
日本の企業では、もうすでに終身雇用制を導入していな企業がほとんどではないでしょうか。もっと自由な働き方があるということです。働き方改革の一環といえます。
もちろん定年を迎えるまで同じ会社で働く人は多くいるのですが、その反面、定年を迎えるまでもなく自主的に退職して転職する人の割合は増え続けています。
ですから就職した会社で、いずれは経営に携わりたいという若者も減少傾向にあります。
新卒の就職試験を担当したことのある方によく聞くのですが、以前なら例えば自分が就職活動をしたころは、この会社で働き続けてどんな役職に就きたいですかと聞かれれば、「社長」「専務」「常務」になりたいといっていた若者が多かったそうなのです。
しかし、今の若者は、そんなビッグマウス発言はなく、つつがなく淡々と仕事をこなしていきたいという趣旨の回答がほとんどとのこと。
経営なんて、そんな面倒なことはしたくないというのが本音のようです。
これは、今後の日本の少子化傾向とともに、どの企業においても後継者不在問題が深刻化していく警鐘でもあります。
今回は、この「後継者不在問題」をM&Aで解決する方法を具体的にご説明していきます。
目次
保険代理店が事業承継を行う背景
保険代理店オーナーが事業承継を行うことを検討する要因として、2つの項目を挙げることができます。
【1.オーナー自身の高齢化や健康問題などが発生する】
冒頭でもお伝えした「後継者不足」により、保険代理店オーナーの間にも事業承継をM&Aの手法に頼ることが広まりつつあります。
・オーナーの高齢化、体調の変化による世代交代
・実子はすでに別の仕事に就いている、従業員からの選抜も難しい
・新しい事業を始めたいが資金が足りない
などかなり厳しい現状が代理店オーナーに待ち受けています。
せっかく育てた「保険代理店」を引き継いでくれる人間が身近にいないというのです。
もう、廃業するしかないのかと頭を抱えているオーナーも少なくないのではないでしょうか。
廃業は、簡単にできるように思うかもしれませんが、顧客への説明・挨拶、また従業員の解雇と再就職先の確保など、あまりお金にはならない雑務がたくさんあります。
しかしM&Aで事業承継をした場合、手元に現金が残ります。
そしてその現金を元に新しい事業を始めることもできるのです。
自営業者にとって、大きな可能性が秘めているのがこのM&Aでの事業承継です。
【2.時代の変化が保険代理店経営自体を難しくしている】
日本全体が少子化のあおりを受けて、保険加入者が減少傾向にあります。
よくインターネットなどでも、「正社員で働いていれば、わざわざ民間の生命保険、年金保険に加入する必要はない」という記事もよく目にします。
世間の保険離れの影響からか、保険代理店の数も減ってきています。
経営がかなり難しくなってきたと感じている代理店オーナーもいらっしゃるのではないでしょうか。
この深刻な事態をM&Aのビジネススキームが解決してくれます。
M&Aで事業承継を行うことで、顧客への今まで通りのサービスを行えて、従業員の雇用も継続されるのです。
「廃業かな?」と考える前に、ぜひM&Aで事業承継を行うことを検討してみてください。
保険代理店の事業承継の事例
昨今の事業承継の大きな特徴としては、今まで保険代理店が受け持っていた「保険営業・販売」の部分を、大手生命保険会社や地銀、証券会社、大手IT企業などが事業継承によって手に入れ、自らが保険ショップに進出するという形が増えてきています。
【来店型の保険ショップの強み】
最近のサラリーマン家庭のライフスタイルでは共働き家庭が増えていますので、昼間などに自宅にいる人が減ってきています。
そのため従来の保険商品の「訪問営業」というのがやりにくくなってきています。
そして保険加入する場合は、ネットで加入する方が増えています。
しかし、保険商品というのは、長い間加入する必要があります。
ネットの説明だけでは不十分で、やはり対面していろいろな質問をしてみたいと思ってしまうのですね。
保険商品というのは、よく考えてみれば高い買い物です。
月々5,000円程度といっても、20代の方なら40年近く加入し続けるので、全額40年で240万円を払うことになります。
この5,000円の保険料も、かなり安い方です。月に約2~3万円と支払っている方もいらっしゃるでしょう。
その場合は全額40年で、約900万~1,400万円もの支払いをすることになります。
それだけの保険料ですから、保障内容も多岐にわたります。その分しっかりとした説明を聞きたいですよね。
そこで、来店型の保険ショップが繁盛しているというわけです。
【大手保険会社が保険ショップを運営する事例】
実際にいくつかの事例があります。
