IT企業のM&Aを検討中のオーナーが気をつけたい3つのポイント

IT企業は、インターネットの普及とともに増加傾向にあります。急成長を遂げたIT企業もあれば、競争に負けて廃業するIT企業もありますが、これは他の業界でも同じことです。
しかし、IT企業は業界事情が目まぐるしく変化するため、経営にプレッシャーを感じているオーナーが多いのではないでしょうか。
このような場合、企業が成長した段階でM&Aを検討するオーナーもいます。

そこで今回は、IT企業のM&Aの検討中のオーナーが気をつけたい3つのポイントを解説します。

 

IT企業のM&A

IT企業のM&Aには、どのような特徴があるのでしょうか。M&Aの基礎知識や目的、気をつけたいポイントについて解説します。

 

M&Aとは

M&Aとは、企業の吸収と合併の意味を持ちますが、譲渡や買収などの意味も含みます。企業を丸ごと譲渡することを株式譲渡、会社が経営している事業を譲渡することを事業譲渡といいます。大企業から中小企業まで活発に行われている手法で、専門家のサポートを受けつつ実行することが一般的です。

 

事業譲渡や株式譲渡を行うメリット

事業譲渡や株式譲渡を行うことには、次のようなメリットがあります。

 

事業の経営が安定に向かう

事業譲渡や株式譲渡を行うことで、経営者が変わります。株式譲渡であれば、企業全体の経営者が変わるため、現オーナーは経営権を失います。
しかし、企業を買収できるほどの資金力と行動力を持つオーナーと出会うことができれば、企業の経営が安定に向かうことが期待できます。ここまで育ててきた会社の経営を安定させて、世の中に広めたいと思うオーナーは少なくありません。また、収益性が低い事業を譲渡した場合、経営の手腕があるオーナーが経営することで、成長が期待できます

売却した事業なので、成長してもオーナーにメリットはありませんが、思い入れのある事業が成長することは、オーナーとしては嬉しいことでしょう。

 

残った事業に集中できる

事業売却では、複数の事業のうち1つだけ売却することも可能です。複数の事業の経営に手が回らないケースでは、事業売却によって残った事業に集中できるようになります。また、事業譲渡の際には、事業価値に応じた売却益を得られるため、企業の資金も潤うのです。

資金が増えれば、残った事業により大きな資金を集中させ、事業拡大を狙うこともできます。

 

従業員の待遇を改善できる

IT企業は、次々と新商品やサービスを開発することになるため、経営が不安定になりやすい傾向があります。そうなると、従業員の待遇を改善できず、会社全体の士気が下がってしまう場合があるのです。

資金力のある会社とM&Aすることで、従業員の待遇改善を条件にできます。また、売却益を利用して、残った事業を担当する従業員の待遇を改善することも可能です。

 

IT企業がM&Aを行うケース

IT企業がM&Aを行うのは、どういった場合なのでしょうか。M&Aのタイミングとして適しているかどうかを知るために、IT企業がM&Aを行うケースについて確認しておきましょう。

 

後継者がいないが引退したい

引退したいと思っていても、後継者がいないと引退できません。後継者がいないまま引退することは、会社の廃業を意味します。そうなれば、従業員を全員解雇することになってしまいます。
無理に後継者を選出する場合もありますが、後継者が経営者に向いていなかったり、経営のモチベーションが低かったりする場合には、引き継いでも会社の経営が傾く恐れがあります。

こういった場合は、M&Aを選択することで後継者不在でも引退できるようになるのです。さらに、経営スキルのある人物に会社を譲渡することができます。

 

M&Aによって現金を得たい

資金繰りが厳しい、新事業に投資したいなどの理由でM&Aを実行するケースもあります。どれだけの売却益を得られるかは、事業の価値で決まります。収益性や独自性、安定性などの他、人材の質、取引先の数や質など様々な項目が事業価値に結びつきます。

事業価値が高いタイミングで売却すれば、それだけ多くの売却益を得られるのです。

 

