事業承継の方法に困ったら!方法別のポイントまとめ

事業承継はどのような方法で行うものなのでしょうか。

「方法はいくつか種類があるのか」「複数あれば自分に合った方法はあるのだろうか?」など、事業承継を検討し始めたばかりの人にとって疑問はつきません。

 

そこで本記事では、事業承継を検討する方に向けて事業承継の方法についてまとめてみました。

 

事業承継は次世代に引き継ぐこと

事業承継の方法について知る前に、まずは事業承継とはそもそも何かについて知っておかなければなりません。

事業承継とは、経営権を他の人に渡すことで事業を引き継ぐことです。

 

経営者も人間ですから、いつかは年老いて亡くなるときがやってきます。

そのとき残される従業員や取引先に迷惑を掛けたくないと思う経営者の方がいます。

店舗、事業を拡大させたいけれど今の資金力や人員では厳しく、他社に買収されることで実現させようと考える経営者の方もいます。

今まで仕事一筋で頑張ってきて、残りの人生は家族と過ごすことを優先したいという経営者の方もいます。

 

事業を次世代に承継することを選ぶ理由は人、企業によって様々です。

しかし理由が異なっていても、皆さん『事業承継』を手段に選ぶということは、事業承継することでメリットが得られるという共通点を持っているからと言えます。

事業承継のメリットとして例えば以下のことが挙げられます。

 

  • 自分が引退したり亡くなったりした後も事業を継続させることができ、従業員や顧客などへの影響を少なくすることができる
  • 現経営者の個人保証や担保を解除できる
  • 創業者利得の最大化ができる
  • 資金力や技術力の向上できる
  • 事業を引き継ぐ側の既存事業との相乗効果が得られる
  • 後継者問題を解消できる
  • 廃業するよりも金銭的メリットが得られる

 

このようなメリットがあるため、企業の課題解決の一手段として事業承継が選ばれているのです。

では、事業承継する理由が経営者や企業によって様々あり、得られるメリットも複数あるということは、事業承継の方法も複数あるということでしょうか。

 

答えはイエスです。

事業承継の方法は複数あり、目的や背景によっておすすめできる方法が異なります

それでは具体的にどのような方法があるのか見ていきましょう。

 

事業承継の方法3種

事業承継の方法は、事業を引き継ぐ後継者の種類によって3つの方法に分けられます。

  • 親族内承継
  • 親族外承継(従業員等)
  • M&A

 

親族内承継

親族内承継とはその名の通り、子どもや孫などの親族が事業を引き継ぐことです。

「子どもや孫=跡取り」という認識が一般的であった昔の日本では、当たり前のように行われてきた事業承継の方法です。

40年ほど昔の日本では、事業承継のおよそ90%が親族内承継であったそうです。

やはり古くからの「家を継ぐ」ことの名残や、「身内が跡をついでくれる」「自分が引退しても事業が一族の手のうちにある」という安心感などが親族内承継を後押ししていたのではないでしょうか。

 

しかし親族内承継は

 

  • 子どもや孫など引き継ぐ親族がいない
  • 親族に引き継ぐ意思がない
  • 親族間で後継者争いが起こる

 

などの問題があることも事実です。

特に人生の決定権が個々人にあることが普通になったり、少子化が進んだりしていることから、現代の日本に親族内承継が合わなくなってきています

事業承継の9割を占めていた親族内承継ですが、今では4割未満にまで減少しています。

 

親族外承継(従業員等)

親族内承継の反対が親族外承継です。

親族外承継の場合、今まで働いてきてくれた従業員やまったく社内に関わりのなかった第三者などが後継者となり事業を引き継ぎます。

ただし社外の第三者の場合は次に紹介する『M&A』による承継が主ですので、ここでは従業員等の「親族ではないが身内といえる存在」が引き継ぐ場合のことを紹介したいと思います。

 

従業員等による親族外承継の場合、今まで経営者の下で働いてきた人だからこそ、一から業務を引き継がなくても土台の部分がすでに身についており、引継ぎが円滑に行えるというメリットがあります。

