バルの売却額はいくら?相場や高く売るための方法は?

日本で少子化による人手不足は危機的状況となっており、外国人の人手の受入についても法律が改正されました。人手不足は飲食業界も例外ではなく、人材不足そのものと、それから来る賃金の上昇も経営の大きな重荷になっています。また、若者のアルコール離れにより、アルコールの消費量が減少しており、アルコールを提供する業態へのニーズが減ってきています。バルもこの影響を受け、厳しい経営を強いられていることでしょう。バルの廃業を検討されているオーナーもいるはずです。そこで本稿では、バルを廃業するのではなく、売却する場合、どのようにして行うかをご紹介します。

 

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バルの売却って可能?

バルの事業売却の実現可能性と、売却の実務についてみていきましょう。

 

バルを売却したいが、可能か

バルを含む飲食業の売却は頻繁に行われています。提示する条件にもよりますが、しっかりと準備して臨めば、売却は可能です。バルなどの軽飲食の場合は立地によって、高額の買値が付くこともあります。また、バルは比較的簡単な店の造りをしていることが多く、リフォームも容易に行える点から、買い手が付きやすい市場と言えます。

 

事業売却とは

事業売却と会社売却の違いを把握しておくことが重要です。事業売却とは、特定の事業や複数の事業を他の会社に譲渡する仕組みのことです。この場合、会社自体がなくなることはありません。一方、会社売却は会社が持つ株式を全て他社に譲渡することになります。つまり、会社自体が消失することになります。

 

事業売却の流れ

事業売却はどのような流れで進んでいくのでしょうか。事業売却を行う際には、「事業譲渡」という手法を使うことが一般的です。ここでは、事業売却の流れをご紹介したいと思います。

 

①取締役会での承認決議

取締役会が存在している会社であれば、まずは事業譲渡を行うことに対して取締役会で承認決議を得るところから始まります。この取締役会で事業譲渡に対して取締役の過半数の賛成が得られれば、事業譲渡は承認されます。

 

②事業譲渡契約の締結

取締役会で承認が得られたら、続いては事業譲渡契約の締結です。事業譲渡契約は法律上作る義務はありませんが、事業譲渡が一種の取引と考えると、後々のトラブルを防ぐために作成したほうが無難だといます。事業譲渡契約では事業譲渡の目的や譲渡財産などの事項を記載しておきます。契約の内容によってはいずれかの会社が不利になることもあるので、後述する専門家にチェックしてもらったり、アドバイスをもらったりしておくことがおすすめです。

 

③株主への通知・公告

事業譲渡契約を締結したら株式への通知・公告を行います。企業は株主の権利や得るべき利益を守る義務があるからです。事業譲渡契約に記載した事業譲渡の効力発生日の20日前に行わなければならない決まりがあります。これは、万が一事業譲渡に反対する株主がいた場合、対応できる余裕を持たせておくためです。

 

④株主総会の特別決議

事業譲渡の効力発生日の前日までに株主総会を開催します。株主総会では特別決議という形で、事業譲渡への承認決議を取ります。株主総会を開催せずに実行した事業譲渡は無効になるので注意が必要です。しかし、総資産の5分の1位下の事業を売却する事業譲渡や完全支配関係の場合は株式総会を開催する必要はありません。

 

事業売却することのメリット

事業売却をするとどのようなメリットが得られるのでしょうか。ここでは、事業売却をすることのメリットについてご紹介します。

 

①利益が得られるので、事業再編ができる

事業売却を行えば事業を売却して利益を得ながら事業再編をすることができます。事業譲渡で事業売却を行った場合は現金で利益を得るとこができるので、そのまま会社の資金に組み込むことができます。

 

②従業員を残すことができる

事業売却のメリットとして従業員を残すことができます。会社売却とは異なり、事業売却の場合、会社自体は存続します。これにより、それまでと変わらない従業員体制で仕事に取り組めることが大きなメリットです。

 

③資産はそのままにできる

事業売却のメリットの1つとして資産をそのまま残すことができるという点もあります。会社売却をしてしまうと、会社の資産が無くなるケースもあります。

 

