実施状況や傾向などについて詳しくみていきましょう。

 

M&Aの実施状況

日本企業が関わったM&Aの数は年間でどのくらいでしょうか?

10件、20件、50件程度でしょうか。

いえいえ、そんなものではありません。

なんと、この20年ほどの間では毎年数千件のM&Aが行われているのです。

そんなに多いのかと驚く人もいるでしょう。

80年代のころは数百件規模のM&Aでしたが、バブル崩壊後、年々件数を増やし、1999年には初めて1,000件を突破しました。

その後も件数を増やし、2006年に一度目のピークとして2,775件を記録し、リーマンショック後に件数が下がりますが、2011年を境にまた件数が増加してきています。

2019年では初めて4,000件を突破し、4,088件のM&Aが行われました。

これらの中には日本企業同士のM&A、日本企業による海外企業のM&A、そしてその逆が含まれます。

 

すべてのM&Aにおいて当てはまるわけではないのですが、日本企業のM&Aが増えてきた背景、そしてリーマンショック後に一度減少している背景には、少子高齢化と景気の問題があります。

昔の日本ではM&Aが少なかった理由として、多くの日本企業が一族経営の中小企業で、代々子どもや孫が後継者として引き継いできたことが挙げられます。

また、上場している大企業では創業者一族の人間以外に優秀な社員がいますので、その中から後継者を選んでいたこともあります。

そして、戦後の好景気によって国内の需要も高く、業績が良かったり、悪くても銀行が融資してくれるため問題ではなかったり、といった状況でした。

企業がその企業単独で後継者にも恵まれた状態で存続できた時代だったのです。

しかし日本ではすでにその頃から少子化がじわりじわりと進んでいました。

そこにバブルの崩壊です。

単独では生き残っていくのが難しい企業が体力のある企業に買収されたり、生き残りが難しい企業同士が手を取り合ったりする必要が増えたのです。

そしてグローバル化の波もあり、海外企業とM&Aを行う企業も増えてきました。

そしてバブル崩壊から30年近くが経ち、今では生き残りを賭けて、というマイナスな理由からではなく、事業拡大や成長のためにM&Aを選択する企業も増えてきています。

 

このようなM&A需要の高まりを受け、最近ではM&Aを検討している企業同士を結ぶ仲介業者やプラットフォームなども増えてきています。

M&A市場が形成され、件数も増加しているため、ニュースも増え、人々の関心が集まりやすくなってきました。

そのため、そのような状況でニュースを目にしたり、実際にM&Aを実施した経営者の話を聞いたオーナーの方が、自分もM&Aを検討してみようと考え、またM&Aの件数が増え、人々の関心を集め・・・・・・、とますますM&Aの市場が大きくなっていくスパイラルができているのです。

 

M&Aで損をすることはないのか?

これだけM&Aの数が増えてくると、M&Aで失敗することはないのか、詐欺など犯罪に巻き込まれないのか、と心配に思う方もいるでしょう。

M&Aで損をすることはないのか。

正直、これは100%損をすることはないとは断言できません。

M&Aでは多くのお金が動きます。

お金が集まるところには悪いことを考える人も集まってきてしまいます。

そのためM&Aを行う際は慎重に検討することが大切です。

しかしきっちりポイントを押さえてM&Aを進めていければ、大抵のM&Aはオーナーにとってメリットのあるものとなります。

 

まずM&Aで企業を譲り渡す側は、M&Aを選ぶ目的をはっきりとさせ、しっかりと会社の価値を算出することです。

そして自分自身で譲り受ける側も探すのではなく、仲介会社を通して探すのがポイントです。

M&A自体は目的ではありません。

目的を実現させるための手段でしかないわけです。

企業オーナーの目的を実現させるために、最適な手段がM&Aなのか、よく検討する必要があります。

そして企業の価値は現在の売上だけで決まるものではありません。

将来的に今よりも成長しそうな市場だったり、サービスだったりすれば、それだけ高い値段で譲渡することができます。

本来の価値よりも安い金額でM&Aしてしまえば、それだけ損になってしまいます。

その“企業の価値”をしっかり算出するため、そして適切な譲受先を探すために、仲介業者を利用すべきです。

上場している仲介業者や会計事務所を母体とする仲介業者がいるので、身元の確かな会社に依頼し、プロの目線から企業の価値を評価してもらい、最適な譲渡先を探せば、まずもってM&Aで損することはありません。

 

ただし、「損をしない=莫大なお金を手に入れられる」というわけではありません。

企業の価値が低ければ、高い譲渡益を手にすることはできません。

今後先細りすることが確定している業界や競合優位性がなく売上の低い企業の場合は、損はしないけれどもそこまで儲かるわけではない、という認識でいるべきです。

 

M&Aについて全般的なことを説明してみました。

それではここからは飲食業に絞って、M&Aについて説明していきましょう。

 

飲食店オーナーがM&Aを選ぶ理由とは?

