製造業(メーカー)のM&Aを検討中のオーナーが気をつけたい3つのポイント

「製造業を引き継いでくれる後継者はいないが、引退を考えている」

「事業承継のひとつとしてM&Aを知ったが、具体的にはどうしたらよいのだろう」

このような思いを抱えている製造業オーナーの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

この記事では、製造業のM&Aを検討するうえで押さえておきたい、M&Aとは何か、M&Aによって受けられる様々なメリット、M&Aを行ううえで気をつけたいポイントなどを解説します。

M&Aに対する理解を深めるうえで、ぜひ参考にしてください。

 

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製造業(メーカー)のM&A

まず、「M&Aとは何か」「(M&Aのひとつである)事業譲渡や株式譲渡を行うメリット」について解説します。

 

M&Aとは

「M&A」とは、”Merger(合併) and Acquisition(買収)”の頭文字を取った略称で、企業どうしの合併や買収のことです。

「合併」は複数の企業をひとつにすること、「買収」は企業や個人がほかの企業の経営権(株式)を買い取ることを指します。

M&Aには、合併や買収のほかにも、株式譲渡や事業譲渡、広い意味での企業間提携(資本業務提携など)が含まれるケースもあります。

 

ふだん「M&A」という単語になじみのない方は、過去のニュースなどから、自分の会社が乗っ取られるといったマイナスのイメージが浮かぶかもしれません。

しかし、後継者不在で悩んでいる中小企業にとって、M&Aはそういった問題の解決に役立つ手段として、頻繁に利用されています。

 

中小企業では、ほとんどが非上場企業だったり、株式譲渡に制限を設けていたりなど、敵対的なM&Aの条件である株の買い占めが、そもそも困難です。

中小企業におけるM&Aの大半が、相手と条件を交渉しつつ進行する有効的なM&Aとなります。

新会社法による手続きの簡略化も手伝い、中小企業庁によれば、中小企業のM&A件数は、2006年を100とすると2015年においては168.5と、件数が急激に増えてきています。

 

事業譲渡や株式譲渡を行うメリット

M&Aには、事業譲渡や株式譲渡が含まれます。

「事業譲渡」とは、事業の全てないし一部を、第三者に譲渡(売買)することを指します。

「株式譲渡」とは、企業の経営権(株式)を、株主が第三者に譲渡(売買)することを指し、大企業のM&Aにおいては最もよく用いられる手法です。

 

事業譲渡は、譲渡する事業の範囲を選べるため、たとえば採算の取れない一部の事業のみ譲渡するという戦略も可能になります。

そのため、中小企業庁によれば、中小企業のM&Aでは事業譲渡が最も利用され、その次が株式譲渡、合併と続いています。

 

事業譲渡や株式譲渡の大きなメリットとして、オーナーに後継者がいない場合でも、事業を承継できる点が挙げられます。

中小企業庁によると、中小企業のオーナーにおける年齢のピークは、1995年の47歳に対して2015年は66歳と、大幅に高齢化しています。

加えて、60歳以上で後継者がいない中小企業オーナーは約5割と、半数が後継者問題を抱えています。

つまり、オーナーが後継者に事業を引き継げないまま高齢化してしまったのです。

 

後継者問題において時間を要するのは、後継者の選定と育成で、数年単位で時間が必要です。

しかし、後継者がいないオーナーも、M&Aのひとつである事業譲渡や株式譲渡を行えば、比較的短期間で、事業承継が可能となります。

 

製造業(メーカー)がM&Aを行うケース

それでは、製造業のオーナーがM&Aを行うケースには、どのような場合があるのでしょうか。

・後継者がいないが引退したい

・健康問題で経営を続けられない

・業績の悪化

・事業を成長させたいが自分では無理

 

後継者がいないが引退したい

先述したように、後継者問題を抱えているオーナーは多く、製造業においても状況は同じです。

オーナーに子どもがいない、いても製造業を継ぐ意志がない、または継ぐだけの能力がないなど、さまざまな事情があります。

もし後継者がいても、オーナーに必要な経営知識や実地経験を身につけるには、年単位での育成が必要であり、後継者が育つまでオーナーは引退できません。

しかし、オーナー自身も高齢になるなどの理由で、引退しなければならないときが来ます。

こうした背景から、後継者問題を抱えながらも引退をしたいオーナーがM&Aを選んでいます。

 

