EC事業のM&A事例から学ぶ成功のポイント4つ

「EC事業のM&Aを検討しているが、どのように行えば成功するのだろうか」

「参考にするために実際のM&A事例を知りたい」

このような悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

EC事業のM&Aを成功させるためには、戦略を立てることが必要です。

そのため、EC業界の動向や具体的なM&A事例から成功ポイントを知っておくと参考になります。

 

この記事では、EC事業のオーナーがM&Aを選ぶ理由、実際のM&A事例、事例から学ぶ成功ポイントについて解説します。

 

EC事業オーナーがM&Aを選ぶ理由とは?

EC事業の「EC」とは、電子商取引を英語で表す「Electronic Commerce」を略したものです。

つまり、EC事業とはインターネット上で商品やサービスの売買をする事業のことを指します。

代表的なEC事業には、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング、ZOZOTOWN、アスクルなどがあります。

 

現在、EC事業が売上を順調に伸ばしている状況を受けて、さらなる事業拡大や他業種からの参入などのために、活発なM&Aが行われています

 

では、なぜEC事業のオーナーはM&Aを選択するのでしょうか。

その理由としては、次のようなM&Aのメリットが挙げられます。

 

・時間をかけずに、ECサイトや顧客層などの拡大が可能

・開発資金を回収でき、運営費用を他事業に充てられる

・創業者利益として現金を入手できる

 

1つ1つ解説していきます。

 

時間をかけずに、ECサイトや顧客層などの拡大が可能

買い手側の最も大きなメリットとしては、M&Aによって他社が持つ既存のECサイトや抱えている顧客層などを、一から開拓することなくそっくりそのまま入手できることです。

単純にECサイトが増えれば顧客数も増え、さらにはECサイト間で顧客を送り合うことで、各ECサイトへの訪問数を増やすことができます。

 

ECサイトやスマホアプリなどを一から開発して顧客を獲得するにはコストや時間がかかるため、その段階を省けるのも大きなメリットです。

 

他にも、メーカー買収による独自の仕入れ元の入手や、物流に強いEC企業との業務提携による販売エリアの拡大など、現時点で自社に欠けている部分を補うために、戦略的にM&Aを用いることが可能です。

 

開発資金を回収でき、運営費用を他事業に充てられる

反対に、売り手側のメリットとしては、かかった開発資金の回収が挙げられます。

 

ECサイトやアプリの開発には、サイト設計やWebデザイン、コーディングやプログラミングなど、外注すれば百万単位で費用がかかることもあります。

さらに、サイトを立ち上げてからも、サイト運営やバグの管理、アップデートやSEO対策などに必要なコストと時間、エンジニアの人件費などがかかり続けます。

 

売り手にとっては、M&Aを行うことで、開発にかかった資金を一気に回収できるとともに、現在かかっている運営コストを他事業に充てることができるのがメリットです。

 

創業者利益として現金を入手できる

もう一つ、売り手側のメリットとしては、創業者利益として現金を入手できることが挙げられます。

「創業者利益」とは、創業者が持ち株を売ることで、株価総額から出資した資本金を引いた金額分の利益を入手することです。

EC事業では、ECサイトやアプリなどを開発すると株式の評価額が上がることから、創業者として出資した資本金を、株価総額が上回ることがあります。

 

そのタイミングでM&Aを行うことでまとまった金額を手にできるため、中小・零細EC事業者にとっては大きなメリットといえます。

 

EC事業のM&A事例

ここまで、EC事業オーナーがM&Aを選ぶ理由を解説してきました。

次に、EC事業における最近のM&A事例には、次のような傾向があります。

 

・EC企業同士のM&A

・EC企業によるメーカーや販売会社の買収

・実店舗を持つ流通企業によるEC事業への参入

 

1つ1つ解説していきます。

 

EC企業同士のM&A

EC事業のM&Aで最も多いのが、販売商品拡大を目的としたEC企業同士のM&Aです。

 