そもそも飲食店オーナーがM&Aを行おうと思う理由はどのようなものなのでしょうか。

まずは、飲食店のM&Aが行われる背景を見ておきましょう。

 

M&Aを実施した際に受けることのできるメリットに、金銭面があります

金銭面でのメリットとは、以下の2つです。

 

  • 撤退コストがかからない
  • 譲渡利益が得られる

 

この2つのメリットは、飲食店の経営から離れようと思っているなら、非常に重要なものだと言えます。

飲食店オーナーが引退したいと思う理由には、年齢により事業の継続が困難であったり、海外移住や新規事業への挑戦など他にやりたいことがあったりなど、様々な理由が考えられます。

飲食店を手放そうと思ったときに、後継者がいればその人に飲食店を引き継ぐことができますが、子どもや親族に譲り渡すことは少子化が進み自由に人生選択をするのが一般的になっている現代では難しく、従業員に譲り渡すには経営能力のある人材がいないケースが多く、多くは廃業するか、第三者にM&Aで譲り渡すことになるのです。

 

一般的には、事業から撤退するなら撤退のための費用がかかってしまうケースが多いです。

なぜなら、飲食店が入居している不動産を元の状態に戻してから退去するという原状回復費用がかかってしまうのが理由とされています。

しかし、飲食店のM&Aを行えば、条件によっては店舗をそのままの状況で受け渡すことが可能です。

したがって、撤退のための費用が必要なくなります。

また、それだけではなく、飲食店を譲渡したことによる利益も得られる可能性が高いです。

このように、飲食店のM&Aを行う理由としては、金銭面が大きいと言えます。

 

オーナーが飲食店の経営から退こうと思っても、必ずしも撤退費用を余裕を持って払えるだけの資金があるとは限りません。

廃業しようと考えても、すぐにできないというケースや、借金をしてでも廃業をするというケースもあるのです

借金をする前に、まずは経営する飲食店をM&Aできないかについて、しっかり考えたほうが良いでしょう。

せっかく対価まで得られるチャンスがあるのに、それを試さずに借金を負ってしまうのはもったいないことです。

 

また、飲食店のオーナーがM&Aを選ぶ背景には、飲食店の営業が続いていく可能性があるという理由も考えられます

飲食店を店じまいしてしまうと、今まで働いてきてくれた従業員の仕事もなくなるのです。

したがって、それを告知する際のストレスもオーナーは感じることになります。

また、店じまいすることを告知したら、一気に従業員が転職するなどでやめてしまうかもしれません。

そうなると、うまく店じまいができずにいきなり店をやめることになります。

急な閉店は、お客様や取引先にも迷惑をかけてしまうので、避けたほうが良いです。

なので、飲食店の経営から退くとしても、店じまいではなくM&Aを行うのが適切だと言えます。

 

他にも、事業の成長のために飲食店がM&Aを選ぶことがあります。

個人で経営している飲食店では、オーナー一人に経営の責任が集中しており、プレッシャーは半端なものではありません。

オーナー一人の経営能力にも限界があり、もっと事業を拡大し、飲食店の数を増やしたり展開エリアを広げたりするには、一人ではどうしようもないことがあります。

その際に、M&Aで資本力のある企業に経営する飲食店を譲り渡すことで、その目標を実現させることができるのです。

飲食店のM&Aでは譲受先にすべてを渡してオーナーは引退するケースもありますが、譲受先がオーナーの事業成長をさせたい意思をくみ、M&Aの後も経営陣の一人として残れるケースもあります。

飲食店のM&Aは、必ずしもオーナーの引退につながるわけではありません。

飲食店オーナーが経営者として次の段階に進むためのものとなることもあるのです。

 

以上が、飲食店のオーナーがM&Aを行う理由でした。

逆に飲食店を譲り受ける側の企業がM&Aを行う理由は何でしょうか?

次はその理由について紹介していきたいと思います。

 

飲食店をM&Aで譲り受ける理由とは?

飲食店をM&Aで譲り受ける理由にはさまざまありますが、今回は主なものをいくつかご紹介したいと思います。

飲食店オーナーは自分のお店をM&Aで第三者に委ねるなら、その第三者が何を望んでM&Aの相手となるのか、その背景を理解しておくべきでしょう。

相手の要望を知っているのか知らないのかで、M&Aの交渉のしやすさ、M&Aを進めていいのかの判断が変わるでしょう。

 

飲食業界に参入したい

飲食業は人の生活から切り離されることはありません。

景気が悪化すれば外食を避けようとする人も多いのですが、それでも完全にゼロにはなりません。

そこに目をつけて飲食業界に参入したいと考える企業がいます。

しかし飲食業は決して楽な業界ではありません。

一から新規参入するハードルは高いのです。

店舗を見つけてスタッフを募集し、提供メニューを考えて、集客もして、と開店までにやるべきことは多く、初めて飲食業に挑戦するのは大変な経験となるでしょう。

開店してからも軌道に乗せるまでが大変です。

そこで、すでに軌道にのっている飲食店をM&Aで譲り受ければ、一からお店を始めるよりも比較的簡単に飲食業界に参入することができます。

新規参入のためにM&Aを活用する例は飲食業界に限らず多いのです。

 

対象になりやすい飲食店の例として、現時点で軌道に乗っている・十分な利益を出せているなどの好条件であることはもちろん、飲食店経営の初心者でも運営できるよう、マニュアル化されているお店が好まれやすくなります。

