デイサービス・訪問介護業の事業譲渡【事例から読み解くポイント】

日本では、少子化による人口減少時代を迎えています。

このような時代だからこそ、経営のかじ取りがこれまでの延長線上でなく、未来を見据えた決断をすることがオーナーや経営者には求められています。

そんな中、新規で事業と立ち上げるより、他社を買収して事業譲渡する、M&Aが注目を浴びています。この場合のM&Aは敵対的買収というより、人材不足、後継者不在などの解決策となる、ウィンウィンの関係となる事業譲渡です

今回は、デイサービス・訪問介護業の事業譲渡について、事例を交えながら成功する事業譲渡のポイントを紹介していきます。

 

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デイサービス・訪問介護業が事業譲渡の道を選ぶメリット

まずは、デイサービス・訪問介護業経営者が事業譲渡を選択した際のメリットを紹介しましょう。

 

経営のプレッシャーから解放

デイサービス・訪問介護業の経営というのは、現在、とても大変な状況に置かれています。

介護スタッフの人員不足、利用者の減少、地域包括支援センターなどへの営業活動など様々な問題を抱えています。

そんな中、「銀行からの借入金で経営をスタートさせたから借金が残っているのに、本当にうちの会社って売れるのかな?」と、疑問視されている人もいるかと思います。

しかし、赤字経営だから売れないということはありません。しかも、オーナーや経営者の個人保証も外すことができる方法があるのです。

それが冒頭でお伝えした「M&Aでの事業譲渡」です。

あなたのデイサービス・訪問介護業を事業譲渡する際の条件として、個人保証を外し、借入金の返済込みでの譲渡金額を決めておけば、毎月の支払等に悩まされることはありませんつまり、経営のプレッシャーから解放されるのです。

 

後継者問題を解決

加齢とともに人は健康リスクが高まります。それは、デイサービス・訪問介護業のオーナーや経営者も同じです。

現在、66歳が中小企業のトップで一番多い年齢です(※出典:中小企業庁『事業承継ガイドライン』より)

しかも、後継者がいない企業は日本全体で66%、3社に2社が後継者不在です(※出典:2016年帝国データバンク『後継者問題に関する企業の実態調査』より)。

多くの場合、自分の子供は既に他の仕事に就いており、経営を理解している従業員は少ないのが現実です。つまり、後継者を見つけるのは簡単な事ではありません。

まず、中小企業の株式会社は、多くの場合でほとんどの株式を社長が保有しています。つまり、大株主=社長ということです。日本の中小企業はこのようなオーナー経営者が大多数だと思います。

親族以外の人間が、オーナーや経営者に場合、この社長が持っている株をすべて買い取る必要があります。

前出の1.1でも触れましたが、オーナーや経営者の「個人保証」の問題もあります。あなたが個人で会社に対して連帯保証人としてサインした債務などのことです。

この個人保証は、親族であっても会社を引き継ぐのであれば、同時にそれも引き継がなければいけません。

そんな人間を親族や社員の中から見つけるのは難しいでしょう。

だからこそ今、M&Aによる第三者への事業譲渡が注目されているのです。

 

買い手の事業の拡大や支社数の増加に貢献

新しく店舗や支社を増やそうと思ったら、事務所の賃貸契約、備品、設備、人材とイチからすべて揃えていては、膨大な費用と時間と手間がかかってしまいます。

それだけの時間やお金をかけて、それ以上に売り上げがあるならいいのですが、もし投下したリソース(人、モノ、金)を回収できないというリスクが発生したら、資金繰りがすぐに苦しくなります。

M&Aでの事業譲渡ですと、買い手はあなたの事業の一部を譲り受けることができますので、今必要な事業だけを受け取り、新しく始めることができるのです

あなたの事業に関係する人材、設備、事務所など一緒に引き継ぐので、イチからそろえる必要がありません。

最小限の投資で、最大限のリターンを受け取ることができる、これがあなたの買い手がM&Aをする大きなメリットです。

 