・日本生命保険が子会社を通して「ほけん110番」を運営
日本生命は、ライフプラザパートナーズ、ライフサロンと標記のほけんの110番を運営しています。
・第一生命保険はネオファースト生命を通じて保険ショップ運営
・住友生命保険は保険代理店子会社を合併していずみライフデザイナーズ(「ほけん百花」を運営)としてショップを運営
【地銀・証券会社でもこの保険ショップを経営する動き】
・山口銀行、もみじ銀行、北九州銀行の親会社である山口フィナンシャルグループが、保険ひろばを運営
・東海東京証券の親会社である東海東京フィナンシャルがETERNAL(「保険テラス」を運営)の株式取得
【あの楽天も保険ショップを運営】
・ネット通販大手の楽天がアンセルインシュアランスを通して保険ショップを運営。
楽天の場合は、銀行、証券もすでに開業していますから、次は保険に目をつけた、というところでしょう。
このように大手保険会社が子会社を経由して保険ショップ運営に乗り出しているのです。
ショッピングモールなどでも、よくこの保険ショップを見かけるようになりました。
またネット専業の保険ショップも続々とできています。
商品開発に関しては、大手保険会社でなければできないのですが、いくら保障が良い保険を作り出しても、それを売り込んで契約者を増やさなければ、経営は成り立ちません。
保険代理店はM&Aで売れる
銀行、証券会社、IT企業など保険とは全く違った業界も、保険ショップ経営に進出しています。
これは、保険に加入する人は確実にいることはわかっている、売り方はわかっているのだけど、異業種のため保険のことに関してまだ知識が足りないとうことなのです。
一度加入してもらえば、かなり安定した収入になります。保険料は保険会社に入りますが、手数料が代理店には入ってきますよね。元手がかからずに儲けがあるわけです。
そして一旦加入しても終身保険でない限り、満期があります。
そこでまた見直しがあり、新しい保険に入ってもらえるわけです。
多くの営業経験があり、多数の顧客を抱えている優秀な保険代理店は、大手保険会社、地方銀行から熱い視線を注がれているということがわかります。
つまり、せっかく育ててきた保険代理店をただ閉めてしまうのは、かなりもったいない話ということです。
あなたの保険代理店は高く売れる可能性があります。
保険代理店の事業承継のポイントとは
保険代理店の事業承継を成功させるポイント3つをご紹介しましょう。
社員の資格取得までの社内支援を安定させる
とくに損害保険を販売する場合、「損保一般試験」という資格を取得する場合があります。
以下の2種類の資格が必要です。
・基礎単位
代理店を開業するには絶対必要な資格です
・商品単位
保険の種類ごとに試験があります
(自動車保険単位、火災保険単位、傷害疾病保険単位)
まず基礎単位を取得して、取り扱う保険商品に応じた単位に合格していなければその保険商品の取り扱いはできません。
基礎単位というのは、不動産会社での営業・宅建事務にも使える資格です。また生命保険営業にも必要になってきます。
保険商品を営業しようと思ったら、最低でも基礎単位試験は取得する必要があります。
保険業界で仕事をするための資格をご紹介したのですが、保険商品の知識を正確に身に着けるために資格の勉強は不可欠です。そして保険の資格以外にも持っておいたほうがいいのものを挙げてみると人気のファイナンシャルプランナー資格などがあります。
保険商品を進めるときに、このファイナンシャルプランナーの知識はもっておいたほうがいいですし、実際にこの資格を保持して営業活動している方もたくさんいらっしゃいます。
このような金融商品全般に強い資格を持っていると、営業トークの内容も説得力がでてきます。
そして保険代理店経営では、これらの資格を、仕事をしながら勉強できる体制づくりが必要となります。
社内で保険資格やファイナンシャルプランナー資格などの取得を目指した講習会を開くことなどもおすすめです。
就業時間内に講習会を設定してあげるのも合格率が上がる可能性を高められます。
受験した従業員がすべて1回で合格できたのなどというのも業界内ではかなり大きな評判になるでしょう。
また資格が取得できた従業員にもっとモチベーションを上げてもらうために、資格手当や合格祝い金などの支給も検討してみてください。
社員教育に投資するということは自社の事業価値を間違いなく上げることになります。
M&Aで事業承継を行った場合にも、高い金額が入ってくることになります。
大切に続けてきた事業です。なるべく高い価値に育てたいですよね。
顧客獲得のための方法の再現性
保険代理店をなるべく高い価値で、第三者へ譲りたいと思ったら、どうすればいいのでしょう?