特定の既存従業員や経営者に依存した飲食店をM&Aで譲り受けても、新オーナーが運営できずに経営が悪化、廃業の道を選ばざるを得なくなるからです。

 

飲食店を運営していて、飲食店ブランドを増やしたい

すでに複数の飲食店を運営している場合、抱えている飲食店ブランドを増やすためにM&Aを行うケースがあります。

飲食店を複数持っていることで、仕入れや採用を1つにまとめて効率化ができたり、グループ店としてPRし集客したり、店舗運営ノウハウを応用したりなどが可能になります。

飲食店を運営している企業には、このように複数の飲食店ブランドを持っているケースが多く、有名なところでは、ガストはバーミヤンを運営するすかいらーくグループ、すき家やココスを運営するゼンショーホールディングスなどがあります。

大手企業でこのようなケースが多いので、資金を得たい、事業を成長させたいなどの理由により飲食店のM&Aを検討しているオーナーには、このような理由から飲食店を譲り受けたいと思っている企業はM&Aの相手として合っているでしょう。

 

対象になりやすい飲食店の例として、流行のジャンルの飲食店であったり、お店で提供するメニューの材料が他のジャンルの料理と共通したりするケースです。

流行のジャンルの飲食店は、流行ったそのタイミングで多くの企業が参入してきます。

そのため、一からお店を作って参入するよりも、すでに参入している飲食店をM&Aで譲り受けた方がリスクを抑えられます。

新規でお店を開いた飲食店オーナーも、流行に乗ってお店を開いたはいいものの、ライバル店が多く経営が厳しく、資本力のある企業にお店を譲りたいと考えるケースがあります。

また、すでに飲食店を経営している企業は、今すでに経営している飲食店と採用や材料の販路を統一させることができれば、効率よく新しい飲食店を経営できます。

つまり、材料や下ごしらえ時点での調理方法が普遍的で、かつ流行のジャンルである場合は譲り受けたいという企業も見つけやすくなるでしょう。

 

飲食店を運営していて、出店エリアを広げたい

前述の項目にも関連しますが、飲食店をすでに運営している企業にとって、新たに飲食店をM&Aで獲得するメリットとして、出店エリアの拡大が挙げられます。

例えば関東を中心に飲食店を展開していると、いきなり九州に展開するのはなかなか難しい話です。

仮に関東ではよく知られたお店でも、九州では知名度がないので出店しても「なにそのお店?」と思われることもあり得ます。

また出店するためにはお店を開く場所を探したり、オープンスタッフを採用する必要があります。

今まで関東を中心に展開していた飲食店の運営会社ですから、九州に支社など拠点がある可能性も低く、オープンまでの準備を進めるためにまずは拠点を用意しなければなりません。

非常に手間が掛かります。

そこで、すでに九州を中心に展開している企業をM&Aで傘下に入れることで、それらの手間を省きます。

もちろん関東から社員を派遣することはあるでしょうが、派遣された社員も頼る場所があるかないかで、仕事のしやすがが異なるでしょう。

また集客のうえでも、九州のお店を通してPRしたり、グループ店の割引店を配布して認知を高めることもできます。

実際に特定の地方に根ざした飲食店を運営する企業を具体的な相手としてM&Aを行い、出店範囲を広げている企業もいます。

 

対象になりやすい飲食店の例として、譲受先企業がすでに展開しているエリアと異なるエリアで飲食店を運営している企業です。

譲受先企業次第です。

基本的には譲受先企業と異なるエリアで、かつ譲受先企業が欲しいと思うような企業となるため、そのエリアに根ざした地域だとアピールしやすいでしょう。

 

飲食業以外の事業とのシナジーを求めている

飲食業は飲食業以外の事業とシナジーを生み出すこともあります。

例えばカラオケやテーマパークなどのアミューズメント業界では、その場所で食事を提供することがあります。

カラオケやテーマパークの方がメインのサービスではあるのですが、提供される食事メニューやドリンクがおいしく、それを目当てに来店するお客がいるケースも少なくありません。

顧客側を考えても、おいしくない食事を提供しているカラオケよりも、どうせならおいしい方のお店に行きたいと思いますので、食事やドリンクのレベルを上げることは集客力向上にも繋がります。

このように、飲食店を譲り受けたいと思う企業は、決して飲食業界に限らないのです。

 

対象になりやすい飲食店の例として、 提供しやすいジャンルの料理を扱っている飲食店が挙げられます。

老若男女すべての層に受けのいい料理、提供場所で提供したい形であることが望ましいでしょう。

テーマパークで提供するなら、レストランメニューは注文から提供までに時間が掛からず、多くの人が好きなメニューで、パーク内で食べ歩きができるスナックなら移動しながら立っていても食べやすいものが好まれるでしょう。

 

