物流事業の事業承継はどうすればいい?注意点やポイントは?

大手物流サービスでは、通販サイトの発展により運ぶ荷物が増加している反面、人手不足も加速しています。注文は多いのに運ぶ人間がいないことで、物流業界が悲鳴を上げていると言われています。

また、働き方改革を打ち出していますから、すでに在籍している従業員に対しても、残業代を見返りに長時間労働させることができないのです。

従業員にしても、残業で稼ぐということができなくなってきたのは、大問題ではあります。本当に物流業界にとって難しい時代がやってきました。

 

この時代をどうやって生き抜くか、また事業をどうやって次世代につないでいくか、頭を抱えているオーナーも数多くいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、注目が高まっている「物流 事業承継」についてお話していきます。

 

事業承継のメリットとは

物流業界がM&Aのスキームで「事業承継」を行うメリットとはどのようなものがあるかをご説明していきます。オーナーに対してのメリットだけではなく、従業員にもメリットがあることがわかります。

 

経営に対する重責からの解放

物流業界は、ドライバー不足に加えて、そのドライバーの高齢化問題、定着率の低下などが深刻化しています。仕事はあるのですが、担い手がないという状態です。

また、大手通販サイトですと、小口で無料配達というサービスを打ち出していて、その上、翌日配達、当日配達というスピード性も求められています。

これは物流業界にとっては、大きな負担増となります。そして大手物流業が、この通販サイトの仕事を請け負っていて、それを下請け企業に仕事を負担してもらっているというのが現状です。

このような厳しい背景のなか、先行きが見えない、物流事業をこのまま続けていっていいのか?悩んでいるオーナーもいらっしゃるでしょう。

最近話題なのが、M&Aを使った事業承継というスキームです。後継者不在という問題も同時に解決できるのですが、経営が難しい事業でも引き継いでくれる人が本当にいるのか、疑問を感じてしまいますよね。まずはその点について見てみましょう。

 

《物流業を始めたいと思っている経営者も存在する》

スーパー・コンビニや、飲食業界、介護サービスを事業としている企業では、独自の物流システムを構築したいと考えている企業は多く存在します。

もし、自社の物流業を第三者へ引き継ぎたいと考えている会社があるなら、今はチャンスといえます。M&Aで物流業を引き継ぎたいという企業は存在するのです。

M&Aによる事業承継で第三者へ経営を引き継いで、プレッシャーからも解放されることも可能となってきます。

 

現金を得ることも

M&Aによる事業承継を行うことで、事業を現金化することができるのです。

廃業を選んでいては、廃業に伴う経費がかかるだけで、現金が手元に残るということはありません。経営のプレッシャーから解放されて、現金まで入ってくるということです。

その現金で、すっきりとハッピーリタイアすることも可能ですし、また新しい事業を始める元手に使えます。

 

従業員の雇用継続や待遇改善

物流業において、従業員であるドライバーは大切な事業価値ともなります

事業を高く評価してもらうためにも、ドライバーをそのまま雇用してもらう必要があります。事業承継を行って、他の経営者にオーナーチェンジするとしても、従業員はそのまま雇用継続してもらって、その上待遇改善して貰うように事業承継の契約条件に盛り込んでおくことが必要です。

事業を継承する側の企業としても、ドライバーをそのまま引き継ぐことを希望していますから、この雇用継続と待遇改善は対応してもらえる可能性は高くなります。

 

物流事業の事業承継を行う際の注意点

M&Aのスキームを活用することで、親族や従業員の中から後継者を決めるしかない状況がなくなり、第三者へ引き継げば、後継者不足にも対処できるようになります。

ここでは、事業承継を行う際に注意すべき点をご紹介します。

 

事業承継の確定まで、従業員や取引先には秘密にする

あまり早い段階で、従業員に事業承継を検討していることは公表しない方がいいでしょう。

従業員は直接取引先と毎日対応していますから、従業員の口から事業承継のことが取引先に伝わってしまうことがあります。

事業承継を行うこと自体悪いことではまったくないのですが、まだM&Aについて認識が浅い人がいるのも事実です。事業継承は、社外の第三者に事業を引き継ぐものなので、実際のところはその事業が成功したという証です。

