マンション管理のM&Aを検討中のオーナーが気をつけたい3つのポイント【事例もチェック】

マンション管理業界は、資本力やブランド力に勝る大手の管理会社により、市場の半分以上が寡占化しています。そこには、大手マンション管理会社による、管理物件の横取りともいえる「リプレイス攻勢」が原因のひとつです。

だからこそ、もし事業承継を考えているオーナーがいれば、積極的にM&Aで事業を売却するべきです。しかも、大手に足元を見られない、対等な関係を気づいたうえでのM&Aを行うことです。そんな人に向けて、今回は成功するM&Aのポイントを紹介します。

 

マンション管理のM&A

マンション管理会社がM&Aを実施する場合、「株式譲渡」、「事業譲渡」、この2つの手法で管理会社を売買するケースが多いです。そこで、株式譲渡か、事業譲渡で企業を売買することのメリットと、M&Aの役割を説明します。

 

M&Aとは

M&Aとは、「Mergers and Acquisitions」の略で、企業合併のことです。近年のM&Aは、中小企業が事業承継問題を解決するために行うケースが多いです。経営者の高齢化や職業選択が多様化により、慢性的な後継者不足が背景にあります。後継者がいない場合、廃業を選択することが一般的でした。

それは、国内産業を支える日本の中小企業の減少は、国として大きなダメージです。しかし、M&Aを実施することにより、会社を廃業することなく、買い手企業から経営適任者を確保することが可能なのです。

 

事業譲渡や株式譲渡を行うメリット

M&Aで会社の事業を売却する場合、「株式譲渡」と「事業譲渡」の2つの方法があります。株式譲渡は、企業のオーナーが保有している株式を個人もしくは法人に譲渡することです。多くの株式を譲渡すればするほど、譲受した相手は会社に対して大きな影響力を持つことができます。基本的に、株式の半分以上を所持すれば、会社全ての実権を握ることが可能です。

会社を売却する際、株式譲渡を活用してマンション管理会社のノウハウやブランド、特許など目には見えない無形資産である「のれん」の価値を評価してもらい、その評価額分を売却益とすることができます。

一方、事業譲渡は会社の中にある事業の一部を譲渡することできるので、株式譲渡との大きな違いです。事業譲渡を行うメリットとして、採算の取れない事業を売却し、コア事業の経営を強化する、事業の「選択と集中」ができるのです。反対に、買い手企業側のメリットには、事業の強化、新規事業への参入する場合、取引先や人材を負債なしで引き継げることがあります。

 

マンション管理業がM&Aを行うケース

近年、マンション業界全体で「後継者不足の解消」「管理戸数の増加」「競合優位性を保つ」などを目的に、M&Aを実施しているケースが見られます。なぜ、このような状況になっているのかを確認していきましょう。

 

後継者不足を解消する

マンション管理会社を売却・譲渡する最大のメリットは、後継者問題の解決です。現在、中小企業の経営を担っている多くが、戦後の高度経済成長やバブル期、平成不況を経験してきた団塊の世代です。戦後の日本に多大な影響を及ぼしてきた世代でありますが、団塊の世代である経営者の高齢化により、後継者探しが中小のマンション管理会社の最重要課題になっています。

 

管理戸数を増やす

マンション管理会社の買収・譲受する側の企業の利点として、取り扱う戸数を大幅に増やせる点が挙げられます。マンション管理会社にとって、管理戸数は会社の収益に大きく影響します。マンション管理業界は、大手管理会社が他社の管理物件を受託しようと、マンション管理組合に営業をかけ、中小規模の会社が管理している物件を奪う「リプレイス攻勢」をしています。それによって業界内での競争が激化しています。

これにより、中小のマンション管理会社は管理戸数を失い、収益の確保に苦しんでいます。そこで、業界内では大手企業へ事業を売却して傘下に入る企業や、同じような規模同士での企業売買で、事業のスケールアップを図るM&Aが増加傾向にあります。M&Aにより、グループ全体での物件管理戸数が大きく増えることで、企業の収益アップにつなげることができるのです。