日本食ブームに乗って海外に進出したい

日本は今後人口が減っていくことが予想されています。

というよりも確定しています。

そこで海外に販路を求める企業が出てきています。

国内だけでなく海外でも需要を生み出すことができれば、国内で利益が落ちたとしても海外からの利益でバランスを取ることができます。

しかし海外に進出しやすいもの、しにくいものがあります。

既存事業が海外進出しづらいものであるなら、海外進出しやすい別の事業が必要です。

そこで目をつけるのが「日本食ブーム」です。

日本食は海外でも人気で、「sushi」や「tempura」と海外で言っても通じるようになってきています。

日本食を扱う飲食店は、海外進出がしやすいのです。

進出先も、アジアや北米、ヨーロッパなど広い範囲が対象となりえるので、非常に大きな可能性に満ちています。

食器メーカーがただ食器のお店を海外でオープンするよりも、日本食店を開いてそこで使い、人気があれば売り出す、という方法を取ったほうがリスクは少なくすみます。

 

対象になりやすい飲食店は、例をあげるまでもなく日本食の飲食店であることです。

日本食は様々ありますよね。

寿司、天ぷら、とんかつ、ラーメン、和牛、そば、うどん、などなど。

海外に進出するなら、すでに外国人の間で知名度があり、人気のある日本食がいいでしょう。

また、進出予定の地域の食文化に対応できるものが望ましいです。

とんかつは豚肉ですので、イスラム教徒の多い地域での提供はできないでしょう。

すでに海外進出している飲食店を経営している企業の場合、その進出先で新たに譲り受けた飲食店を展開していく方がコストを抑えられますので、進出エリアと飲食店のジャンルの相性は重要です。

 

複数の事業を持ちたい

事業を複数もつことで、倒産リスクを低減することができます。

1つの事業に集中してしまうと、その事業の業績が傾いたときに会社を存続するのが難しくなってしまいます。

一方、複数の事業を持って全体で黒字になっていれば、ひとまずは安心できるはずです。

飲食業は前述したように、需要が完全にゼロになることはありません。

その点に魅力を感じ、1つの事業として飲食店運営に乗り出そうと考えるのです。

 

対象になりやすい飲食店の例として、 これも飲食店経営が初めての企業でも運営ができるよう、ある程度マニュアル化されて、軌道に乗っている飲食店が挙げられます。

複数の事業を経営しているのであれば、100%全力を飲食店に向けることはできません。

既存の事業を運営しながら、飲食店の経営にも乗り出すのであれば、ある程度整っている事業であることが望ましいでしょう。

 

以上が飲食店を譲り受ける側がM&Aを行う理由です。

飲食店のM&Aを行うときは、相手企業がどのような理由からM&Aを希望しているのかを考えましょう。

 

ここで、飲食店のM&Aの事例を見ておきましょう。

 

飲食店のM&A事例

飲食店をやっていくなら、M&Aや業務提携などの取り組みを行って、いかにうまく経営していくかという技術も大切です。

単に美味しい食事を提供するだけでは、なかなか経営は思い通りにいきません。

飲食業の知識はあってもM&Aについて詳しいという飲食店オーナーは少ないでしょう。

そのようなときは飲食店のM&A事例を見て学びましょう。

飲食店のM&A事例を調べておけば、実際に自分の飲食店をM&Aで譲り渡そうと思ったとき、どのような企業が相手になりうるのか、自分の飲食店のどこをアピールすべきなのかなどが分かるはずです。

「飲食店 M&A事例」などで検索するとニュース記事や事例を紹介する記事が見つかると思いますし、有名な大手飲食店チェーンを展開している企業はM&Aを経験していることが多いので、「企業名 M&A」などで検索しても飲食店のM&A事例を調べることができるでしょう。

 

飲食店のM&A事例:つけめんTETSUの場合

ラーメン屋業界で有名な、『つけめん TETSU』の創業者である小宮一誓氏について確認しておきましょう。

小宮氏は、飲食店業界で敏腕経営者として有名です。

飲食店の経営をうまく行っていくために一部上場企業との資本業務提携をして、事業のスケールアップに成功しました。

M&Aの相手となったのは株式会社クリエイト・レストランツ・ホールディングス。

磯丸水産や鳥良など、多くの飲食チェーン店を運営しています。

会社を大きくするためのM&Aを行うためには、大きくできるような相手を見つけ、それに耐えられる会社作りをしておかなければなりません。

小宮氏は、会社自体も強靭なものとし、事業をより理想に近づけたのです。

 

また、小宮氏は、会計事務所「スパイラルコンサルティング社」に相談しながらM&Aを行いました。

それによって、希望通りの条件で一部上場企業との資本業務提携を手に入れることに成功しています。

資本業務提携を結べば、パートナー企業による経営支援や金銭面でのサポートが受けられるため、事業を拡大していきたいときにはぴったりです。

 

飲食店のM&A事例:めん徳二代目つじ田と金子半之助の場合

先ほどご紹介したつけめんTETSUと同様、スパイラルコンサルティング社によってM&Aが進められたラーメン店があります。

それがめん徳二代目つじ田です。

濃厚な豚骨魚介系つけめんで人気のラーメン店です。

店舗を増やしていく中で、創業者である辻田氏はこれ以上ひとりですべてを見ることに限界を感じていました。

そこでつけめんTETSUのM&Aを知った辻田氏もM&Aに興味を持ったのです。

友人である金子氏が経営する天丼屋「金子半之助」と一緒にM&Aを実施することに決めたのです。

毎月の収支管理を店舗ごとに整え、グループ損益の管理体制を構築し、ついに株式会社アドバンテッジ・パートナーズとのM&Aが実現しました。

2つの飲食店を合わせてM&Aで譲渡するという事例ですが、1社だけでは魅力が弱いという飲食店はこのような方法を検討してみてもいいでしょう。

 

