建築資材卸のM&A事例から学ぶ成功のポイント4つ

最近、比較的大きな企業同士のM&Aが大きく報道されることが多くなってきました。

海外では、M&Aというビジネススキームは日本よりは日常茶飯事といってもいいほど、多くの企業間で行われてきました。しかし、日本ではM&Aという言葉は海外と比べれば、そこまでポピュラーとは言えないのではないでしょうか。

さらに、中小企業のM&Aとなると、「うちの会社の規模じゃ、M&Aなんて関係ないでしょ!?」という固定観念に縛られている経営者も少なくないでしょう。

しかしながら、時代は変わってきました。

近年、大企業と中小企業がお互いの事業価値を十分に理解し、M&Aをする事例が少しずつ増えてきているそうです。

なぜ、このようなことが起きているのでしょうか?

それはズバリ、中小企業の経営者がM&Aエージェントを利用し、大企業とある程度対等に交渉をすることができているからです。これは日本経済にとって素晴らしいことです。

そこで、今回は建築資材卸会社M&Aの事例をもとに、M&Aを活用したビジネスモデルが中小企業にも相性が良いことを紹介します。

 

建築資材卸オーナーがM&Aを選ぶ理由とは?

率直に、建築資材卸会社がM&Aを検討する理由ってどんなことが考えられるでしょうか。

  • リタイアしたいけど、後継者がいない
  • 事業自体が伸び悩んでおり、他の事業に注力したいができない
  • 建築資材卸の業界自体が厳しい状況で今後が不安だから

などが、挙げられます。

しかも、建築資材卸業界だけでなく、現在、建築業界自体が慢性な人手不足と建築資材不足です。

 

【建築需要の増加にともない、建築資材卸業界も負担増】

先日、短期経済指標のひとつでもある、日銀短観によると、この5、6年の間、日本の景気は緩やかに上昇しているそうです。そのため、2020年の東京五輪が迫る東京を中心に、新築マンションや新築戸建ての建設ラッシュが続いています。同時に、当然、東京五輪関連の施設の建設やインフラの再構築などで、日本全体で建築需要は増加しています。

ところが、前出のとおり、建築業界では空前の人手不足と建築資材不足というのが、実情です。特に、鉄鋼材料が不足という一部報道がありました。建築の新規案件はあるが、人材である現場監督、職人、そして建築資材の不足のため泣く泣く断らなくてはいけないという現場の声を良く耳にします。「仕事があるのにできない」という状態です。

そんな中、建築会社で不足している資材部門を強化するために、その資材を専門に扱っている建築資材卸会社を買収する傾向があります。増え続ける発注に対応できる体制を整えているのです。

建築資材卸会社は中小企業が多く、地域の工務店や建設会社が取引先となり、「地域密着経営」を行っています。

大都市圏では、新築マンションの建築ラッシュは続いていますが、地方に目を向けると、新築マンションの建築は減少しています。

つまり、大都市圏とそれ以外の地域では、建築資材に関して受注状況に大きな格差があるのです。

その結果、東京や大阪の大きな建築会社が地方の建築資材卸会社をM&Aし、資材の安定供給を図れるようになっています。この動きは局所的なものではなく、業界全体の大きな流れといえます。

もし、あなたが建築資材卸会社の経営者であり、「自社事業の将来」について深く考えているのであれば、このM&Aというビジネススキームを検討すべきタイミングだといえるでしょう。それでは、次の章でM&Aの具体的な事例を紹介しましょう。

 

建築資材卸のM&A事例

まず、実際に行われた建築資材卸のM&A事例を3つ紹介します。

今回は企業の規模が分かるように、資本金、売上高などを記載しています。

同時に、大都市圏の企業が地方の企業を買収していることが特徴となっていることが分かりやすいように、各会社の所在地も明記しているので、それらを確認しながら読み進めていきましょう。

 

事例1(売り手)日本スピンドル製造(株)×(買い手)三和ホールディングス(株)

2017年に日本スピンドル製造は、主に学校で使用する間仕切りを主力とする建材事業部門を三和ホールディングスにM&Aをされました。このM&Aスキームは株式譲渡です。

■日本スピンドル製造(株)建材事業部門

所在地:兵庫県尼崎市

売上高:23億円(部門での売り上げ:2015年)

従業員数:64名

■三和ホールディングス(株)

所在地:東京都新宿区

売上高:3,856億円

 

事例2(売り手)茂野建具店×(買い手)太田ベニヤ(株)

太田ベニヤ(株)が茂野建具店を株式譲渡というM&Aスキームによって買収した。

■有限会社茂野建具店

所在地:和歌山市小倉

■太田ベニヤ株式会社

所在地:大阪市浪速区

資本金:8,000万円

 

事例3:(売り手)ダイサン×(買い手)阪和興業

阪和興業は、建築用鋼材販売会社の大手ダイサンの全株式を取得し、完全子会社化した。阪和興業の子会社となったダイサンの社名はそのまま残り、従業員の雇用も継続しています。

■ダイサン

所在地:大阪市西区

資本金:5億6676万円

■阪和興業

所在地:大阪市中央区

資本金:456億円

 

【事例から見えてくることとは?】

前出の事例は資本金や売上高を見ると、いずれも規模の大きな会社がより小さい会社をM&Aをしています。

このM&Aのスキームも、「株式譲渡」になっているところも共通点です。

なぜ、株式譲渡なのでしょうか?