例えば、プーアール茶やたんぽぽ茶ブレンドなどの健康食品・化粧品などを扱うEC・通販企業のティーライフが、2018年8月に、EC企業のLifeit(旧桃源郷)を買収しました。

Lifeitは、過去にはデジタル家電からアクセサリーまで1円から入札可能なオークションで人気を博したEC企業で、2007年の楽天ショップ・オブ・ザ・イヤーで総合グランプリを獲得するなど一世を風靡したEC企業でした。

しかし、2011年に楽天市場において週1回以上のメルマガ配信が有料になったことなどを契機にオークションビジネスから脱却し、現在はインテリア・雑貨・ガーデニングなどのECサイト運営に注力しています。

ティーライフは、Lifeitの買収により、販売商品や顧客層の拡充、情報システムなどの共有化でさらなる事業拡大を目指しています

 

また、2017年7月には、セブン&アイ・ホールディングスと大手EC企業のアスクルは、ネット通販事業の運営において、業務提携(M&Aの一種)を行うと発表しました。

アスクルが運営するECサイト「LOHACO」の取扱商品はオフィス用品・文房具・インテリアなどが主流で、一方のセブン&アイ運営のECサイト「オムニ7」では食品・化粧品・書籍・DVDなどを扱っています。

そのため、取扱商品のジャンルがかぶらないことから、両社のサイトに互いの商品を掲載し、サイト間で顧客を送りあうことにより、各サイトの訪問数や顧客層が拡大するシナジー効果を見込んでいます

さらに、共同で運営を開始する生鮮商品のECサイト「IYフレッシュ」では、「LOHACO」のプラットフォームを利用することで、両者間で物流やシステムにおける相互補完を期待しています。

 

EC企業によるメーカーや販売会社の買収

次に、EC企業が、商品の製造・販売を行うメーカーや、実店舗を持つ販売会社に対してM&Aを行うケースも増えてきています。

 

例えば、「ベルメゾン」で知られる大手EC・通販企業の千趣会は、2017年7月に、日水製薬の子会社で、化粧品製造・販売等を行うニッスイファルマ・コスメティックスの全株式を取得しました。

ニッスイファルマ・コスメティックスは、名水で知られる八ヶ岳に工場と研究所があり、工場敷地内の取水場では地下3000メートルから天然水を汲み上げて、化粧品のベースとして用いています。

千趣会は、女性を対象とした美容・健康分野への拡大構築を模索しており、このM&Aによって独自の仕入れ元を入手し、事業規模の拡大を図ろうとしています

 

実店舗を持つ流通企業によるEC事業への参入

また、既に実店舗を持っている流通企業などがEC企業をM&Aすることで、EC事業に参入して販売チャンネルを拡大しようとする例もあります。

 

例えば、大手デパートの京王百貨店が、2016年10月、クックパッド子会社で、キッチン用品や衣料品などのEC事業を運営するセレクチュアーを買収しました。

 

京王百貨店では、実店舗以外にもECサイトを運営していますが、売上はギフト中心で運営に苦戦していました。

30代・40代の顧客を抱えるセレクチュアーの買収により、顧客層と販路の拡充を目指しています。

 

EC事業のM&A事例から読み取る成功ポイントとは

ここまで、EC事業における具体的なM&Aの事例を紹介してきました。

次に、これらの事例から読み取れる成功ポイントを見ていきましょう。

 

・独自の仕入れ元

・配送対応エリア

・ECサイトへの訪問数

・M&Aの専門家に頼るのもアリ

 

ポイントを1つ1つ解説していきます。

 

独自の仕入れ元

EC事業においては、販売商品のさらなる拡充や、競合サイトとの差別化が必要となります。

EC専業企業は、商品を生産する工場を所有していないケースが大半ですので、M&Aによって独自の仕入れ元を入手すれば、自社の足りない部分を補うことができます。

 