従業員の雇用安定や待遇改善

もし、あなたがデイサービス・訪問介護業を「廃業」する場合、従業員を解雇しなければいけません

新しい再就職先を斡旋する必要もあるでしょう。長年、会社の為に頑張ってくれた従業員を路頭に迷わせるわけにはいきません。

しかし、M&Aでの事業譲渡だと、あなたの会社の人やモノ、ノウハウを譲渡します。特に、ベテラン社員はあなたのデイサービス・訪問介護業の事業価値を高めます。

オーナーや経営者であるあなたがすべきこととして、事業譲渡を行う際、契約条件の中に従業員の雇用継続と待遇改善を入れることです。そうすれば、従業員が新しい職場を探す必要はありません。同時に、あなたが「廃業」による会社都合の解雇により、退職金を支給しなくてもよくなります。

 

譲渡による売却益を獲得

事業譲渡では、あなたは譲渡より売却益を受け取ることができます。これもM&Aでの大きなメリットです。もし、あなたが「廃業」を選んだら、デイサービス・訪問介護業の設備などの処分費用や従業員の退職金などによって、支出が多く、ほとんど手元には残らないことでしょう

事業譲渡によって手元に売却益が残ることは、いわば経営者にとっての“退職金”です。このお金をリタイア後の生活の足しにしたり、新しい事業を始める元手にもできます。

 

デイサービス・訪問介護業の事業譲渡の事例

平成29年4月より、全国一律の介護保険は市町村自治体による総合事業へと移行したことから、現行の介護保険制度では人材と財源の確保が難しくなってきました。

政府は介護事業の一部サービスを市町村や自治体に委ねたのですが、人材と財源の問題により、現状では期待されていたような住民主体型のサービスの実現には程遠い形です。

 

《大手企業は続々と介護事業に参入している》

大手家電メーカーである「パナソニック」や、ゲーム機・音楽プレイヤーなどで有名な「SONY(ソニー)」が介護事業をスタートさせました

まず、「パナソニック」は20年以上も前から介護事業を運営し、M&Aなどを活用し、ノウハウを手に入れています。現在、「パナソニック」は北関東において、在宅介護サービスを新規開拓しています。

栃木県に拠点を構える「パナソニックエイジフリーケアセンター宇都宮」は、訪問介護サービスの他にショートステイやデイサービスなどを提供し、着実に利益を上げています。

また、「ソニー」の介護事業会社「ソニー・ライフケア」は平成26年に設立し、介護事業に参入しました。パナソニックに比べて、やや後発ですが、平成29年4月に友人老人ホームの運営企業「ゆうあいホールディングス」を子会社化。M&Aを活用し、他社との遅れを必死に取り戻そうとしています。

つまり、あなたがデイサービス・訪問介護をこのまま経営していくことに不安を感じているなら、今が事業譲渡のいいタイミングだと思います。

あなたが経営しているデイサービス・訪問介護を買いたいと思っている企業は多いからです。

 

デイサービス・訪問介護業の事業譲渡の事例から分かる注意点

利用者への影響を考える

あなたのデイサービス・訪問介護所の利用者からも、もし違うオーナーや経営者になると、今までと同じサービスを受けることができなくなるのでは?と不安に思うことでしょうそうなると、違うデイサービス・訪問介護事業所に替えようと考えるのが人間というものです。

 

例えば、前出のパナソニックやソニーのように、あなたの事業を引き継ぐ先が資金力のある企業だと、これまで同じかそれ以上のサービスを受けられると感じるので、利用者の退会を避けることができるはずです。

 

譲渡先のメリットを明確にする

あなたがデイサービス・訪問介護業の事業価値を再確認することで、譲渡先はこのM&Aのメリットも明確にできるものです。

まず、あなたがM&Aを検討したときから、自社の強みをすべて把握しておくべきでしょう。ベテラン従業員がどれだけいるか、またその従業員が利用者からどのような評価を得ているのか、そしてデイサービス・訪問介護事業所がある地域が今後、どれだけの利用者が見込めるのか?などです