人柄に関しても長年の付き合いによって見極めた上での引き継ぎになりますので、社外の第三者に引き継ぐよりも安心だと感じる方もいるでしょう。

 

しかし従業員等の親族外承継の場合には、

 

  • 経営を引き継ぐ能力を持った適切な人材がいない
  • 現経営者から株式を買い取る資金を有していない
  • 金融機関から融資が受けられない
  • 後継者が個人保証や担保を受け持つことについて、後継者の家族が反対する

 

などの問題が生じることがあります。

特に従業員数の少ない中小企業の場合、後継者を選ぶ際の母集団が小さいため、経営者に向いている人間がその中におらず、後継者がいつまで経っても決まらない問題を抱えることがあります。

 

M&A(Merger and Acquisition:合併と買収)

親族外承継では、従業員ではない社外の第三者が引き継ぐことがあります。

このときM&A(Merger and Acquisition:合併と買収)が用いられることが多く、事業承継の手法として選ばれることがここ10年ほどで増えてきています。

 

M&A(合併と買収)による事業承継のメリットは、親族内承継や従業員等による親族外承継でのデメリットを解決できる点です。

親族内承継や従業員等による親族外承継とは異なり、後継者を広い範囲から探すことができます

引継ぎ先を見つけるための時間が十分に取れるのであれば、候補者は無限ともいえるでしょう。

経営能力や資金力があり、金融機関からも信用され、人柄も良く、現経営者や会社の理念に共感してくれる、すべての条件を満たした候補者を見つけられる可能性が高いのがM&A(合併と買収)による事業承継です。

 

ただし、求める条件にあった後継者を探したり、後継者を見つけて合意に至るまでの交渉や合意後の引継ぎを行ったりする十分な時間がなければ、M&A(合併と買収)による事業承継のメリットを最大限活かすのは難しくなります

M&A(合併と買収)による事業承継を行う場合は、できるだけ早くに準備を進めるべきです。

例えば現経営者が余命数ヶ月であることが分かってから慌てて買い手企業を探しても、なかなか望む条件に合った相手を見つけることができません。

M&A(合併と買収)による事業承継は計画的に、何年も前から行動を起こしておかなければいけません。

 

【目的別】おすすめの事業承継の方法

後継者の違いによる3つの事業承継の方法についてご紹介しました。

それでは、それぞれの事業承継の方法はどのようなときに向いているのでしょうか。

目的別におすすめの事業承継の方法を提案させていただこうと思います。

事業承継の方法で悩んでいる方の参考になれば幸いです。

 

※本記事でおすすめする事業承継の方法はあくまでも個人的意見です。実際に事業承継をする際は、税理士や事業承継アドバイザーに相談したり、よく検討した上で選択していただければと思います。

 

会社、事業を一族で管理したい場合

一族で会社や事業を管理していくのであれば、事業承継の方法としては親族内承継がおすすめです。

親族以外を経営陣に入れないわけですから、一族以外に経営権が渡ることは基本的にありえません。

親族内承継を実現させるためのポイントとしては、

 

  • 後継者となる親族との合意形成
  • 後継者以外の親族からの理解、賛同

 

が必要です。

後継者に引き継ぐ意思と能力があり、他の親族に反対意見がなければ、感情的な面ではスムーズに事業を承継することができます。

親族内承継の場合は金融機関からの融資が受けられない可能性もあるため、後継者を決めた後は実績を積んでもらうために、ある程度期間を置いたほうが良い場合もあるでしょう。

従業員からの信頼を得るためにも、「親族だから跡を継いだ」というよりも「親族でもあるし、能力も人柄も問題ないから継いだ」と思われるように後継者自身の努力も必要です。

 

業務引継ぎの時間を短く、素早い引継ぎを行いたい場合

現経営者の時間が限られており、業務引継ぎの時間を短く、できるだけ早く引継ぎを行いたい場合は、親族内承継、もしくは従業員等への親族外承継がおすすめです。

要は、すでに業務に対する理解や慣れがあり、従業員や取引先との関係性を築けている人物を選ぶのです。

社内の暗黙のルールや習慣というものもあり、どうしても今まで関わりのなかった第三者が入るには時間が掛かってしまいます。

この場合のポイントは、

 