バルとは

バルとはスペイン語で「バー:Bar」のことで、食堂とバーが一緒になったような飲食店を指します。スペインやイタリアなどの南ヨーロッパにおいては、酒場や居酒屋、軽食喫茶店のことです。日本のバルは本場と少し異なり、開店は早いところで午後から、アルコールを主に嗜むところとして利用し、客層は、比較的20代から30代が多いようです。

 

バルの業界の背景

バルを含む飲食業界を取り巻く経営環境は非常に厳しくなっています。新規開業店舗の2割近くが5年で廃業に追い込まれているという統計もあり(「新規開業パネル調査」日本政策金融公庫)、競争が激しいことがうかがえます。また、冒頭でふれたとおり人手不足による従業員不足、後継者問題もあります。バル誕生当初は「ワインを気軽に安く飲める洋風居酒屋」の総称であったが、現在では細分化が進んでいます。肉ブームから「肉バル」や「串カツバル」など、まさに「なんでもバル」状態であり、もはや「グラスワインが安い」だけでは生き残れない状況となっています。競合が多い中、安く、かつ個性を出す必要が出てきているので、経営は困難となっています。

 

バルの売却額の相場

事業の規模によって大きく異なり、一口に相場はこの値段とは言えません。それは、売り手側は「できるだけ高く」、買い手側は「できるだけ安く」売買したいからです。しかし、相場の算出方法はあります。「DCF(ディスカウント・キャッシュ・フロー)法」、「マルチプル法」、「純資産法」などがあります。DCF法の特徴は、企業が将来に生み出せる収益の予測を反映することができます。マルチプル法は、会社売却の対象となる企業と事業内容が同じか似ている上場企業の株価を参考に算出する方法です。実際の株価や決算情報など誰でも見ることができる数字を使って算出しているので客観性が高い評価と言えます。純資産法は、大きく分けて「簿価純資産法」と「修正純資産法」の2つあります。簿価純資産法は、帳簿価額に基づいた純資産を持って株価を算出する方法です。修正純資産法は、帳簿上の資産と負債を時価で再評価したうえで、総資産の金額を出して株価を算出する方法です。

 

バルの売却額を高くするには?

バルの売却を行うのであれば、なるべく高値で売却したいものです。売却額を高く保つためのポイントを見ていきましょう。

 

競合との違いをはっきりさせる

まずは、買い手に競合との違いを明確にすることが求められます。立地はどうか、外装や内装にどれくらいお金をかけたか、メニューなどのこだわり、客層、コンセプトなど自社の「強み」を書き出してみます。強みが出せない場合は、普段従業員に教育している「社訓」を参考にするとよいでしょう。「お客様に喜んでもらえるようなお店」が社訓に盛り込まれていたら、それが一つの強みになります。自社で大切にしていることは何か、今一度考えてみましょう。それが、競合との違いになるはずです。

 

数字に基づいて今後の収益性を予測する

自社が過去にどれくらい売り上げを挙げているか、振り返ってみます。時間帯別や商品別、年齢層別に分析するのも良いでしょう。そして、今後伸ばせそうな分野などないか、考えます。今後の収益性を買い手側にアピールできれば、優位に商談を進めることができます。

 

資料やデータを用意する

売上のデータなど数字で表せるものはもちろん、自社のメニューのレシピや大切にしている事など、あいまいになりやすい事も資料にしましょう。資料作りのポイントとしては普段「説明はしない、見て盗め」というような部分を文章化します。事業売却では、売買の価格を決定するために、事業価値を算定します。できるだけ文書化しておくことで、買い手がどんなお店かイメージしやすくなり、商談を進めやすくできます。

 

事業売却の専門家に相談する

自社の事業を売却するのに、自分だけの力では難しいでしょう。事業売却で大切なのは、買い手の視点で客観的に自分の会社をみることが必要だからです。自社の長所を見つけるのもとても大変です。特に経営者は、異業種を経験することなく長年同じ会社の中で仕事をしている場合も多いので、固定観念に縛られてしまっていることも多いです。そこで、第三者の意見を聞くため、専門家にアドバイスを求めましょう。 