健康問題で経営を続けられない

経営を続けたくても、健康問題によって引退を余儀なくされるケースがあります。急に健康問題が起こることもあれば、進行性の病気になる場合もあり、前者のケースでは早急なM&Aが必要です。

健康問題が徐々に悪化するような場合であれば、時間をかけて後継者を育てることも可能ですが、急病では後継者を育てられません。経営の知識やノウハウを全て伝えられておらず、後継者としても経験が少ない場合には、M&Aを選択した方がいいでしょう。

この場合、後継者が育ったタイミングで経営者を交代することも可能です。ただし、契約で定めておかなければなりません。

 

事業を成長させたい

大企業に事業の一部を譲渡することで、コネクションや資金力のサポートを得て、事業を成長させられます。共同経営の形をとることで、現オーナーもメリットを得られます。事業を成長させるためには、その業界の事情に詳しい人物とM&Aしなければなりません。

ただし、M&Aのすべてが必ずしも事業の成長に繋がるとは限らず、場合によっては逆効果になることもあります。
そのため、買い手企業は慎重に選定することが大切です。

 

IT企業のM&Aでオーナーが得られるメリットとは?

IT企業がM&Aを実行することで、オーナーも大きなメリットを得られます。どのようなメリットを得られるのか詳しくみていきましょう。

 

心理的負担の軽減(経営、後継者)

現在は収益を十分に挙げていても、激動のIT業界では、いつ収益が下がるか予想がつきません。このように、どれだけ収益を挙げても安心できないことに対し、大きなプレッシャーを感じているオーナーは少なくないでしょう。
M&Aによって、オーナーの立場から退くことで、プレッシャーから解放されます。

もし、プレッシャーから解放されたいというときに、M&Aではなく後継者候補への急な引き継ぎを選択した場合、その後継者は心の準備ができずに、精神的な負担を強いられてしまいます。十分な知識やノウハウを持たない状態で引き継ぐことで、後継者としても大きなプレッシャーを感じてしまうでしょう。
しかしM&Aであれば、引き継ぐ相手は経営のプロです。心の準備が出来ていない、といったことは起こりえません。新経営者の傍らで後継者候補がしっかりと経験を積んでから経営を引き継ぐ、といったパターンもありえます。

M&Aを選ぶことで、経営者と後継者の両方の精神的負担を防げるのです。

 

金銭的メリット

IT企業のM&Aによって多額の売却益を得られれば、オーナーの資産を増やすことができます。引き続き他事業に携わっている場合は、金銭的な余裕が生まれることで、日ごろの経営のモチベーションも上がり、より良い経営に繋がるでしょう。また、他事業への投資を行い、さらなる成長を狙うことも可能です。

 

新事業への挑戦や引退後の生活

M&Aによって多額の売却益を得られ、時間も確保できれば、新事業に挑戦できるようになります。

新事業への挑戦は、十分な時間がなければ行えませんが、M&Aによって時間と資金を確保できれば、時間をかけて慎重に事業を拡大していくことができます。

また、完全にオーナーから退いて隠居生活に入ることも可能です。多額の売却益を得られれば、生涯を通して働くことなく一生を終えられる可能性もあります。しばらく休養をとり、気が向いたときに新たに会社を立ち上げることもできます。

このように、多くの売却益を得られることで今後の選択肢が増えるのです。

 

IT企業のM&Aを実施する際に気をつけるべきポイント3つ

IT企業のM&Aを成功させるには、様々なことに注意しなければなりません。M&Aの成功とは、買い手に提示した諸条件が通り、希望通りの売却益を得られることです。M&Aの成功のために必要なポイントをみていきましょう。

 

準備は早めに

M&Aは、できるだけ早く準備を始めることが大切です。M&Aを始めるにあたり必要な準備は次のとおりです。

 