健康問題で経営を続けられない

先述したように、中小企業ではオーナーの高齢化が進んでおり、急病や体力低下などの健康問題から、経営を続けられなくなるオーナーも出てきています。

たとえば、後継者がいない状態で、脳梗塞の発作が突然起こって体に麻痺が残ってしまったら、そうした体の自由が効かない状態で、後継者を選んで教育することは実際には困難です。

実際に、後継者が未定のままオーナーが急に亡くなったケースでは、残された子どもは事業を継ぐことができませんでしたが、廃業による事業消滅にはせず、M&Aを選んで事業を存続させています。

 

後継者問題と健康問題の両方を抱えているオーナーは、体調が悪化してから慌てることのないよう、事業をだれ(第三者へのM&Aを含む)に引き継ぐのかを考えておく必要があります。

 

業績の悪化

後継者問題や健康問題に加えて、業績の悪化といった経営問題など、製造業のオーナーは多くの問題に悩まされています。

製造業は、原材料や部品の仕入れ・調達費や人件費など、多くのコストがかかります。

製品のニーズが伸びずに売上が頭打ちになってきた場合、必要資金を維持できずに事業を手放すことを考えるオーナーもいます。

採算が取れなくなってきた場合、M&Aによって事業を売却し、得た売却益を新規事業に充てるという戦略も可能です。

 

事業を成長させたいが自分では無理

また、さらなる事業成長のために必要な資金や人材が自力では手配できない場合も、M&Aを選ぶことで解決できます。

現在の事業だけでは売上が頭打ちのため、隣接業種などに参入したいと思っても、そのための費用を調達できないケースも多いです。

加えて、人手不足のためラインで働く人材を確保するのも大変ですが、資本力のある買い手の力を借りれば、採用や育成・労務環境の改善などに必要なコストを注入することができます。

 

製造業(メーカー)のM&Aでオーナーが得られるメリットとは?

それでは、製造業のM&Aを行うことで、オーナーが得られるメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

・心理的負担の軽減(経営、後継者)

・金銭的メリット

・新事業への挑戦や引退後の生活

 

心理的負担の軽減(経営、後継者)

製造業を運営するオーナーは、様々な心理的負担に苦しめられています。

元請けや下請けとの軋轢、仕入れ費や人件費の上昇、ラインを委ねる工員の確保、利益の保持や資金繰りなど、経営上の悩みは尽きません。

心理的負担は経営問題だけに留まらず、後継者がいない場合は、そちらも頭が痛い問題です。

工場を任せられるだけの後継者候補が身近にいるか、子どもや従業員はどうか、後継者を選んでも教育はどうすればよいのか、個人保証を引き継いでもらえるのか、承諾が取れても与信は足りるのかなど、問題は山積みです。

M&Aを行えば、こうした心理的負担から解放されるのと同時に、廃業とは異なり事業は存続するので、事業のさらなる成長を見届けながら新たな人生へのチャレンジも可能になります。

 

金銭的メリット

株式譲渡や事業譲渡などのM&Aを行うと、ある程度の金額の現金(創業者利益)が手に入るケースがあります。

事業の価値には、技術やノウハウ、工場の運営方法、ライン職人などの優秀な人材や取引先リストなど、帳簿には含まれない無形資産(のれん)が含まれます。

譲渡する事業に、買い手が帳簿以上の価値や将来性を認めれば、純資産額にのれん代が上乗せされます。

その結果、オーナーが今まで出資してきた総額を、売却益が上回る可能性があるからです。

 

さらに、金融機関からの資金繰りのために入れた個人保証や自宅への抵当権も、企業に事業を譲渡することで解放されます。

子どもなどの個人に事業承継する場合、後継者が個人保証を拒んだり、受け入れても与信が不足したりなど、旧オーナーがなかなか個人保証から解放されないケースもあるため、その点は大きな利点です。

 

新事業への挑戦や引退後の生活

製造業の経営においてベストを尽くしたというオーナーには、新事業への挑戦やハッピーリタイアという選択肢もあります。

アメリカなどでは、事業を起業して売上を上げるようになったら売却し、売却益で更に規模の大きな事業を起業、起業と売却を繰り返して利益拡大を続けたり、大きな売却益を上げて早々にアーリーリタイアしたりするなど、様々な起業家がいます。

