バルの事業売却【事例から読み解くポイント】

バルを含む飲食業界は、原材料費の高騰や人手不足、アルコール消費の減少などで窮地に立たされているといっても過言ではないでしょう。大規模な飲食業者は仕入れや配送を共通にするなどのスケールメリットを得るために、買収を活用して規模拡大を目指しています。このような背景により、飲食業界では事業売却が活発化しています。現在の事業環境の中で、バル事業の売却を検討したいというオーナーも少なくないでしょう。本稿では、バルの売却を検討しているオーナーに向けて、バル売却についてご紹介します。

 

>>お時間がない方はまずはM&Aのプロにご相談を<<

 

バルの事業売却を行うのは、こんなとき!

オーナーがバルの事業売却をどんなときに検討すべきなのでしょうか。ここでは、バルの事業売却を行うケースをいくつかご紹介します。

 

業績が思わしくないとき

複数事業を手掛けているオーナーで、バル事業の業績が思わしくなく、また、今後の経営に希望が持てない場合に売却を検討したほうが良いでしょう。バルは、個性ある強みや集客力を持っていないと、長期の存続は困難です。今後の売り上げの増加やバルの店舗を増やしていくことを目標としていても、現状のままでは難しい場合、他者と協力することも1つの方法です。

 

店舗拡大をしたいが資本や人が足りないとき

バル事業の成功によって、店舗を増やしたい、というオーナーも大勢います。店舗を拡大し、さらに多くの方にサービスを提供したいと考えることでしょう。しかし、そのためには、リスクを伴うことに加えて、資金や人員が必要となります。新しい店舗を建てる立地条件を調べることも必須です。1店舗の経営の維持と、新しい店舗の準備を同時進行で行っていくのは重労働です。この場合、事業売却をすることによって店舗拡大のために自分が必要としているものを、他者と補い合うことができることも多々あります。

 

オーナーがリタイアしたいとき

企業売却は、バル事業の業績がたとえ良くても、アーリーリタイア(早期退職)を希望するオーナーにも適しています。残りの人生を趣味や旅行に費やしたい、友人や家族と過ごしたい方にも向いています。この場合、結果的に会社を手放すことになります。会社には、従業員や取引先がいます。企業売却を行うことによって、会社に貢献してくれた人に対して、誠意を尽くすことができます。アーリーリタイアをしたいが、引退後の金銭的余裕がない方にも有効です。ただ廃業するのではなく、自分の会社の価値に見合った利益を得られるため、企業売却はおすすめです。

 

別の事業に注力したいとき

複数事業を手掛けているオーナーで、バル事業の業績が思わしくない場合や、バル以外の事業を手掛けたくなった場合なども事業売却を検討しましょう。バル事業をリタイアしたいときに事業売却をしなければ、その時点でお店はなくなってしまいます。言い換えると、今まで作り上げてきたお店の味もなくなってしまうということです。廃業しては、今までせっかくお店を続けてきたのに、自分がリタイアするとともにお店や商品自体もなくなってしまう、という悲しい現実が待っています。そのようなとき、事業売却を行って、誰かにお店を引き継げば、自分自身はオーナーから外れてもお店や商品は続いていきます。別の事業に注力したくなったら、廃業するのではなく事業売却を検討しましょう。

 

バルの事業売却の事例を見てみよう

ここでは、飲食業の事業売却の事例をいくつかご紹介したいと思います。

 

アスラポート・ダイニングとスティルフーズが資本業務提携

焼肉、居酒屋など外食フランチャイズを中心に展開している株式会社アスラポート・ダイニングは、高級ステーキハウス「37 Steakhouse & Bar」やイタリアンレストラン、カフェなどを経営する株式会社スティルフーズとの資本業務提携を結びました。両社は、以前に共同して「リアルステーキ」を開発しています。その様な背景も踏まえ、今後の事業展開のために関係強化が必要だと判断したようです。これにより、フランチャイズパッケージの開発や人材マネジメントを共有する、付加化価値を付ける、新規事業を共同で展開していくなどで業務提携を実施していく予定です。

