建設業の事業売却【事例から読み解くポイント】

建設業の事業売却を成功させるためには、過去の事例を知り、十分に分析する必要があります。事業売却の成功に関わるのは、買い手の選定や事前準備、誰のサポートを受けるかといったことです。また、事業が最も高く売れるタイミングで売却することで、多くの利益を得られます。これらの一つでも問題があれば、思っているよりも売却益を得られなかったり、結局買い手がつかなかったりする恐れがあります。そこで今回は、建設業の事業売却について、過去の事例を踏まえて成功のポイントを解説していきます。

 

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建設業の事業売却を行うのは、こんなとき!

建設業の事業売却は、それなりの理由がなければ実行に移してはいけません。事業売却のメリットを踏まえ、どのような場合に事業売却するべきか詳しく解説していきます。

 

業績が思わしくないとき

建設業は、なかなか業績が安定しません。建設の需要が高まるオリンピック前などは仕事があっても、普段は顧客が少なく、業績が上がったり下がったりを繰り返すこともあります。業績が思わしくない場合、このまま廃業に追い込まれるのではないかと考えるオーナーが多いのではないでしょうか。

 

すぐに廃業することにはならないものの、業界の動向の変化や画期的な建設を行う企業の登場などの影響を受ければ、すぐに業績が大きく下がってしまうでしょう。しかも、建設業の業績の推移は予測しづらいため、オーナーは精神的な負担を強いられます。

 

業績が悪い場合には、十分な資材を確保できなかったり、新たに銀行から借り入れたりすることになり、悪循環に陥るでしょう。このような状況から抜け出したいときに、事業売却を考えるオーナーが多いようです。

 

また、業績が低迷している状況では、従業員の待遇アップも難しく、現場から不満の声が出ることもあります。事業売却によって売却益を得られれば、オーナーは他の事業に投資することもできます。従業員は、新たな雇用主の豊富な資金力をもって待遇が改善され、仕事に対するモチベーションアップも期待できるでしょう。

 

もちろん、これは従業員の待遇改善を条件にした場合の話ですが、このような条件も売り手が買い手に提示することが可能です。事業売却の方法次第では、買い手と売り手の双方がメリットを得られます。

 

オーナーがリタイアしたいとき

業績が上がっていても、オーナーがリタイアしたいと思うケースがあります。業績が上がり続けていても、いつ大きく下がるかわかりません。会社が大きくなれば従業員の数も増え、それだけ不祥事が起こりやすくなったり、高い管理能力が必要になったりします。会社が大きくなればなるほどにオーナーの心身への負担が増え、やがてリタイアしたいと思うようになるのです。

 

他の事業に注力するわけでもなく、完全にリタイアして隠居生活に入りたいと思うオーナーは少なくありません。リタイアする方法としては、廃業も一つの手段となります。しかし、廃業の場合は手元に現金がほとんど残らないケースもあります。

 

リタイアのためには、生活のための資金が必要です。事業売却では、事業の規模や売上など様々な要素から売却額を算出するため、場合によっては一生働かずに暮らすこともできます。

 

また、廃業の場合は従業員を全員解雇することになるため、従業員とその家族に多大な迷惑がかかります。年齢によっては再就職が難しくなり、人生に大きな悪影響を及ぼすことも考えられます。

 

事業売却であれば、従業員と雇用主の同意があれば引き続き働くことができるため、従業員に迷惑をかけることがないのです。このように、事業売却はオーナーと従業員の両方にメリットがある方法と言えます。

 

その他、後継者問題によって、オーナーがリタイアしたくてもできないケースがあります。次期経営者に相応しい人物が周りにいないために、リタイアしたくてもできないのです。親族内で後継者を探すにも、経営者に向いていなかったり、本人にやる気がなかったりすることも珍しくありません。

 