 

競合優位性を保つ

マンション管理会社は、建物の管理や点検といった「ハード面」だけを維持管理していく経営スタイルでは、生き残れない業界となっています。マンションの管理業務にあたる人材教育や意識付け、マニュアル浸透などの形のない「ソフト面」を強化していかなければ、大手マンション管理会社で寡占化されている市場で、競合優位性を保つことができません。

大手企業は、豊富な資金繰りによる十分な教育研修や、生産性の高いシステム導入、間接部門の導入などで、マンション管理業界を牽引しています。しかし、資金力が乏しい中小企業は、会社経営を安定させることが精一杯で、充実したサービス提供を行うための将来への投資に難しさを感じています。

現状の「ハード面」、「ソフト面」の提案では管理戸数を増やすことができないだけでなく、マンション管理組合から解約要請、もしくは委託料の大幅な減額などにより、会社の売上を伸ばしていくことは厳しいでしょう。

そこで、基本的なマンション業務のハード面、優秀な人材による充実したサービス提供を行うためソフト面を強化することを目的に、M&Aを活用して他社と競合優位性を保とうとするマンション管理会社が増加しています。

 

マンション管理のM&Aでオーナーが得られるメリットとは?

マンション管理会社のオーナーは、自身の高齢化による体力の限界や、第二の人生を歩むために、早い段階で会社経営から退くためM&Aを実施します。続いて、M&Aによりマンション管理会社のオーナーが得られるメリットを紹介します。

 

創業者利益を得る

まずは創業者利益の獲得できるメリットです。創業者利益とは、オーナー株主が会社を設立した際に、保持していた株式を第三者に売却することで得られる利益のことです。一般的に株式は、会社設立時は一株あたりの価値が小さく、事業の拡大と共に経済的価値が増加し、一株あたりの価値は大きくなります。M&Aにより、会社を手放すことで株式も同時に売ることになり、企業価値の大きさに比例し、利益を獲得することができます。しかし、赤字経営の状態では、値が付かない場合がほとんどなので注意が必要です。マンション管理会社のオーナーが創業者利益を得るためには、会社の経営状態が良好なタイミングを見計らい、M&Aを実施することがマストです。

 

個人保証や担保などからの解放

マンション管理会社のオーナーが得られる2番目のメリットは、経営者としての重圧から解放されることです。中小企業の多くは、潤沢な資本金を保有していないことから、個人資産である家や車を担保にして事業資金を借りるケースが多いです。そのため、会社経営が上手くいかなくなって返済が滞れば、経営者の個人資産が差し押さえられるという危機感と常に隣り合わせの状態で経営を回していかなければなりません。

ところが、M&Aの活用によって個人保証や担保などから解放され、精神的ストレスが軽減するので、リタイア後には豊かな生活が待っているといえるでしょう。

 

マンション管理のM&Aを実施する際に気をつけるべきポイント3つ

M&Aを成功させるためには、いくつか気を付けるべき点があります。「実際に管理業務を行う物件オーナーとの関係性」、「管理している物件が集約されていること」、「M&A仲介会社を利用すること」、この3つのポイントを理解してM&Aを実施し、M&Aで起こりうるリスクを最小限に抑えましょう。

 

管理するマンションのオーナーとの信頼関係

マンションオーナーとの信頼関係はどのようにして築き上げていくべきでしょうか?管理人としての能力を身に付けているのはもちろんのこと、日頃からの業務に対する姿勢や入居者への積極的なコミュケーションを図っていくことで、マンションオーナーから信頼できる管理人だと認められます。

突然、これまで委託していたマンション管理会社が、M&Aにより会社を売却したとなると、マンションオーナーとしては業務体系が大幅に変わってしまうのではないかと不安に感じることでしょう。

そんなマンションオーナーの不安を払拭させるためにも、ハード面の日常業務のみならず、買い手側の人材が持っているノウハウをアピールしていきましょう。そうすればオーナーの信頼を得られるので、これまで以上のハイクオリティ且つ付加価値されたサービス提供が行われるはずです。