このM&Aスキームだと、株主総会での承認が必要ありません。つまり、A社がB社の全株式を取得した場合、自動的にB社の経営権も取得することになります。上記の3例の場合、小規模な会社は大きな会社の完全子会社化となりました。

シンプルなM&Aスキームですが、株式への対価を支払うことによって買収先の経営権が手に入りますので、中小企業のM&Aにおいて最も多く採用されます。

次の章では、この事例から見えてきたことを元に、M&Aを成功へと導くポイントについて紹介します。

 

建築資材卸のM&A事例から読み取る成功ポイント

現在所有している建築資材の状況

繰り返しになりますが、建築業界の現場では鉄鋼資材が不足しています。

鉄柱などを止めるボルトが足りないということです。だからこそ、事例3では、阪和興業が建築用鋼材販売会社であるダイサンを買収した事情は良く理解できます。

建築資材は保管場所の確保が必須です。同時に、その建築資材をどうやって保管場所や建築現場に搬入するかも重要なことです。しかも、建築資材の材質によっては温度・湿度管理は不可欠。保管と物流が整っているか、また資材の状態は良好に保たれているかなどによって、買収先が提示する金額が変わってきます。

当たり前ですが、不足している建築資材が良好な状態でかつ十分な在庫があるとなると、建築資材卸会社の事業価値は上がります。

 

営業エリア

1章で触れていますが、建築資材卸会社のほとんどは「地域密着型」経営をしています。だからこそ、その買収を考えている規模の大きな建築会社は、自社の支社や支店がない地域に営業エリアを持っている会社をターゲットにします。

一方、買収される側は、この地域には強い販売網があるということが強みとなり、それは事業価値が高いと評価されるのです。

もしあなたが建築資材卸会社で、買収される立場であれば、自社がどの営業エリアに強いかを再確認しておくことです。

 

取引先は複数あるか

繰り返しになりますが、建築資材卸会社は「地域密着型営業」です。

例えば、買収される側の建築資材卸会社は複数の地域に取引先はないけれど、この地域ではほぼ独占と言っていいくらいの営業エリアがあれば、それが魅力的に感じる企業もあるでしょう。

例え狭いエリアだったとしても、長い間、取引があって、信頼関係を築いている確実な企業が複数あることがとても重要です。

また、大手企業が取引先となっていても、その1社に頼った経営をしているのも少し考えものです。もし、その1社が取引を中止した場合、たちまち経営が行き詰ってしまうことになりかねません。企業の大きさだけでなく複数の企業とバランスよく取引していることが重要です。

なかなかそんな得意先は増やせないし、難しいよ。と感じるかもしれません。が、事業価値を高めるというのは、自社の事業を磨くことに繋がるのです。

 

M&Aの専門家に頼るのもアリ

M&Aというのは、企業が日常的に行う取引ではありません。

買い手側企業では、頻繁にM&Aを行っている企業もありますが、それでも1年に1~2回くらいではないでしょうか。1年に1度以上行う企業というのは、かなりM&Aに長けている企業と言えます。

一方、売り手側企業というのは、M&Aというワードは聞いたことはあるけど、実際に行ったことはないという方が多いのが実情です。

M&Aに長けている買い手側と、M&Aの経験値が低い売り手側が直接取引をしても、極端な話ですが、売り手側は、何も分からないうちにM&Aが完了していたということになりかねません。

そんなことにならないように、M&A専業のエージェントに仲介してもらうことをお勧めします。

M&Aエージェントは、売り手側にも買い手側にも、両方の立場になって交渉を進めてくれます。そして、M&Aのプロセスを隅々まで熟知している存在なのです。

「M&Aで事業を継続することを考えている」ということをまず相談してみてください。

忙しい経営者のアドバイザー的存在となり、M&Aが完了するまで協力にサポートしてくれます。

 

建築資材卸のM&A事例をさらに聞くなら

まずはM&A専業エージェントに相談してみませんか? そして、業界で行われたM&Aの事例について聞きましょう!

エージェント選定の基準は、建築資材卸会社M&Aの実績があるエージェントであることです。

実際に建築資材卸会社M&Aについて経験があるエージェントなら、業界の動向などに深い理解と知識がありますので、イチから業界のことを説明する手間が省けます。

建築資材卸会社のオーナーであるあなたにとって、相性が良い買い手を探すサポートもしてくれるはずです。

また、エージェントを選ぶ際、「建築資材卸会社M&Aも実績がある」ということ以外にも、次の項目をチェックしてみてください。

  • 相談の段階では無料で対応するか
  • 完全成功報酬制か
  • 当初は匿名で企業選定するか

などは最低限チェックしておくべきでしょう。

相談が無料で対応してくれると、M&Aに関して経験が少ない経営者でも、気軽に相談できるはずです。

「M&Aを検討しているが、何から始めればいいのか分からない・・・」

というような質問でも親切に喜んで答えてくれます。

完全成功報酬制のM&Aエージェントは、当然、このM&Aが完了しないと手数料報酬がないので、一般的にM&A完了まで一生懸命対応します。しかも、M&A完了までのプロセスにおける必要経費を請求されることがありません。

最後に、当初は匿名で探してもらうのも、M&Aの経験値が少ない経営者にとってはうれしいことではないでしょうか。

途中でやはり、M&Aを諦めたいと気持ちが変わっても、気持ちが楽なはずです。

いろんな状況を想定してM&Aを行うためにも、まずは専門家であるM&Aエージェントに相談してみましょう。

 

 

スパイラルコンサルティング社

 

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