社内にも後継者がいない場合は、事業売却を検討するしかないでしょう。事業売却であれば、経営のノウハウを持つ人物に事業を引き継げるため、事業を存続させることが可能です。そして、安心してリタイアできます。

 

別の事業に注力したいとき

建設業の他に、不動産業を行っている企業は少なくありません。自社の建設業によって家やマンションを建てて経費を抑え、不動産業によって入居者を探すのです。このようなケースでは、不動産業がメインの事業となり、建設業の経営に十分に力を注げなくなる可能性があります。

 

別の人物に建設業の経営を任せるにしても、管理は会社のトップが行わなければなりません。このような状況の場合、建設業の売上の低迷や従業員の不祥事などが起こりやすくなります。十分に管理ができていなければ、建設業が赤字になり、他の事業にしわ寄せがいくことも考えられるでしょう。

 

そのため、大した売上になっていない場合は、早い段階で事業売却することが大切です。事業売却すれば、売却益を残った事業に投入することも可能です。その結果、メインの事業を拡大して企業全体の収益を伸ばすこともできるでしょう。

 

建設業の事業売却の事例を見てみよう

建設業の事業売却では、非上場企業が上場企業に売却するケースや、非上場企業が非上場企業に売却するケースなどがあります。どのような事例があるのか、売却の理由や地域などを含めてご紹介します。

 

後継者問題による事業売却

東海圏で建設業を展開していた企業は、優良顧客を抱えたことで順調に業績を伸ばしていましたが、後継者問題によってオーナーは次第に将来に不安を感じるようになりました。後継者問題が解決しない限り、オーナーはリタイアできません。そこで、事業売却によって、後継者問題を解決させる道を選んだのです。

 

買い手の企業は、関東で展開している建設コンサルタントの大手企業です。建設コンサルタントが建設業を経営することで、大幅なコスト削減が可能となります。このケースでは、両者が誠実な姿勢で検討と交渉を重ねた結果、M&Aの成約に至りました。

 

経営に限界を感じて事業売却した事例

近畿で総合建設業を展開していた会社は、時間をかけて積み重ねてきた実績と質の高い従業員に支えられ、業績を伸ばし続けていました。しかし、企業の成長に伴い現オーナーでは経営に限界を感じるようになり、企業全体の成長加速を目的として事業売却しました。

 

買い手の企業は、関東で多くの投資実績を持つ投資ファンドです。多くの資金力を持つ投資ファンドの買い手が見つかったことで、多額の売却益を得られました。

 

潜在的な事業承継問題を理由に事業売却した事例

東北で総合建設業を展開していた企業は、潜在的な事業承継問題を持っていました。事業承継には、単なる後継者不足だけではなく、従業員の派閥や経営者への印象、世代など様々な要素が絡みます。そのため、見た目では事業承継に問題がなさそうであるのに、実際には事業承継においてトラブルが起こる可能性が高いケースがあるのです。

 

この事例では、上場している大手総合建設企業が買い手となりました。上場企業が買い手になることで、成約まで円滑に進むことが期待できます。

 

建設業の事業売却を行う際に気をつけたいポイント

建設業の事業売却を行う際には、できるだけ高く売却するために、適切なタイミングで適切な買い手と交渉し、しっかり準備することが大切です。具体的に、建設業の事業売却をする際に気をつけたいポイントをご紹介します。

 

建設業の需要タイミングを見極めるべき

事業価値が上がるのは、業績が伸びているタイミングです。業績を伸ばすためには、高額の受注が必要です。高額の受注があるのは、建設業の需要があるタイミングとなります。例えば、オリンピック建設、被災地の復興、土地開発計画によるマンション建設などがあります。これらの需要が高いタイミングであれば、業績も伸びているため、買い手がつきやすく売却額も高くなりやすいのです。

 

逆に、オリンピックが終わってから売却する場合、需要がなくなることで業績が下がる可能性が高いため、売却益が少なくなる恐れがあります。多くの売却益を得られることで、残った事業に力を注げるようになります。リタイアする場合も、悠々自適の隠居生活に入ることができるでしょう。