しかし認識が浅いと、M&Aは負債を抱えた企業が買いたたかれるというイメージがまだ残っているのです。そのため、経営が危なくなっているのでは?という噂が出てしまう可能性もあります。この噂は社員の離職など様々なリスクを生んでしまいます。

従業員の雇用継続、待遇改善に関しても新しいオーナーに引き継いで、事業継承が本決まりになってから公表しても、遅いということはありません

同じ職場に通えて、待遇が良くなるのですから、慣れた職場から離れていく従業員は皆無と言えます。また、対応してくれるドライバー、営業マンなども変化がありませんから、取引先にもダメージがありません。
従業員も取引先にも、かかわる人すべてがハッピーになるようにできるのが、M&Aでの事業継承のメリットなのです。

 

従業員などに承継する以外に、M&Aという手もある

先程もお話しましたが、従来の事業承継というのは、親族や、長年にわたり勤務してくれた従業員の中から選抜するという形がとられてきました。

現在オーナーをされている方も、親からまたは先代の経営者から事業を引き継いだという方は多いのではないでしょうか。

太平洋戦争前、戦争中も「産めよ、増やせよ」で出生率は高く、一人当たり3人以上生むのは当たり前の風潮でした。一人で10人もの出産をする女性も多く存在したのです。そのため、昭和23年ごろから出生率は上昇の一途をたどります。一世帯当たりの子供の数が多いということは、兄弟の数も多いですから、長男が家業を継ぐことができない場合は、次男、三男とあとをつげる人間が家族の中に複数いました。5人兄弟などで、すべて男だった場合なら、5人の経営者候補が家族だけで存在するということです。

また、人口自体が増加傾向でしたから、従業員の数も多いし、そんなに職業の種類もない時代ですから、ドライバーという仕事は人気のある職種だったのです。

そして、社長から「のれん分け」をされて、後継者になって欲しいと指名されることというのは、仕事ぶりが認められていることを表明しているようなものです。

従業員の中から後継者を見つけることは容易なことだったといえます。

 

しかし、昭和60年ごろから出生率は下り坂になってしまいます。また結婚しても子供を生まない人DINKSと呼ばれる世帯が増えるなど、少子化が加速しました。子供の中から後継者を探そうとしても、一人、二人しか子供がいないとなると、他の仕事に就いていたりすれば、もう頼むことはできません。

これから事業を続けるのが難しいと思っているなら、なお一層、一人二人しかいない子供に後を継がせて事業を回復させてほしいと願うのも少し酷だと考えてしまいますよね。

 

人口自体が減少傾向で、職業に関しても選択肢が増えてきている現代では、体力的にキツいドライバーを職業として選ぶ人も少なくなってきました。従業員の数自体が少ないのです。

労働力が不足している現代の企業で、その中から後継者を選ぶのは難しいことですし、従業員側にしても、日々の現場での仕事をこなしながら経営のことまで対応するのはかなりしんどいことですから、二の足を踏むことになります。断りにくいなと思ったら、そのまま退職してしまうという危険性も含んでいます。貴重なドライバーを失うことにもなりかねないのです。

「うちの会社継いでみないか?」と社長に言われて、断る従業員などいなかった時代は過ぎ去ってしまったのです。

 

そんな時代の流れの中であっても、M&Aを活用しての事業承継であれば、物流を始めてみたいという方が引き継いでくれる可能性があります。すべてビジネスライクに判断するので、スピーディーに事業承継が完了するのです。

せっかく大切に育ててきた物流業です。熱意のある後継者に引き継いでもらって、未来永劫に事業を継続してもらいましょう。

 

物流事業の事業承継を成功させるポイントとは

この項目では、事業承継をスムーズに成功させる秘訣をご紹介していきます。

ポイントは5つあります。

 