 

地域が固まっている方が売りやすい

マンション管理のM&Aを実施する際、売り手企業の契約物件が多方面に散らばっていると、管理会社の買収を考えている企業の選択肢に入ることは難しいです。というのも、多方面に契約物件を抱えている場合、管理会社として管理する工数が増えてしまうからです。契約物件がある地域に集約していれば、管理会社の管理業務が効率化されます。

さらに、契約物件が固まっている地域の特性が分かっている人間が売り手企業にいるので、何らかのトラブルが発生した場合の対処法を理解している管理人がいることは、売り手企業にとって大きな強みです。

また、マンション管理会社の買い手企業が同じ地域でマンション管理をしている企業の買収に成功すれば、マンション管理会社として知名度を高め、スケールメリットを発揮しやすい点が挙げられます。

 

M&Aでは積極的に仲介会社を利用しよう

マンション管理会社のM&Aを検討する場合、手法やスキームの選択には慎重にならなければいけません。例えば、会社がマンション管理適正化法違反となると、事業譲渡しか選択肢がなくなるからです。逆に、マンション管理組合との、重要事項説明会で承認を取ることが難しい場合は、株式譲渡でM&Aを進めることできます。だからこそ、自社にとって最適なスキームを取るために、まずはM&A仲介会社に相談しましょう。

 

マンション管理のM&A事例

この章では、マンション管理会社のM&A成功事例を紹介していきます。成功事例を見ることで、実際にM&Aを活用する際の参考になるでしょう。

 

「株式会社東急コミュニティー」が、「ユナイテッドコミュニティーズ株式会社」を買収

 2013年2月、マンション管理事業を中心とし、「北九州空港」や「エコパスタジアム」などの大口取引先を抱える「東急コミュニティー(以下、東急コミュニティー/東京都世田谷区)」が、大手管理会社のコミュニティワンを束ねる「ユナイテッドコミュニティーズ(以下、UC社/東京都品川区)」の株式を取得し、子会社化しました。

今回のM&Aで東急コミュニティーは、合計45万戸となる管理ストックを管理会社の新たなプラットフォームを形成しました。複数ブランド戦略による成長力の強化で、マンション総合管理戸数業界第一位のユナイテッドコミュニティーズの獲得により、ブランド力向上を目指したM&Aです。

 

「日本管財株式会社」が、「株式会社エヌ・ジェイ・ケイ・ホールディングス」を関連会子社化

2013年6月、「日本管財株式会社(以下、日本管財/東京都中央区)」が、「株式会社エヌ・ジェイ・ケイ・ホールディングス(以下、NJKHD/大阪府大阪市)」の株式50%を取得し、関連子会社化しました。

 今回のM&Aは、関西地区でマンション管理業を行うNJKHDを初めとする、NJKグループとの経営統合により、顧客のニーズの多様化に対応するサービスメニューの充実や高品質のサービス提供が目的でした。今回の子会社化により、日本管財は新規営業での競争力強化や管理戸数の増加によるマンション管理会社としてのブランドイメージアップ、さらに、サービスツールとインフラ共有による業務効率化の推進で業容拡大に繋がっています。

 

マンション管理のM&Aを相談するなら

多くのマンション管理会社が、大手企業で寡占化された市場で生き残るため、M&Aに動き出しています。

M&Aには様々な手法があるので、マンション管理会社のM&Aで悩んだら、まずはM&Aの専門家に依頼しましょう。

経験豊富なコンサルタントによる的確なアドバイスにより、あなたの期待以上の結果が得られるはずです。

 

M&Aのコンサルタントに相談する場合、おすすめはスパイラルコンサルティング社です。

成果報酬制をとっているため、相談は無料です。M&Aが完了した場合にのみ、料金が発生します。

豊富なM&Aノウハウを持っており、マンション管理会社のM&Aについても的確なアドバイスをもらえるでしょう。

納得のM&Aを実現するためにも、まずはご相談してみてはいかがでしょうか。

 

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