 

M&A会社

M&A会社は2種類あります。1つ目は不動産取引のような売り手と買い手の仲介をする「仲介会社」、2つ目は会社の代理として交渉をする「アドバイザー会社」です。大手企業の場合は、アドバイザー会社に依頼するのが一般的です。中小企業の場合は「売りたい会社」と「買いたい会社」を仲介する仲介会社を利用することが多いです。しかし、ここで気を付けたいのは、仲介という取引は、一方の利益になると同時に、もう一方への不利益となることがあり、利益相反になることも指摘されています。それは、売る側は「会社をできるだけ高く売りたい」と考え、買う側は「会社をできるだけ安く買いたい」と考えるため、双方の利益は対立関係になっています。仲介は、利益が対立する双方間での成約を実現するために「調整」を行うため、自社だけの利益を最大限に考えることはしません。そのため海外の事業売却では、自社の利益を最大に考えるアドバイザー会社が良く使われ、仲介会社はあまり使われないのが現実です。

 

銀行や証券会社などの金融機関

事業売却は、取引先の銀行や証券会社に相談することもできます。金融機関は情報を豊富に持っているというメリットがあります。一方で基本的に取引先の中からのマッチングを行うため、買い手の選択肢を狭めてしまう、というデメリットもあります。また、大手企業を対象とした手数料体系となっていることが多いため、中小企業が依頼するのは難しいと言えます。

 

公認会計士や税理士事務所

日頃から付き合いのある公認会計士や税理士事務所に相談することもできます。この場合、相談しやすい、というメリットがあります。しかし、「売買価値=純資産」と考えられてしまうことも多々あります。この方法では、事業売却によって見込まれる将来の利益や、顧客ネットワークといった「無形の価値」が評価に含まれないために、店の価値が低くなってしまう可能性があります

 

現実可能なラインは知っておくこと

事業売却をする上で「すべての条件を飲んでくれる買い手」が見つかればそれは理想的な ことです。しかし、想定通りにことが進むとは限りません。そこで、忘れないでほしいのは「ここだけは譲れないポイント」をしっかり持っておくことです。「従業員や体制は今のままを維持してほしい」や「コンセプトは残しておきたい」など、他の所は妥協したとしてもそこだけは譲らないようにしましょう。

 

バルの売却額を査定してもらおう

バルの売却を検討中のオーナーは、一度売却額を査定してもらうことをおすすめします。これは、まだ売却することを確定する前でも行えます。いざ閉店しなければならない状況になってから準備するより、時間的余裕を持って進めることが、高額売却のポイントとなります。自分の店がどれくらいの価値があるか把握することで売却という選択も検討できるでしょう。インターネットから簡単な質問項目(業態、坪数、エリア、賃料、導線、保証料…など)に答えることで、だいたいの価格が分かる仕組みになっています。正確な価値が分かることはありませんが、売却するオーナーにとっては、有益な情報になるでしょう。

 

バルの売却についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。バルの廃業を検討している方にとって、「事業売却」という新しい選択肢が増えたことでしょう。事業売却は自社をうまくアピールすることで良い買い手がみつかりやすくなります。そこで大切なのは競合との差ですが、「普段から何を大切にしているか」を書き出してみることから始めると考えやすいでしょう。これを機にバルの事業売却を検討してみてはいかがでしょうか。

 

最後にバルを含む飲食店の事業売却を得意とする会社の一例をご紹介します。

会計事務所を母体とするスパイラルコンサルティング社です。

税務・財務の面でのサポートにも強く、事業価値を高めてから売却するSCALE型M&Aというサービスを展開しています。

自分が思っていた以上の金額で事業売却できる可能性があるのです。

バルを含む飲食店のM&Aに特化しており、過去には15億円の事業売却を成立させた実績もあります。

飲食業特有の事業の問題やノウハウに精通しているため、バルの事業売却を相談する相手としておすすめできます。

 

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