物流事業の事業承継【事例から読み解くポイント】

最近では、今から配送業を始めたいと思っている方も増えてきているようです。
とはいえ、そもそも配送業って儲かるの?新規参入は難しいのかな?という疑問を持っている方は多くいらっしゃるでしょう。

今までは、雇われてドライバーをやっていたけど、自分の運送会社を持ちたいと思っている方が多く存在します。このようなドライバー経験のある方は、儲かるのか?という疑問はクリアされています。

なぜなら、やり方によってはそう難しくなく儲けが出ることを知っているのです。

最近、大手通販サイトなどでは、注文したら翌日、当日に届くこともあります。大手物流業に委託して発送しているのですが、そのほとんどを下請けの配送会社が担っているのです。ですから新規参入することも可能です。仕事があるわけですから。

 

しかし、さきほどお話した「やり方」が気になりますよね。

そのやり方とは、ドライバーを多く雇入れるということではなく、同業者との横のつながりが必要ということなのです。新規客よりも、同業者と連携して仕事を行うことが大切ということです。

仕事自体はあるわけですから、同業者とのつながることで、その仕事を回すことが必要だということです。

 

同業者とつながるということを、大手、中堅の物流業も事業を拡大するために取り入れています。後ほどご紹介する事例の項目でお話したいと思います。

今回は、経営者に話題の「M&Aによる事業承継」をじっくり掘り下げていきます。

 

物流事業が事業承継を行う背景

物流事業をとりまく背景は、年々と厳しくなってきています。

まず、慢性的な人手不足です。これはどの業界にも共通する問題ではあるのですが、物流業界の場合は、それに合わせて、発送業務のスピード化も求められます。翌日配達、当日配達ということにも対応しなくてはならないのです。

人手は少なくなる一方なのに、業務にはスピード化が求められるわけです。これはかなり厳しい状況です。

このような状況の中、物流業経営者には、共通のお悩みの一つに「事業承継」があるのではないでしょうか。

 

経営からそろそろリタイアしたいなと思ったら、その出口は、3つしかないといわれています。

一つ目は、親族や社内の従業員に経営を引き継ぐことです。今までならこの方法がとられていました。

しかし、
・実子がいない、または自立して他の職業についている
・社内の人間には頼めない
・事業の将来性が不安で子供に継がすわけにはいかない
などの要因から、事業継承をスムーズに行うことが難しくなっているのです。

 

二つ目は、廃業です。会社自体をたたむということです。

廃業してしまえば、経営のプレッシャーからは解放されますが、事業は誰にも引き継ぐことなく終わってしまいあmす。また、設備や車両などは売却できればいいのですが、廃車になったり、引き取りにかかわる経費が掛かる場合が多くあります。事業を現金に換えるなんてことはできません。

 

そして3つ目に挙げられる出口が、今回ご紹介するM&Aによる事業承継です

経営を続けることが難しいと感じている事業を、なかなか親族に引き継いでほしいとは言い出しにくいこともあります。またお子さんが娘さんだともう嫁いでしまって、家業を継ぐことが不可能な場合もあります。
例えば社員から選抜したいと思っていても、現場でドライバー自体が不足していて、現場の仕事もしながら経営も任せることになりますから、そのような重責を引き継いでくれる従業員はなかなか見つかりません。

 

後継者のことで、頭がいっぱいになっているオーナーにピッタリなビジネススキームがM&Aによる事業継承です。

身内、社内の人間ではなく、社外の第三者へ事業を引き継ぐという手法です。

現代では、このM&Aによる事業承継が経営者の間で話題になっています。

次の項目では、実際に企業間で行われたM&Aの事例をご紹介します。

 

物流事業の事業承継の事例

ここでは、M&Aのビジネススキームを使って自社事業を成長させている、お手本になるような企業をご紹介します。

 

【日立物流がM&Aを駆使してグローバルな総合物流業へシフトチェンジ】

日立物流は、M&Aを繰り返して、陸・海・空すべてを網羅した総合物流業へと変貌を遂げたのです。

大手企業の話でしょ?!と思われるかもしれませんが、当初、日立物流は日立製作所の輸送部門を請け負うだけの子会社でしかなかったのです。

しかし今や、日立物流と連結子会社は108社、持分法適用関連会社は9社で構成される規模に成長しています。そして、あの物流大手の佐川急便とも業務提携して、国内NO.2の物流グループへと成長することも現実味をおびてきたのです。

 

この他にも、大手物流業が次々と業務提携を行ってきています。いくつか事例をご紹介しましょう。

 

【日本郵船×トールホールディングス社(豪州の最大手)】

トールホーディングは、国際宅急便、宅配便を行っています。
欧米諸国やアジア諸国への国際便の強化を図るために日本郵船がトールホールディングス社を買収した形です。

 

【日本通運×名鉄運輸(愛知県)】

日本通運が、名鉄運輸の株式20%を獲得して、資本業務提携を行いました。
情報システムの共同開発を行って、輸送のネットワークを強化していく狙いがあります。
これにより、双方の事業を成長させることに成功しています。

 

【サカイ引越センター×SDホールディングス】

サカイ引越センターがSDホールディングスの株式を取得して子会社化しました。

SDホールディングスは、不動産売買、賃貸借、管理を行っている会社ですが、そのほかにもハウスクリーニング、家事代行サービス、節水・節電サービス、照明コンサルティングサービスなどを行っています。このサービスは、住まいにまつわるものです。

サカイ引越センターは、引っ越しが終わった後に、お客様にこのようなサービスを施すことで、自社のブランドイメージを強化していくのが狙いです。

 

企業間のM&A事例を見ていくと、お互いの事業を高めているのがわかります。どちらかの企業が買収しているのですが、買いたたかれて、すべて持って行かれるというイメージはまったくありませんよね。