自社の強みを知ることは事業価値を見出すだけでなく、譲渡側のメリットにも繋がります。

可能であれば、自社の事業の強み、相手先企業の強みを合わせて把握することをお勧めします。

 

M&A完了までに長い時間が掛かる

M&Aによる事業譲渡が完了するのには、約1年は掛かると理解しておくべきです。

ここでM&Aの流れを説明しましょう。

1.M&A計画と買収先候補先選定

  • M&Aを行う目的を明確にします
  • M&Aアドバイザーを見つけます
  • 実際にコンタクトする買収先選定に入ります

2.初期交渉と基本合意

  • ・買収先を一社に絞ります
  • ・買い手の意向を確認して基本合意を締結します

3.デューデリジェンス

  • 買い手側が財務、税務、法務、人事、年金、不動産、環境、知財、ITシステムなど多岐にわたる観点から譲渡先を詳細に調査します(※一般的にデューデリジェンスという)

4.契約交渉と契約締結(クロージング)

  • デューデリジェンスを通じて把握した発見次項やリスクなどをもとに、売り手と買収価格や契約条項を取り決めます
  • この契約交渉はM&A実現の可否が決まってしまう重要なステップです
  • 契約条件において無事合意に達すれば契約を締結します

5.経営統合

  • 締結した契約は必ず契約の実行日が定められています
  • 譲渡日を「Day1」デイワンといい、この日以降、速やかに経営統合します

ここまでざっと、上記5項目について紹介しました。しかしながら、ビジネスですから、最後までどのような展開になるのか分からないのが、このM&Aによる事業譲渡です。

あなたが大切に経営してきた会社ですから、簡単に手放せないと思うし、買収にはかなりの金額が必要ですから、こまごまと確認することが必要になってくるでしょう。

これらをスムーズに行うためには、社内での根回し、資料等の事前準備につきます。

同時に、デイサービス・訪問介護業に詳しい、頼れるM&Aエージェントを探すことをお勧めします

 

事業譲渡は人対人の関係が大事になる

この事業譲渡は企業間による話し合いで進みますので、やはり人対人での関係がとても大事です

今回のテーマであるデイサービス・訪問介護業も、スタッフ対利用者というように、人に接する職場です。

M&Aがビジネスモデルだといっても、それを行うのは人間同士です。

だからこそ、M&Aで一番注意すべき点は、経営者同士の相性とも言われています。

「大切に育てた事業をどんな人が引き継いでくれるのか?」「本来なら自分の子供に引き継いでもらおうと思っていたけど、他人だけど、どんな人物が引き継ぐか?」などが、あなたも気になるはずです。

一方、買い手側も、「どんな人が経営していたのか?」「大金を支払う価値はあるのだろうか?」と最後まで不安だと思います。

相手の言葉を信じることができるか、人対人の信頼に寄るところも大きいのです。なので、数字などのデータも重要ですが、最終的にはあなたの人間性を見られているということを心に留めておいてください。

 

デイサービス・訪問介護業の事業譲渡を行うなら

まずは、デイサービス・訪問介護業でのM&Aに関して経験と実績のあるエージェントを見つけることから始めることをお勧めします。

3.3の項目でM&Aの流れについて話しましたが、①のところで買収候補、譲渡先を探す前に、まずM&Aエージェントを見つけることが成功への秘訣です

M&Aは当初、オーナーや経営者が単独で動くかと思います。日ごろの業務と並行してM&Aを行うためにも、M&Aエージェントを見つけて相談してみましょう。

M&Aによる事業譲渡が完了するまで、ある程度の期間が必要となります。あなたの専任のエージェントなら、その長丁場を二人三脚でしっかりサポートしてくれるでしょう。

 

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より満足できる事業継承にするためにも、一度ご相談してみることをおすすめします。

 

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