買う側の立場で少し考えてみてください。どんな保険代理店を買いたいですか?
顧客がたくさんいる代理店が買いたいと思いませんか。そしてできれば長い付き合いを保っている顧客をたくさん持っている代理店がいいなと思いますよね。
いやいや、それができれば苦労はしないんだけど…とも思うかもしれません。
しかし、自分が経営する保険代理店をM&Aで事業承継を検討するならば、まず顧客の洗い出しをやっていただきたいのです。
保険代理店にとっての一番の資産価値とは「顧客」です。
それをもう一度見直すことで、もっと、こういう商品もすすめられるかも、加入当時のあの頃と家族構成も変わっているんじゃないかなといろいろと記憶をたどることで、新しい保険商品を勧めることができます
そのような顧客情報は、細かくデータ化しておくことが必要です。そのデータこそがあなたの保険代理店のとても大切な宝物となるのです。
M&Aの専門家に頼るのもアリ
保険代理店を経営していると、保険商品や金融商品に対しては高度な知識をお持ちだと思います。オーナーの中には、M&Aで事業承継についての知識もお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
自分が育てた保険代理店だから、自分の手で買い手先を見つけようと動き出している方もいらっしゃるでしょう。
しかし、少し待っていただきたいのです。
よくわかっている事業内容だからこそ、思い違いがあったり、また強い思い込みがあったりと冷静にM&Aで事業承継が進まないという危険性があるのです。
保険代理店の経営はかなり忙しいです。
代理店での業務があって、業務終了後に買い手先企業を見つけ出し、そしてその契約に伴う資料作りもすべてオーナー一人でやり遂げるというのは、かなり体力、精神力、そして時間も必要です。
まず買い手先を見つける前に、M&A専業エージェントを探すことをお勧めします。
特に、保険代理店M&Aで事業承継を行ったことのあるエージェントなら話がとても速いです。
本業に没頭しながら、あなたの保険代理店の事業価値をしっかり理解してくれる買い手先を探してくれます。
保険代理店の事業承継を行うなら
保険代理店の事業承継の実績があるM&Aエージェントがおすすめです。
ネットで買い手先を探してくれるエージェントも最近増加傾向にあります。
匿名で探してくれますから、サービス業である保険代理店なら、顧客に早い段階からM&Aを検討していることが周りにわかってしまうという心配もありません。
・完全成功報酬制であること
・相談は無料であること
・ネットで買い手を探してくれる
・保険代理店の事業承継のおける実績があること
これらをすべて備えたエージェントに相談すると良いでしょう。
当サイトではM&Aコンサルティング社をおすすめします。
先程の条件はクリアしており、さらに、売りたい事業の価値を最大限高めるためのサポートも得意としています。
買い手探しよりも、最初のエージェント探しでM&Aの成功が決まります。
一度ご相談をしてみてはいかがでしょうか。
>>匿名で相談・簡易査定をしてみる<<