M&Aを行えば、売却益を新しい事業や引退後の生活資金に充てることができ、人生の選択肢が広がるというメリットがあります。

 

製造業(メーカー)のM&Aを実施する際に気をつけるべきポイント3つ

こうしたメリットを享受するために、製造業のM&Aを実施しようとしたとき、気をつけるべきポイントには次の3点があります。

・準備は早めに

・売却事業の強みを明確化する

・譲れない売却先の条件を明確化する

 

準備は早めに

子どもなどの親族に事業を引き継ぐ場合、後継者教育など年単位の準備が求められます。

親族内承継に比べればM&Aは短期間で済みますが、それでも半年程度の時間が必要です

事業を高く売るためには、最適な相手を探すマッチングの工程に時間を要します。

さらに、マッチングを行うためには、決算書(数期分)を筆頭に様々な資料を準備しなければなりません。

単なる資料の準備だけではなく、帳簿の数字が実態と乖離していないよう注意したり、不正な経理などを撤廃して資金の流れをきれいにしたりなどの必要があります。

 

M&Aを検討しているオーナーには、漠然と「5年後くらいには考えようかな」などと考えている方もいらっしゃいます。

しかし、M&Aには市場の動向や時流の先を読むことも成功条件に含まれるため、M&Aが気になり始めたときから行動するのがベストです。

 

売却事業の強みを明確化する

M&Aを成功させるためには、売却する事業の強みを分析し、競合との比較や客観的なデータ化など、明確化することが必須条件です。

買い手はM&Aを行うことで、売り手の事業における強みを取り入れ、買収前よりも企業価値の拡大、いわゆるシナジー効果を目指しています。

たとえば、自動車部品における金型技術という強みは、サプライチェーンの川下から川上に参入したい素材会社にとっては、大きなアピールポイントとなります。

 

また、採算が取れなくなった地方工場など、自社にとっては弱みでも、その地方に生産拠点を築きたいと思っている、資本力のある買い手にとっては強みに映るケースもあります。

自社事業の強みを買い手が拡大し、弱みを補強できるような組み合わせであれば、シナジー効果を求める買い手が、事業に高値をつける可能性が増すため、最適な組み合わせを探せるように、事業の強み・弱みの明確化は必ず手をつけたいポイントです。

 

譲れない売却先の条件を明確化する

M&Aにおいてベストな買い手とは、将来的なビジョンを持ち、どのような企業を買収すればその実現に近づくかを意識できている企業です。

また、買収した企業に注入する資本と人員を確保できるかという点も重要です。

ベストな買い手とマッチングするには、事業が持つ強みの明確化と合わせて、どのような売却先に譲渡したいか、売却先の条件の明確化も必要になります。

 

まず、どうしてM&Aを行いたいのか、目的を明確にしましょう。目的に応じて、売却先に求める条件も変わってきます。

たとえば、売却益と従業員の雇用確保のどちらを優先するかで、売却先に求める条件は大きく変わってきます。

目的を明確化し、条件を列挙して優先順位をつけたうえで、買い手と交渉することがポイントです。

 

製造業(メーカー)のM&Aを相談するなら

事業の強みや売却先に望む条件などの明確化は、オーナーが独力で行うのはなかなか難しいです。

そもそも、M&Aを実施するといっても、何から手をつけてよいか分からない人が大半ではないでしょうか。

 

そうした場合は、M&AのプロであるM&Aアドバイザーへの相談をおすすめします。

事業の強みといった、事業価値を算定するには、将来的な事業計画の立案やフリーキャッシュフローの予測など、専門知識とM&Aの実務経験が必要となります。

製造業のM&A経験が豊富なM&Aアドバイザーを選べば、製造業界の動向や実際のM&A事例にもとづいた事業分析が可能です。

 

着手金不要の成果報酬型を採用するM&Aアドバイザーが増えつつあり、M&A確定までは無料で相談できます。

インターネット上で気軽に相談できるため、利用を検討してはいかがでしょうか。

 

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より満足できる事業継承にするためにも、一度ご相談してみてはいかがでしょうか。

 

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