 

ズバリ申し上げると、中小企業主として物流業を行っている方には、この状況は朗報といえます。なぜかというと、大手の傘下に入るチャンスがあるということだからです。

物流業というのは、規模が小さいといっても、車両、ドライバー、そして物流倉庫を維持する必要がありますから、経営状態が厳しいオーナーもいらっしゃるのは事実です。

しかし、いまはネット通販が利用されています。すべての生活用品をインターネットで購入している世帯も多く存在します。仕事は多くあるにもかかわらず、大手ばかりに仕事が流れている状態です。

 

しかし大手物流サービスにおいても、新規の注文は休止している状態です。これは深刻なドライバー不足が原因となっています。

ですから、売りに出ている物流業があれば全国各地においても子会社として受け入れる準備があるということです。

 

物流事業の事業承継のポイントとは

自社の物流事業を見直すことにより、事業承継を成功させることができます。

この項目ではポイントをおさえてご説明していきます。

 

ビジネスモデルや強みを整理する

現在の物流業界で、ビジネスモデルの強みとはどんな点にあるでしょうか。

それは地域性だと考えられます。配達を行う際に、このエリアなら任せてほしいといえる得意エリアを持っている、またそのエリアに仕分け、保管ができる物流倉庫を持っているなどはかなり強みと言えます。

日本全国どこのエリアだったとしても、地域限定型の物流業というのは人気があります。事業を手に入れたいと思っている大手企業は多く存在します。

宅配サービスを行う場合、インターネットの普及により日本全国から注文が来るわけです。

都心部ばかりに顧客が存在するわけではありません。今までは、離島などにはサービスができなかったけど、離島などへの船便を持っている業者と提携することで、発送エリアを広げることが可能になるのです。

うちのような小規模な物流業では、魅力なんてない…と決めつける必要はありません。

あなたが魅力だと感じなかった事業が、他の企業から見れば立派なビジネスモデルとして成立することもあるのです。今一度、事業内容の見直しをしてみることをお勧めします。

 

M&Aにおいて譲れない条件をはっきりさせる

今まで大切に育ててきた事業です。そしてそれを社外の第三者へと引き継ぐわけですから、あらかじめ、「これだけは譲れない」という条件ははっきりさせておく必要がありますよね。

・従業員の雇用継続と待遇アップ
・取引先に従来と変わらない対応をしてほしい
・元の経営者はそのまま引き継ぎだけでなく会社に残って業務を行うか否か
・事業承継により受け取る現金の額
・社名はそのまま残してほしいなど

希望条件はいろいろあると思います。第三者へと事業承継しますから、これはビジネスライクに条件を決定することをお勧めいたします。

 

この希望条件をはっきりと伝えることができないと、必ず事業承継が完了した後に後悔してしまうことがあります。

そうならないためにも、条件については早い段階から決めておくことがとても重要です。

 

売却先候補に事業の強みや価値が伝わる説明を

事業価値、そしてその事業の強みをしっかり伝えることができたというのは、「事業を高く売却」できるということなのです。

経営者は、事業を営むことで現金を受け取ってきました。事業を第三者へと承継してしまったら、その事業からはもう現金は入ってきませんよね。

ですから、事業を承継することで、それなりの代価をもらうことが必要なのです。同じ受け取るなら、高い代価に越したことはありません。

この受け取る金額を決めるポイントは、事業価値の高さにつきます。それしかないのです。買い手企業は、魅力を感じたら、内心は金額に糸目はつけず、いくらでもいいからその事業を手に入れたいと思います。なぜなら、その事業を始めたら払った代価以上に儲けることができるからです。事業を続ける期間ずっとお金が入ってくるのです。

買い手企業には、なんどもM&Aを繰り返して、事業を拡大している企業が多く見受けられます。日立物流のようにM&Aで成長している企業です。
このような企業は非常に企業を見る目を持っています。「この企業の事業なら儲かる」ということがすぐわかってしまうのです。M&Aのベテランである買い手の目に留まるような事業へと育てておくことが、事業承継を成功させる秘訣なのです。

 

M&Aの専門家に頼るのもアリ

今までお話してきました、実際にあった物流業界の事業承継の事例、事業価値、また事業の強みを正確に伝えることがなどは、M&Aエージェントに相談することで協力にサポートしてもらえます。特に物流業界の事業承継を行った経験があるエージェントなら尚更です。

事業承継の事例などは、大手企業だけでなく中小、個人経営者などの事例も聞くことができます。大手企業のM&Aは新聞やニュースなどで見ることもできますが、個人経営者の事業承継などは、実際に携わった人間でなければ知る立場にはありません。物流業の事業承継の実績があるエージェントに相談することで、あらゆる規模の物流業での事業承継を分析して、ぴったりなプランを知ることができます。

 

物流事業の事業承継を行うなら

先程も申し上げましたが、物流事業の事業承継に関して経験豊富なエージェントを見つけて、まず相談してみることです。

事業承継で第三者へ引き継ぐことを検討するときは、社内の人間にはなるべく相談せずに、オーナーが単独で始めることが鉄則です。
しかし、売り手側のオーナーは、あまりM&Aに関して経験がない場合が多いのです。自分が一生懸命育ててきた事業を、第三者へ引き継ぐことに少し抵抗がある人もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、M&Aでの事業承継を成功させて、すっきりと第三者へ引継いだオーナーは数多く存在するのも事実なのです。
まず、M&Aエージェントを探して、エージェントと1対1で事業承継をスタートさせることをおすすめします。

最後に、当サイトおすすめのエージェントをご紹介します。

 

スパイラルコンサルティング社

 

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