飲食店のM&A事例:せたが屋の場合

次にご紹介するのもつけめんTETSUと同じくラーメン屋のM&Aです。

ラーメン屋せたが屋は牛丼チェーンの吉野家を抱える吉野家ホールディングスの傘下に入りました。

吉野家ホールディングスは吉野家以外にも、うどんのはなまるや寿司の京樽なども運営しています。

せたが屋は吉野家ホールディングスの資本により、グローバル展開、ガバナンス強化、労務改善による従業員満足度向上など、今後の厳しい飲食業界の競争にも勝ち続けられる会社を目指すことにしました。

 

決してせたが屋は経営が厳しかったわけではなく、それまで緩やかな右肩上がりで成長してきました。

しかし、例えばせたが屋として求人募集するのと、吉野家ホールディングス傘下のせたが屋で求人募集するのでは大きく違います。

また吉野家ホールディングスにとっては、牛丼という海外で人気の日本食を、同じく海外で人気のある日本食「ラーメン」と一緒に海外展開できるというメリットがあります。

順調に成長している飲食店同士が、今後の生き残りをかけてM&Aによりお互いの手を取った事例といえるでしょう。

 

飲食店のM&A事例:株式会社ビー・ワイ・オーの場合

和食居酒屋「えん」や「おばんざい・炙り焼き・酒 菜な」、「だし茶漬けえん」「おぼんdeごはん」などを運営する株式会社ビー・ワイ・オー。

駅ビルや駅チカに店舗を構えていることも多いので、食べに行ったことがある、知っているという方も多いのではないでしょうか。

その株式会社ビー・ワイ・オーも飲食店運営会社としてM&Aを経験しています。

相手はケンタッキーフライドチキンで有名な日本KFCホールディングスです。

2018年に日本KFCホールディングスに株式の25%を譲渡し、資本提携を結んでいます。

訪日外国人の増加や和食ブームにより、今後の利益拡大が見込まれる株式会社ビー・ワイ・オーと資本提携したのは、日本KFCホールディングスにとって一種の投資とも言えるでしょう。

また両社ともに店舗を持つ飲食事業を展開していることから、事業機会やシナジー創出も狙えます。

 

飲食店のM&A事例:株式会社湯佐和の場合

神奈川県内には三崎漁港や長井漁港のように、新鮮な魚介類を市場に出している港があります。

その漁港への買参権を手に入れることができれば、新鮮な魚介類を飲食店で提供することができますよね。

しかし一から買参権を取得するのは面倒です。

そこですでに買参権を持つ企業を買収し、漁港で仕入れが可能になったM&A事例があります。

それは神奈川で寿司居酒屋・海鮮居酒屋を運営する株式会社湯佐和を子会社化した、株式会社ジー・テイストによるM&A事例です。

株式会社ジー・テイストは、焼肉・しゃぶしゃぶ店、オムライス屋、居酒屋、イタリアン、中華料理など多種多様な飲食店ブランドを持つ企業です。

しかし外食産業における競合他社との激しい競争、ブラック業界といわれることからなる人材確保の困難などにより、ブランド力や価格競争力、サービス力の向上が必要でした。

そこで株式会社湯佐和の持つ新鮮な魚介を提供する店舗運営ノウハウや地域密着型の経営手法を得るため、M&Aによって子会社にすることにしたのです。

飲食店の運営企業は、複数のジャンルやブランドの飲食店を運営しているケースが多いのですが、M&Aによってグループ会社を増やして他社に対抗していく動きが見られます。

株式会社湯佐和のように、地域に根ざした地方の飲食店でも、強みを持っていることでそのような大きな企業にM&Aを望まれる可能性があるのです。

 

飲食店のM&A事例:イクスピアリ直営飲食事業の場合

イクスピアリといえば、皆さんご存知、千葉県のディズニーリゾート内にある複合商業施設です。

その経営、物販・飲食店舗開発および運営、映画館の運営を行っているのが株式会社イクスピアリです。

イクスピアリ社は、イクスピアリ内の直営飲食事業を譲り渡すことにしました。

譲渡先は先ほどご紹介したつけめんTETSUの譲渡先と同様、株式会社クリエイト・レストランツ・ホールディングス。

イクスピアリ社が新設分割により設立する「株式会社クリエイト・ベイサイド」の株式のすべてをクリエイト・レストランツ・ホールディングスが取得し、連結子会社化する方法でのM&Aでした。

 

もともとクリエイト・レストランツ・ホールディングスが運営する飲食店がイクスピアリ内にあり、管理効率やシナジーの向上を考えて、クリエイト・ベイサイド社に集約することを両社が選んだ結果です。

イクスピアリ内の飲食店の運営会社が統一されることで、材料の仕入れや人材の確保などを統一することができ、事業運営の無駄を省くことができます。

 