 

建設業の需要があるタイミングで売却できるように、準備を進めることが大切です。事業売却に向けて行動を始めてから実際に成約できるまでには、半年~1年程度かかります。そのため、「そろそろ需要がなくなりそうだから準備を始めよう」という考えでは、遅れてしまうでしょう。

 

需要がなくなる時期を予測し、逆算して準備を始める時期を決めることがポイントです。

 

売却先との親和性を考える

事業売却の際に、どのような会社でもいいから早く売りたいという考えは避けた方がいいでしょう。買い手企業が必ずしも優良企業であるとは限りません。従業員にとって悪い結果となり、オーナーとしては後悔が残る取引になるケースもあります。また、買い手と売り手の双方にメリットがなければ成約には至りません。

 

不動産業界やファンド、建設コンサルタントなど建設業と親和性が高い企業と取引しましょう。とりあえず企業の収益性を高めたいから建設業でも何でも買収するような企業とは相性がよくありません。建設業は、従業員が他の業界とは異なる性質を持つため、建設に関係している企業でなければ、従業員をうまく扱えない可能性があります。

 

従業員としても、居心地の悪さを感じることになるでしょう。ただし、建設業を買収するにあたり、外部から専門家を招くなどして社内体制を整える優良な企業も存在します。資金力が豊富な大手企業は、その傾向があるため、買い手選びの際に確認しておきましょう。

 

資料やデータを十分に用意する

建設業を高く売却するポイントは、自社の強みを明確にし、根拠となる資料やデータを提示することです。地元に多数の取引先がいて、地域に密着した事業を経営している場合は、その地域での事業拡大を狙っている企業の買い手がつくでしょう。

 

本当に、地域に根差しており、地元民からの知名度や信頼性があるのかを示すデータを提示しましょう。アンケート結果など、新たにデータや資料を作っても問題ありません。資料やデータが不十分だと、どれだけ事業の強みを提示しても、説得力を与えられないでしょう。そればかりか、根拠をしっかり示さない信頼できない企業と思われ、交渉が決裂する恐れもあります。

 

事業売却のコンサル企業の力を借りる

事業売却の際には、コンサル企業のサポートを受けましょう。M&Aの仲介を業務とするコンサル企業に依頼することで、事業分析からスケジュール設定、買い手の選出まで全て任せられます。自社の強みがわからない、どのような資料やデータを準備すべきかわからない、どのような買い手が自社に合っているのかわからないといった場合にも対応してくれます。

 

そのため、自社にとって良い条件の買い手が見つかりやすくなるのです。さらに、売却額や諸条件などの交渉の仲介もしてくれます。無茶な条件を提示しそうになった際には、それを引き留めてもらえるため、買い手企業の心象を悪くするリスクを抑えられます。

 

また、コンサル企業は弁護士や税理士、公認会計士、中小企業診断士など様々な専門家と連携しており、事業売却の契約後までしっかりサポートしてもらえます。手続きに不備があり、引継ぎの時期が遅れるなどのリスクを抑えられるでしょう。

 

建設業の事業売却でお悩みなら

事業売却を検討中の方は、まずはコンサル企業に相談しましょう。今の段階で事業売却すべきか、どのぐらいの売却額がつくのか教えてもらえます。事業売却は、思い立ったらすぐに行動することが大切です。準備に時間をかけすぎると、その間に会社の事情が変わり、高く売却できなくなる恐れがあります。

 

コンサル企業を選ぶときは、担当者の質をチェックしましょう。とりあえず売らせようとする担当者は避け、経営者の思いをしっかりくみ取ってくれる人物を選ぶことが大切です。無料相談できるコンサル企業もあるので、いくつか候補をあげて、よく検討して選びましょう。

 

最後におすすめのM&A仲介会社をご紹介します。

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