  • 事業に対してより理解の深い、能力のある人物を選ぶ
  • そのような人物の目星をつけたら、早い段階で合意形成をしておく

 

ことです。

短期間で業務を引き継ぐには、後継者の感情面と能力面の双方が引継ぎに向いていなければなりません

「自分が跡を継ぐのだ」という心構えと、迅速に業務を引き継ぐ高い能力が必要だからです。

そしてそのような優秀な人物には人生の選択肢が複数あり、事業を引き継ぐ後継者になる以外の道も選ぶことができる場合が多いです。

そのため、後継者として事業を承継してもらうには確実に相手の合意を早い段階で得ておくことをおすすめします。

 

事業を拡大したい、資本や技術力を強化したい場合

事業承継の目的がさらなる事業拡大、資本や技術力の強化であれば、M&A(合併と買収)による事業承継がおすすめです。

とくに自社よりも規模の大きい企業と合併したり買収されたりすることで、経営基盤が今よりも安定しやすくなります。

従業員の雇用や給与、教育なども安定、向上する可能性があり、M&A(合併と買収)による事業承継は現経営者だけでなく長年会社を支えてきた従業員にとってもメリットがあります

M&A(合併と買収)による事業承継を進める際のポイントは、

 

  • 秘密保持を徹底し、承継が確実になるまでは従業員や社外に知られないように注意する
  • 自社が買い手企業にとって魅力的だと判断されるように、自社の強みや資産を明確化する

 

ことです。

もし買い手企業とのM&A(合併と買収)が確定していない段階で従業員に情報が漏れれば彼らを不安にさせますし、ライバル企業に情報が漏れれば付け入る隙を与えることになります。

また後継者を広い範囲から探せるM&A(合併と買収)ですが、買い手企業が自社に魅力を感じなければ合意に至ることはありません。

よって事業価値を向上させてから売却する『スケールM&A』が必要である場合もあります。

 

個人保証や担保から解放されたい

現経営者が負担する個人保証や担保から解放されるには、M&A(合併と買収)による事業承継がおすすめです。

家や個人資産を担保にしている場合、会社が傾けば家族もろとも路頭に迷う可能性もあります。

そのため個人保証や担保の存在が経営者のプレッシャーになっているケースが多いのです。

家庭内の問題が起こり、以前はそこまで負担として顕在化していなかった個人保証や担保が、ある日突然、すぐにでも解消しなければならない問題になることもあり得ます。

そのようなときに事業承継を行うことで、個人保証や担保から逃れることができます。

しかし親族内承継や従業員への親族外承継の場合、金融機関が保証や担保の引継ぎを認めない場合があります。

後継者に対して金融機関からの信用度が低いからです。

よって個人保証や担保から解放されることを狙って事業承継を行う場合は、M&A(合併と買収)による事業承継が向いているのです。

 

事業承継の方法に困ったら!

目的別におすすめの事業承継の方法をご紹介しました。

以上の目的以外で事業承継を検討されている方や、複数の目的や背景に当てはまる経営者の方もいらっしゃると思います。

そのような場合は、事業承継のアドバイザーや仲介業者、税理士などに相談してみることをおすすめします。

 

相談料などを取られるのではないかと不安になる方もいるかもしれませんが、相談料や着手金などが一切掛からない、完全成果報酬型で相談を受けてくれるアドバイザーや仲介業者、会計事務所がありますので、安心して相談ができます。

事業承継の手続きで避けられない株式譲渡時の税金に関する知識も持ち合わせていますので、何もわかならい初めての事業承継でもスムーズに進めていくことができるのがメリットです。

とくに前述した『スケールM&A』が得意な会計事務所もあり、自社を求める買い手企業がいるのか不安な方にとって強力なサポートを得ることもできます。

事業承継に慣れている経営者の方は少なく、ほとんどの方が人生はじめての事業承継だと思います。

 

最後に成果報酬型でスケールM&Aを得意とする会計事務所をご紹介します。

もし事業承継を検討していて何もわからない、不安だ、という場合は、まずはプロに相談してみることをおすすめします。

 

スパイラル・アンド・カンパニー社

 

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