飲食店のM&A事例:フレンドリーの場合

株式会社フレンドリーは和食・居酒屋事業を主に、近畿2府3県でファミリーレストラン「フレンドリー」を運営していました。

しかしファミリーレストラン業界では競合他社が増加し競争が激しくなったことで、フレンドリーの売上は最盛期の半分以下となっていました。

2014年から政府系ファンドである地域経済活性化支援機構(REVIC)による支援を受けていたものの、状況が好転したとはいえませんでした。

 

そこでファミリーレストラン「ジョイフル」を運営する株式会社ジョイフルが、フレンドリーを子会社化することにし、株式公開買付け(TOB)を実施しました。

ジョイフルの創業者である穴見保雄氏は、フレンドリーの創業者である重里善四朗氏から看板や運営マニュアルなどの様々な指導を受けてきた過去があり、ジョイフルによるフレンドリーの救済は、一種の恩返しといえる行動でした。

フレンドリーに恩のあるジョイフルは、それまでフレンドリーと競合する地域への出店に消極的であったため、結果的にフレンドリーとジョイフルのM&Aにシナジーが生まれ、お互いにとって有益なM&Aとなっています。

 

飲食店のM&A事例:株式会社ジョースマイルの場合

株式会社ジョースマイルは熊本県内のみで飲食店を複数運営していた企業ですが、「鳥良」や「磯丸水産」などで広く知られるSFPホールディングス株式会社と2019年にM&Aを実施し、連結子会社となっています。

SFPホールディングス株式会社は、「SFPフードアライアンス構想」をもとに積極的にM&Aを実施している企業です。

「SFPフードアライアンス構想」では、地方で順調に店舗展開をしている飲食店を相手とM&Aを行い、業態やナレッジを共有する取り組みです。

SFPホールディングス株式会社としては、その地域に新たに展開したり、新たな飲食店経営ノウハウを手に入れることができます。

また株式会社ジョースマイルのように、M&Aの相手となる企業としては、地方だけの展開に留まっていたのを全国展開していくチャンスになるのです。

実際に株式会社ジョースマイルは、SFPホールディングス株式会社とのM&Aを経て、九州一帯、そして全国へと自社飲食店の拡大を狙っていくようです。

SFPホールディングス株式会社は今後も、より多くの飲食店とM&Aを実施していくでしょう。

 

飲食店のM&A事例:株式会社クルークダイニングの場合

先ほど紹介したSFPフードアライアンス構想をもとに、SFPホールディングス株式会社とM&Aを実施した企業に、長野県を拠点にしている株式会社クルークダイニングがあります。

株式会社クルークダイニングは、長野県内で「からあげセンター」や「長野といえば、BANIKUMAN」、「天ぷらと寿司18坪」、「鉄板とハイボール」などの飲食店を運営しています。

株式会社ジョースマイルと同様、地域に根ざした店舗運営をしており、長野県内での運営としていました。

そこでSFPホールディングス株式会社と資本提携を結び、関東や全国に運営飲食店を広げていこうとしています。

SFPホールディングス株式会社も長野県に磯丸水産などのブランドを展開していくようです。

 

飲食店を経営しているなら、経営者としてのスキルも磨けるように努力することが大切です。

そのために、M&Aを成功させてみましょう。

それでは、ここからは、飲食店のM&Aを行う際に知っておいたほうが良い成功のためのポイントを確認しておきます。

 

飲食店のM&A事例から読み取る成功ポイントとは

飲食店のM&Aの事例から読み取ることのできる成功のためのポイントとは、以下のようなものがあります。

  • ビジネスモデルを整理する
  • 誰でも店舗を回せるようにマニュアル化を進める
  • M&Aにおいて譲れない条件をはっきりさせる
  • 譲受先企業を具体的にイメージする
  • 売却先候補に事業の強みや価値が伝わる説明を
  • M&Aの専門家に頼るのもアリ

 

これらのポイントをしっかりおさえておけば、M&Aが成功する確率を高めることが可能です。

順番にそれぞれのポイントを見ておきましょう。

 

ビジネスモデルを整理する

飲食店のM&Aを行うのであれば、まずはビジネスモデルを整理することが大切です。

飲食店を売るとしても、どのようなビジネスモデルなのかが相手に伝わらなければ、買い手はつきません。

何をどのような工夫をして販売して、どのような思いで経営を行っているのかなどを1つずつ整理していくことが大切です。

いきなりビジネスモデルと言われても、なかなか思いつかないという人もいると思います。

普段意識せずに当たり前だと思っていることを、第三者に伝えるために言語化するのは難しい場合もあります。

そのような場合は、日頃、自分自身で意識したり従業員に伝えたりしている営業における理念を考えてみましょう。

たとえば、「お客様に笑顔で帰ってもらえる飲食店にする」などが考えられます。

営業理念がわかれば、そのためにどのようなことをしているのかを具体的に書き出していくと良いです。

そうすれば、明確な理念をもととする実際の営業の方法が明確になります。

 