準備は早めに

M&Aを活用する場合、かなりスピーディーに事業承継が完了できるのですが、それでも6か月くらいの期間はかかります。

交渉を開始してから事業承継が完了するまでに6か月ですから、交渉に至る前の検討段階を含めると、トータルで1年はかかると思っておいた方がよいでしょう。

そのため、早くから準備を始めておくことが必要です。第三者へと事業を引き継ぐのですから、財務データなど資料を提出する必要があります。買い手側の企業の人間がきて逐一、詳細に審査していきますから、買い手側の立場になって作成する必要があります。そのための資料作りにも、かなり時間がかかります。

日ごろから、顧問税理士、社内の経理担当者と財務状況について打ち合わせをして、オーナーもデータをいつでも確認できるようにしておくことをお勧めします。

M&Aの初期の段階では、オーナーの口頭でのインタビューがあり、財務状況の説明などを行います。その口頭での内容と、実際の資料が合致しているか審査していきますから、普段から財務状況をしっかり確認しているオーナーなら、口頭での内容と、資料の内容が大きく違うということにはなりませんよね。

 

譲歩できない条件を明確に

基本同意書というものを取り交わすことになるのですが、基本同意書を取り交わしたからと、事業承継の契約がすべて成立したというわけではありません。お互いの意思を書面で確認するというものが、この基本同意書です。

この基本同意書の内容で、契約に関する条件を明記します。

この条件をきっちり確認しておくことがとても重要です。書類にして残しておくため、後々までこの内容はずっと生きてくるのです。

そしてこの条件を明確にしておかないと、思ったような事業承継が行えなかったということになり、後悔してしまうことにもなりかねません。タイミングとしては、買い手企業を1社に絞ったときにこの基本同意書を取り交わしますから、割と早い段階できっちり条件を決めておく必要があります。M&Aを検討した時点で、どのような条件で事業承継を行うかを決めておくことをお勧めします。納得のいく条件を明記できるようにしてください。

 

真の強みを知る

ここでいう真の強みを知るとは、経営している物流業の事業内容の強みを見つけるということです。

そんなのわかっている、その強みを活かしてこの事業をがんばってきたんだと言われるかもしれません。
しかし、意外なことに、オーナー自身が思っている強みと他者が思っている強みは違う場合が多いのです。長く事業を続けてきたオーナーほど、他の目から見た強みと離れてしまうことが多く、せっかくの強みを見失ってしまっていることもあるのです。

M&Aで事業承継する場合は、複数の買い手企業が現れます。それだけいろんな見方があるわけですから、客観的に判断してもらうためにもM&A専業コンサルタントに相談して、強みを見つけ出してもらうのも一案だと思います。

物流事業の事業承継に実績があるコンサルタントだと、この物流業としての強みを見つけることを得意としている場合が多いのです。

自分では気づかなかった自社事業の「強み」を新しく見つけることができます。

 

オーナーと後継者と従業員にとって最も良い着地を

M&Aで事業承継を行った場合、従業員の雇用継続と待遇改善を事業承継の条件に盛り込んでおくことで、従業員も新しい職場を探す必要もなく、職場を変わることなく、待遇をアップしてもらえます。

この人手不足が深刻化している物流業界にあっても、従業員を失う心配がなくなります。
オーナーにとっても、従業員にとっても喜ばしいことです。

 

専門家の力を借りる

物流業において、M&Aを検討したら、まず物流業界M&Aについて実績のあるエージェントに相談することをお勧めします。

M&Aのことは最近話題になっているし、聞いたことはあるけど、実際にM&Aを行ったことはないとオーナーも多いと思います。

M&A専業エージェントは、いろんな業界での事業承継の経験を持っていますので、豊富な事例を紹介してもらいながら、自社にピッタリの事業承継を進めていくことができます。

成功報酬制をとっているエージェントなら、相談は無料となっています。

一人で悩んでいるなら、ぜひ一度ご相談してみてください。

 

物流事業の事業承継を検討するなら

そろそろ事業をリタイアしたい、だけど引き継ぐ後継者がいないと悩んでいるなら、事業承継についてM&Aエージェントに相談してみてください。

買い手を見つけるよりも、M&Aエージェントを先に見つけることがM&A成功の秘訣と言われています。

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