・M&Aの目的の設定

目的が明確でないままM&Aを進めると、希望通りの結果になりません。例えば、事業資金として売却益を得たい場合は、具体的にどれだけの資金が必要かを計算しておく必要があります。必要額がわからないまま交渉すると、売却額を妥協してしまう可能性があります。

希望通りの結果を得るためには、M&Aの目的をしっかり決めることが大切です。

 

・資料やデータの用意

M&Aの際には、買い手との交渉が発生します。売却額の証拠となる資料やデータを用意する必要があります。資料やデータが不十分だと、その売却額の説得力を与えられず、交渉あ決裂しやすくなるでしょう。また、資料やデータを追加で依頼されることがあると、M&Aの完了までに時間がかかります。そのため、予め資料を用意しておくことが大切なのです。

必要な資料やデータは、決算書など収益がわかるデータだけではなく、従業員の経歴や取引先の資料なども含まれます。どのような資料やデータが必要か、サポートを受けるM&A会社に尋ねましょう。チェックリストを作り、漏れのないようにすることが大切です。

 

・M&Aをサポートする会社との契約

まずは、M&A仲介会社などといったM&Aのサポートを行ってくれる会社に相談し、M&Aの不明点や疑問点を解消しましょう。疑問が解消され、M&Aを進めることとなったら、契約してサポートを依頼します。
契約を焦らせるような会社は、いい会社とは言えません。オーナーの気持ちに寄り添い、親身に対応してくれる会社を選びましょう。

M&A仲介会社への相談料は無料のことが多いですが、30分5,000~10,000円ほどかかる場合もあります。また、契約には、着手金と成功報酬の他、中間金や実費などがかかります。会社によっては、成功報酬と中間金のみであったり、成功報酬以外は一切不要であったりします。

料金だけではなく、会社の質にも注目しましょう。過去の実績を確認し、どのような形でサポートしたのか尋ねることをおすすめします。具体的な戦略を答えられるのであれば、質としては信頼できるでしょう。

どの業界のM&Aを得意としているかも重要です。IT企業のM&A事情に詳しい会社を選びましょう。

 

売却事業の強みを明確化する

どのような強みがあるのか、事業を分析しましょう。強みは、そのまま売却額に繋がります。強みがわからないままアピールポイントを集めても、根拠のある売却額を算出できません。強みを明確化したうえで、資料やデータを集めましょう。そして、どのようにプレゼンすれば好印象を与えられるのかを考えることが大切です。

強みとは、収益性や独自性に繋がる企業の特徴を指します。特定の地域に強いコネクションを持っていたり、他の追随を許さない画期的な商品を開発していたりすることが挙げられます。

次々と新しいサービスを生み出し、高い安定性を誇るなど、他の企業にない特徴を見つけましょう。

 

譲れない売却先の条件を明確化する

買い手に対して、どのような条件を提示するか考えましょう。希望売却額だけではなく、従業員や取引先に関する条件なども設定してください。条件を設定せずに売却した場合、従業員や取引先に迷惑がかかる可能性があります。

また、買い手と売り手は対等な立場ですが、一刻も早く譲渡したい場合は、足元を見られがちです。買い手に有利な条件ばかりを承諾して、結果的に損をしないように注意しましょう。

 

IT企業のM&Aを相談するなら

IT企業のM&Aを相談するのであれば、M&Aの仲介会社がおすすめです。公認会計士や税理士が仲介をしているケースもありますが、買い手とのコネクションが乏しい場合が多く、M&Aの契約に時間がかかります。また、自社に合わない買い手候補を選出する可能性もあるでしょう。

M&A仲介会社に依頼できれば、豊富な買い手候補の中から自社に合った企業を選出してもらえます。それだけ、双方にとって良い結果となりやすいため、必ずM&A仲介会社に依頼しましょう。

また、会社を選ぶときは、税理士や公認会計士、弁護士などの専門家と連携をとれる会社かどうか確認してください。重要なM&Aのサポートを依頼するため、慎重に選ぶことが大切です。

 

スパイラルコンサルティング社

 

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