M&Aを行うなら、このビジネスモデルを考える作業は必要不可欠です。

面倒な作業に思ってしまうかもしれませんが、ビジネスモデルを買い手にしっかり伝えなければ、あとあとトラブルになりかねません。

条件や価格を交渉する際にも、円滑に進まない可能性が高いです。

何がこのビジネスモデルの肝となっているのか、それを伝えなくてはいけません。

したがって、飲食店の価値を正しく評価してもらうためにも、ビジネスモデルについてはじっくり考えてみましょう。

またビジネスモデルを整理する中で、無駄を見つけて飲食店の運営改善に繋がることもあります。

現時点での飲食店経営が最適な形であるのか、一度見直してみる良い機会になります。

自分だけではなかなか考えられないという場合には、第三者であるM&Aアドバイザーなどの専門家に相談してみるのも良いです。

 

誰でも店舗を回せるようにマニュアル化を進める

M&Aを実施したことで、現在の店舗展開エリア以外のエリアに進出しようとする動きがあります。

つまり譲渡する側の飲食店は、オーナーがいなくても、どの地域でも、誰が店長やスタッフをつとめても、しっかり店舗運営ができる仕組みになっていなくてはいけません。

オーナーが分身してすべてのお店にいるわけにはいきませんよね。

バイトだけでも店舗を運営できるような飲食店は、今後の店舗展開がしやすいと判断され、買い手も見つかりやすくなります。

もし、今現在、オーナーがいなくてはお店が回らない、従業員の誰かがいないと困ってしまうような運営方法であるのなら、今すぐマニュアル化を進めるべきでしょう。

M&Aをしないとしても、誰か一人に依存した飲食店経営はリスクの塊ですから何とかしましょう。

困ったらそういった専門のコンサルタントに相談するのもいいでしょう。

 

M&Aにおいて譲れない条件をはっきりさせる

M&Aを行うなら、どこまでの条件をつけるのかを買い手側と話し合わなければなりません。

その際に、すべての条件を相手に認めてもらうことは難しいです。

非常に経営が順調で、将来性や事業安定性にも優れている飲食店であれば、高額な譲渡額やM&A後の創業者の残留、運営方法の維持など、より多くの条件を認めてもらえるM&Aになるかもしれませんが、多くの飲食店ではそうはいきません。

したがって、どうしても譲れない条件と、場合によっては妥協しても良い条件を判断する必要があります。

 

たとえば、ビジネスモデルを整理したとしても、それをすべて買い手に引き継いでもらうことが正解だとは限りません。

買い手の経営資源である資金や人員をうまく使えば、さらに飲食店が発展することもあるのです。

したがって、完ぺきに条件通りのM&Aを行おうとするのではなく、絶対に譲れない条件を定めながら、飲食店にとって良い結末になるように臨機応変に対応するのが良いと言えます。

 

M&Aを行うのであれば、飲食店がより良くなるようにしっかりと条件面については考えましょう。

もしも高額で買い取ってくれる相手が見つかったとしても、自分の希望する条件とまったく違うようであれば、断る勇気も必要です。

また、うまく交渉を行えば相手に条件を認めてもらえることもあります。

交渉に自信がないというときには、専門家であるM&Aアドバイザーなどの力を借りることも検討するべきです。

 

譲受先企業を具体的にイメージする

自分が経営している飲食店がどのような企業になら欲しいと思われるか、譲受先企業のイメージをしましょう。

すでに飲食店を経営している企業なのか、経営していない企業なのか、経営しているならどこでどのような飲食店を経営しているのか、具体的なイメージができていれば、実際に譲受先企業の候補が現れたときに、どの企業なら好条件でM&Aを行いやすいか、判断しやすくなるでしょう。

何もイメージせずに飲食店のM&Aを進めてしまうと、譲受先候補の企業との交渉の際にどう進めていけばいいのか分かりづらく、譲受先企業の決定において判断がしづらくなるでしょう。

具体的イメージがしづらい場合は、他の飲食店のM&A事例を参考に、どのような企業が譲受先となっているか調べてみましょう。

 

売却先候補に事業の強みや価値が伝わる説明を

飲食店のM&Aを行うなら、買い手側には事業の強みや価値をしっかりと伝えなければなりません。

魅力的な飲食店だとしても、強みや価値をうまく相手側に説明することができなければ、適切な評価をしてもらえない可能性が高いです。

どんなに良い人でも、それを相手に伝えられなければ結婚相手が見つからないのと同じです。

相手に飲食店の強みや魅力が伝わらなければ、条件や価格を交渉するときに希望通りに進めることが難しくなってしまいます。

それによって、交渉が失敗したり、長期に渡ったりしてしまう可能性があるのです。

せっかく時間をかけて交渉したのに、最終的に失敗となるのは避けたいところだと思います。

したがって、飲食店のM&Aを行うなら、相手に魅力や強みをどれだけ理解してもらえるのかがポイントです。

 

買い手側に飲食店の強みや価値をわかってもらうためには、まずはオーナー自身がしっかりとお店について理解して言語化しておく必要があります。

伝える本人がよくわかっていないのに、相手にわかってもらおうとするのは難しいです。

そしてわかっていても言語化できていなければ、相手に伝える方法がないことと同じです。

普段から言葉にしておくことで、いざというときでも相手に伝えることができます。

 