 

ダイヤモンドダイニングが飲食店経営のゼットンを連結子会社化

株式会社ダイヤモンドダイニングは、関連会社の株式会社ゼットンを連結子会社化することを決議しました。ダイヤモンドダイニングはゼットンの決議権を42%所有し、持分法適用の関連会社としました。加えて、「資本業務提携契約書」を締結しており、現在、両社の取引顧客やサービスの基盤拡大、シナジー効果の早期実現に向け積極的に取り組んできました。しかし、ゼットンは2016年2月期に引き続き、2017年2月期においても多額の赤字決算となり、このような状況下の中、これまで以上の連携が必要という認識に至り、連結子会社化するに至りました。これにより、ダイヤモンドダイニングから役員派遣等を含む経営指導するなど強化するようです。

 

クリエイト・レストランツ・ホールディングスがイートウォークグループの全株式を取得し、資本提携を行う

株式会社クリエイト・レストランツ・ホールディングスは飲食店舗を展開しているイーストウォーク株式会社と株式会社イーストウォークWEST、有限会社EWCの全株式を取得し、資本提携をすることを決議しました。これにより、イーストウォークグループのブランド総出力とクリエイト・レストランツグループの店舗経営に係る総合力を組み合わせることで、イーストウォークグループの更なる発展を達成することが可能と見込んでいます。

 

バルの事業売却を行う際に気をつけたいポイント

実際に、バル事業を事業売却する際、どんなところに気を付ければよいのでしょうか。ここでは、バルの事業売却を行う際に気を付けたいポイントをご紹介します。

 

ビジネスモデルを見直す

バルの事業売却を行う際は、まずビジネスモデルを整理することが重要です。バル事業を売るとしても、どのようなビジネスモデルなのかがわからないと、買い手はつきません。お店のコンセプトや、どのような思いで経営を行っているかなどを1つずつ整理していくことが大切です。ビジネスモデル、というと難しいイメージを持たれる方もいるかもしれませんが、そのような場合は、日頃から自分自身で意識したり従業員に伝えたりしている営業における理念は何かを考えましょう。たとえば、「お客様に笑顔で帰ってもらえるバルのお店」などが挙げられます。経営理念をはっきりさせたら、そのためにどのようなことをしているか具体的に挙げていきます。

 

売却先の絶対条件を決める

事業売却を行うなら、どこまでの条件で合意するか、買い手側と話し合わなければいけません。自分が出した条件を全て飲んでくれる買い手が現れれば理想ですが、実際そのような場合は少ないはずです。たとえば、ビジネスモデルを整理したとしても、それをすべて買い手が引き継いでもらうことが正解とは限りません。買い手側の経営資源である資金や人員を使えば、さらにお店が発展することもあるからです。そこで、「絶対譲れない条件」と「最悪譲っても良い条件」とを分けておくと良いでしょう。もしも、高額で買い取ってくれる相手が見つかったとしても、自分の希望する条件と違うようならば、断っても良いでしょう。また、うまく交渉を行えば買い手に条件を認めてもらえることもあります。

 

資料やデータを十分に用意する

お店の売り上げ額など数字で表せるデータを資料にしておくことはもちろんのこと、いわゆる「のれん」の部分(お店のブランド力や普段気を付けていること、コンセプトなど)も文書化しておくことが重要になります。現時点での長所は何か、課題としている所は何かなどをまとめておきます。また、将来どれくらいの利益を上げられそうか、など予測も資料にしておきます。こうすることで、買い手に「どういうお店で、どのくらいの利益になるのか」をイメージさせやすくすることができます。

 

事業売却のコンサル企業の力を借りる

バルの事業売却を検討するなら、一人で考えるよりも、専門家の知識やノウハウを頼ったほうがスムーズに行えるでしょう。専門家は様々存在していますが、主な相談先と良い点と、注意すべき点を紹介します。

 