このパターンが最もよく見られるのはEC企業同士のM&Aです。

事例で紹介したティーライフとLifeitのように、販売商品のジャンルや種類を拡充するために行われます。

 

一歩進んで、ニッスイファルマ・コスメティックスを買収した千趣会のように、M&Aによって、天然水をベースに使用という独自の特徴を持つ生産工場を入手するのは、ブランドイメージ的にも非常に戦略的なM&Aといえます。

 

配送対応エリア

EC事業では、顧客層拡大には配送対応エリアの拡大がかかせません

自社のみで新たに物流プラットフォームを構築するのは大変ですが、M&Aを行えば、他社が持つ既存のシステムを活用することができます。

 

事例で紹介したセブン&アイ・ホールディングスとアスクルのように、物流に強いEC企業と業務提携をしたり、エリア拡大したい地域に強いEC事業や宅配業者とのM&Aを行ったりするなどの選択肢があります。

 

ECサイトへの訪問数

M&Aにより、他社のECサイトを入手できれば、単純にECサイトへの訪問数を増加することができます

セブン&アイとアスクルのように、扱う商品のジャンルが重ならないECサイト同士で顧客を送りあうことで、ECサイトへの訪問数や顧客層を拡大できます。

また、事例で紹介した京王百貨店とセレクチュアーのように、自社では層の薄い年齢層の顧客を抱えるECサイトをM&Aによって入手するという選択肢もあります。

 

M&Aの専門家に頼るのもアリ

EC事業のM&Aでは、ニュースなどで公表はされませんが、たいてい企業間に専門家であるM&Aアドバイザリーなどが入っています

なぜなら、M&Aを企業が独力で、ましてや中小・零細企業においてはオーナーが独力で行うのは難しいからです。

 

M&Aを行うには、まず自社の企業価値を客観的なデータをもとに正確に評価する必要があります

企業価値を評価するには、事業計画から予想される利益やキャッシュフローから、その実現の過程で発生するリスク等を割り引くという評価方法や、ECサイトが抱える顧客層や人材、競合などの評価、土地建物などの資産算定などが必要となり、オーナー独力で行うことはなかなか困難です。

売り手側であれば、企業価値の算出だけではなく、買い手側に分かりやすくプレゼンする技術や、さらには売却価格をめぐって複雑な交渉に臨む能力も必要とされます。

ですから、M&Aで満足ゆく結果を出すためには、M&Aの専門家であるM&Aアドバイザリーに頼ることをおすすめします。

 

EC事業のM&A事例をさらに聞くなら

ここまで、EC事業のM&A事例から学ぶ成功ポイントについて解説してきました。

こうした成功ポイントを踏襲するためには、M&Aにおける戦略を立てることが必要です。

まず「何のためにM&Aを行うのか」目的をはっきりさせてから、その目的を達成するための戦略を立てていきます。

 

とはいえ、M&Aに詳しくないのであれば、目的すら立てることが難しいかもしれません。

そんなときは、専門家であるM&Aアドバイザリーに相談することをおすすめします

 

自分で事例を調べるのは大変ですが、EC業界が専門のM&Aアドバイザリーであれば、EC業界のM&A事例を多数ストックしているため、自社と似たような事例も教えてもらえます。

M&Aの目的を達成するための戦略立案から、自社の企業価値の評価、買い手にプレゼンするための資料作成、M&Aにおける契約書作成などの細かな手続きも委ねることができ、オーナーは煩雑な手続きに忙殺されることなく、M&Aを成功させるための思考に専念できます。

 

最近は、着手金不要の成果報酬型M&Aアドバイザリーが増えてきており、M&Aが確定するまでは無料で相談が可能です。

当サイトがおすすめするスパイラルコンサルティング社も、この成果報酬型を採用しています。

そのため、初期コストの心配なく相談することが可能です。

気軽にインターネット上で相談できるので、活用してみてはいかがでしょうか。

 

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