また、買い手側に伝える際には、具体的な数値などを出すことも良いでしょう。

なぜなら、今まで経営してきたオーナーには、飲食店に思い入れが強くあって客観的な評価がしにくくなるためです。

買い手はまだ特に飲食店に思い入れがないことがほとんどのはずなので、注意しておかなければなりません。

説得力のある説明をするなら、客観的な要素も入れることが重要となるのです。

数字は嘘をつきません。

また、客観的なデータを提出できるという点がオーナーの人となりの評価にも繋がります。

気持ちだけで走り抜ける経営者よりも、気持ちと頭の両立ができる経営者の方が交渉と相手として信用されやすいのです。

 

自分の飲食店の強みや価値がよくわからなければ、ビジネスモデルから見直してみるのも良いでしょう。

その中で事業がブラッシュアップされ、より良い条件でM&Aに臨める場合もあります。

他には、専門家であるM&Aアドバイザーなどに相談してみるのも方法の1つです。

専門家によっては、買い手探しや交渉まですべてを行ってくれることもあります。

 

M&Aの専門家に頼るのもアリ

自分だけでM&Aを行うことに少しでも不安があるのなら、M&Aの専門家に頼るべきです。

M&Aを行う際には、経営面や会計面、法律面などのさまざまな角度から物事を判断していかなければなりません。

飲食店を今まで経営してきたといっても、M&Aの経験がなければ気が付きにくいポイントも多いはずです。

 

したがって、専門家に相談してバランス良くM&Aを進めていくのが良いでしょう。

M&Aの専門家は、買い手探しから条件交渉までの手続きを一括して行ってくれる場合も少なくありません。

飲食店を経営しながらM&Aの手続きを自分だけで進めるのは非常に難しいので、専門家の力を借りながら進めていくのが安心です。

そういった専門家には頼ったことがないから、あまり相談に行く気持ちになれないという人もいると思います。

しかし、M&Aの専門家は多くのケースをこなしてきたプロフェッショナルなので、信頼して任せるべきです。

多くのM&Aの専門家は秘密保持契約を結んで対応してくれますし、結んでくれない専門家は避けるべきです。

むしろオーナーひとりで飲食店を譲り受けてくれる相手を探すと、噂が立ち、事業価値が下がってしまう恐れがあります。

M&Aの専門家に相談するのなら、飲食店のM&Aを検討し始めた時点で相談に行きましょう。

 

また、専門家に相談に行けば、飲食店のM&Aのさまざまな事例について教えてもらうこともできます。

周りにM&Aの経験者がいなければ、なかなか具体的なイメージはわいてこないはずです。

そのようなときは、自分の経営する飲食店と同じ程度の規模のM&Aの事例を聞くのが良いと言えます。

 

飲食店のM&A事例をさらに聞くなら

飲食店をM&Aするにあたって、M&Aの事例を頭に入れておくことは大切です。

実際に行われた飲食店のM&Aの事例を知ることによって、どのような背景で行われるものなのか、M&Aの流れ、条件の付け方など、さまざまな点を知ることができます。

それによって、専門家に相談する際にも、具体的な提案や質問がしやすくなるので円滑に進みやすいです。

 

しかし、そうは言っても周りに飲食店のM&Aを行った人がいないというオーナーも少なくないと思います。

そのようなことでお悩みなら、M&Aアドバイザーに相談して、過去に扱った事例を紹介してもらうのが良いです。

さらに、その事例から見えてくる成功のためのポイントも確認しておくことで、自分のケースも同じように成功させやすくなります。

 

しかし、飲食店のオーナーなら、M&Aアドバイザーと話をしたことすらないという人も多いのではないでしょうか。

M&Aアドバイザーと聞くと、少し真面目そうで話しにくそうという印象をお持ちのオーナーもいると思います。

また、専門家に相談すると、時間や費用がたくさんかかってしまいそうで不安というオーナーも多いはずです。

ですが、M&Aアドバイザーは気さくな雰囲気で話を聞いてくれる人も多く、最初の相談は無料でやっている場合も少なくありません

初回相談の時間は一定に決められていることが多いので、試しに行ってみるくらいの気持ちでも相談に行くべきです。

 

そこでおすすめなのが、事例にも登場したスパイラルコンサルティング社です。

匿名での相談も可能で、M&Aのタイミングではない、と判断されれば時期をずらすことも提案してくれます。

事業価値を売却前に高めるという「スケールサービス」というものを提供しているからこそでしょう。

より高額で、より適切なタイミングで売るならどうすればいいか、しっかりサポートしてくれます。

完全成果報酬制であるため、飲食店のM&Aが成立するまで費用は一切はかかりません。

相談して、M&Aも成立できず、手元にお金がないのに支払いを要求されるようなことがないので安心です。

今回飲食店の事例としてご紹介したつけめんTETSUのM&Aだけでなく、天丼屋などの飲食店のM&Aの支援経験があります。

飲食店のM&Aに特化しているため、まず最初に相談しに行く先としておすすめです。

 

スパイラルコンサルティング社

 

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どのような内容を中心的に相談したいのかを頭の中でも整理しておくことによって、短時間で済ませることができます。

M&Aを検討しているなら、早く取り掛かれば取り掛かるほど成功しやすくなるので、ぜひ早めに行動に移してみてください。