税理士・会計事務所

自社の顧問弁護士や会計士に事業売却の相談を持ち掛けることは、よくあることです。また、事業売却を進める上で、「税と会計の知識」は必須なので、どこへサポートをお願いしても、いずれ税理士や会計事務所の方に協力していただく必要があります。ただし、事業売却に詳しい税理士や会計士はごく僅かです。注意すべき点は、一部分についてのアドバイスしか受けられない可能性が高いことです。

 

銀行・証券会社

銀行や証券会社も、大手であれば事業売却の専門家が付きサポートしてくれます。高い専門性や経験をもつ方が専属でついてくれるので、レベルの高いサポートが期待できます。それまで、良好な取引関係で自社の状況も定期的に話していれば、なおさら、話が早いです。しかし、注意すべき点は中小企業の事業売却についてはあまり扱っていないので、サポートしてもらえない所が多いということです。

 

弁護士事務所

顧問の弁護士なら、信頼関係があると思うので、気軽に相談できます。弁護士事務所の中には事業売却の支援や仲介を積極的に行っている所もあります。事業売却には法律が絡むので、弁護士事務所なら強力なサポートが期待できます。しかし、注意すべき点として急速に事業売却を請け負う事務所が増えたせいか、中にはまだ事業売却について不慣れな事務所もあることです。

 

ファイナンシャルプランナー

中小企業のオーナーが、経営引退後の資金源として事業売却を考えた際はファイナンシャルプランナーに相談することもできます。ただし、ファイナンシャルプランナーは、主に個人の資産運用についての専門なので、事業売却は専門外となります。銀行や証券会社に所属するファイナンシャルプランナーならば、ネットワークを通じて専門家を紹介してもらえます。しかし、注意すべき点は個人のファイナンシャルプランナーではほとんどの場合、対応は難しいところです。

 

M&A仲介会社

M&A仲介会社は事業売却を含むM&Aを専門に扱う会社なので、話をスムーズに進めることができます。事業売却で協力が必要な税理士、会計士、弁護士が在籍しているところもあります。そうでなくても、M&Aについて詳しい専門家とのネットワークを持っていることがほとんどです。注意すべき点としては、仲介が目的になり、お互いに良い商談になる努力を怠る会社もあるので、注意して仲介会社を選定しましょう。

 

バルの事業売却でお悩みなら

バル事業を事業売却することを検討しているオーナーは、一度専門家にアドバイスを求めてみるのも良いと思います。また、インターネットで簡単に査定できるところもあります。おおよその売却額が分かれば、売却を検討するのに有益な情報ではないでしょうか。事業売却は一人で行うには大変なので、相談相手が必要になります。法律分野なら、それを専門とした法律家に相談するなど、相談相手の特性を見て、得意な分野のアドバイスを受けてみるとよいでしょう。

 

バルを含む飲食店の事業売却を得意とする会社の一例をご紹介します。

会計事務所を母体とするスパイラルコンサルティング社です。

税務・財務の面でのサポートにも強く、事業価値を高めてから譲渡するSCALE型M&Aというサービスを展開しています。

自分が思っていた以上の金額で事業売却できる可能性があるのです。

バルを含む飲食店のM&Aに特化しており、過去には15億円の事業売却を成立させた実績もあります。

飲食業特有の事業の問題やノウハウに精通しているため、バルの事業売却を相談する相手としておすすめできます。

 

スパイラルコンサルティング社

 

>>成果報酬型・スケールM&Aなら『スパイラルコンサルティング社』<<

 

バル事業を事業売却することについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。バル事業が存在する飲食業界では、冒頭にも触れたとおり、人手不足や材料費高騰により、経営が厳しくなっています。バル事業を廃業することを検討しているオーナーも少なくはないでしょう。そこで、バル事業を廃業するのではなく、事業売却をすることで、お店を存続することができる、売却資金で新しい事業に着手できる、などの良い点があります。廃業をしてしまっては、お店と培ってきたお店の味が無くなってしまうことになります。これは、オーナーにとって悲しい決断になるかと思います。そこで、おすすめなのは事業売却を行うことです。廃業を検討しているオーナーも、これを機に是非バル事業を事業売却することを検討してみてはいかがでしょうか。