SESの事業譲渡を行う前に知っておきたいこと3つ

SES(システムエンジニアリングサービス)を事業譲渡することが決まった際には、順序良く段取りを進めていく必要があります。

焦って売却すると、思っていたよりも手元に現金を残せず、事業譲渡の目的を達成できなくなるでしょう。

後悔しないためにも、万全に準備をして正しい手順で進めていくことが大切です。

ここでは、SESの事業譲渡を行う前に確認しておきたいことを詳しく解説します。

 

事業譲渡とは何?

事業譲渡とは、その名のとおり事業を他の企業や個人に譲渡することです。

譲渡と言っても無料で譲るのではなく、事業の価値に基づいた額を定めて売却します。

つまり、事業の価値が高ければ高いほど、高く売却できるのです。

事業価値が高いタイミングで売却すれば、手元に多くの現金を残せるため、他の事業への資金投入やアーリーリタイアなどの目的を達成しやすくなります。

 

事業譲渡をする主な理由は次のとおりです。

 

▼他の事業に集中したい

SES(システムエンジニアリングサービス)以外にも複数の事業を行っている場合、それぞれの収益に合わせて経営に力を入れる具合を調節する必要があります。

例えばSES(システムエンジニアリングサービス)と自社アプリ開発の2軸があり、アプリ開発の方が軌道に乗ってきたためそちらに注力したい、というケースです。

そのため、企業をより大きく成長させることを目的として、特定の事業を売却することがあります。

順調な他の事業に集中できれば、それだけ多くの利益を生み出しやすくなるでしょう。

 

▼アーリーリタイアしたい

リタイアの年齢は一般的に60~70歳とされていますが、それよりも早くリタイアしたいという方もいるでしょう。

アーリーリタイアとは、早い段階でリタイアすることを指します。

早くリタイアすることで、働かずに暮らすことになります。

実現には、働かずに人生を終えられるだけの資金が必要です。

廃業しても現金を残せますが、事業譲渡した場合と比べれば少額です。

そのため、アーリーリタイアしたい人は事業譲渡を選択することがよいと言えます。

 

SESの事業譲渡を行う前に知っておくべきポイント

SES(システムエンジニアリングサービス)の事業譲渡は、目的の設定・資料とデータの用意・専門家への相談の3つが重要なポイントとなります。

どれか1つでもできていないと、事業譲渡に失敗する可能性が高まります。

なぜ、事業譲渡の専門家に相談しなければならないのか、なぜデータや資料の準備が必要なのか、目的があやふやだと何がいけないのか詳しく解説します。

 

事業譲渡は専門家を頼ったほうが良い

事業譲渡では、事業価値に基づいて希望売却額を買い手に伝え、必要に応じて交渉します。

また、契約締結に向けて様々な資料を用意し、買い手と何度もやり取りしなければなりません。

あらゆる専門知識が必要なうえに、交渉術も欠かせないのです

そのため、事業譲渡については専門家に頼った方がいいと言えます。

 

事業譲渡の専門家は、適切な希望売却額の算出をサポートしてくれるため、買い手に常識外れな希望売却額を提示して信頼をしてもらえなくなるといった心配がなくなります。

また、事業の強みやアピールポイントについてもアドバイスをもらえるため、専門家に相談するかどうかで売却額が大きく変わるのです。

専門家に相談しなければ、交渉で相手に主導権を握られてしまい、不本意な条件で譲渡することになる可能性があります。

 

また、事業譲渡はどのような状況の事業にも勧められるわけではありません。

もう少し待ってから事業譲渡した方が高い値段がつくケースもあります

事業譲渡の専門家に相談することで、こういったタイミングについてもアドバイスを得られるのです。

 

事業価値が高くても譲渡先に伝わらなければ意味がない

事業価値が高いと、それだけ希望売却額も高くなりますが、それが買い手に容認されるとは限りません。

その希望売却額が適正であることを示す必要があるのです。

どれだけ事業価値が高くても、それが買い手に伝わらなければ希望通りの結果にはなりません

 

事業譲渡において必要な資料は、収益性や安定性、競合、人材の価値、不動産の価値などを示せる資料です。

SES(システムエンジニアリングサービス)として大手企業と多数取引をしている場合、取引先との関係も譲渡することになるため、事業価値が高まります。

 

しかし、大企業と取引をしていても、全体の取引数が少ない場合には事業価値はそれほど高くならないのです。

また、システムエンジニアが皆40~50代で、いつ辞めるかわからない、将来の成長性が若手に比べて低いといった場合には、人材の価値は高くないと判断される可能性があります。ただ、人材についての考えは買い手によって異なるため、一概には言えません。

 

また、競合のSES(システムエンジニアリングサービス)のデータもできる限り提示しましょう。

競合よりも優れていることをアピールできれば、それだけ希望売却額に納得してもらいやすくなります。

ちなみに、このような場合にどのようなデータや資料が必要なのかも、事業譲渡の専門家にアドバイスを得られます。

 

事業譲渡を行う目的があやふやだと譲渡後に後悔しやすい

事業譲渡の目的があやふやだと、譲渡してから後悔する可能性があります。

事業譲渡すれば、これまで育て上げてきた事業が自分のものではなくなります。

後悔しないように、慎重に契約を進めていくことが大切です。

 

事業譲渡を行う主な目的は、他の事業に集中したい、新たな事業に挑戦したい、アーリーリタイアしたいなどです。

いずれの場合も、より多くの現金を得ることで、より良い結果となります。

新たな事業に挑戦したい場合は、世の動向の変化を見極め、適切なタイミングで事業を興す必要があります。

事業譲渡の交渉が難航すれば、適切なタイミングで事業を起こせなくなるかもしれません。

 

この場合は、交渉にかける期間を厳密に決めておき、いつまでにまとまらなければ売却額を妥協するといったことを決めておくことが大切です。

 

SESの事業譲渡を行う手順

SES(システムエンジニアリングサービス)の事業譲渡は、順序よく進めていきましょう。

1つずつ確認してシミュレーションすることで、次の行動が何かわからなくなって慌てるようなことを防げるでしょう。

 

事業譲渡する相手を見つける

事業譲渡が成功するかどうかは、買い手にかかっていると言っても過言ではありません。

信頼できない買い手と契約すれば、譲渡後に従業員が辛い思いをすることになる可能性があります。

また、書類の不備や交渉の難航など様々な問題が起こることが懸念されます。

 

買い手の探し方は次の2つがおすすめです。

 

▼専門家に探してもらう

事業譲渡の専門家は、買い手企業の情報を持っています。

信頼できない人物を紹介すれば専門家の信頼性が落ちてしまうため、調査済みの買い手を紹介してもらえます

サイトに登録して買い手が現れるのを待つ方法よりも、信頼できる買い手にめぐりあえる確率が高いと言えます。

 

▼買い手と売り手を繋げるサイトに登録する

ネット上には、事業を売りたい人と買いたい人を繋げるサイトがあります。

そういったサイトに登録して待つことで、大体の条件に合致した買い手が現れるでしょう。

しかし、目立つところに掲載できるとは限らず、時間が経てば経つほどに買い手に見つけてもらいにくくなります。

そのため、期限を決めて事業譲渡する場合には向かないと言えるでしょう。

また、現れた買い手が信頼できる企業かどうか自分で十分に調査しなければなりません。

 

買い手を選ぶ際には、企業の規模や資本金、従業員数、事業内容などを確認し、条件に合った買い手を絞り込みましょう

また、事業譲渡の条件を提示し、全て満たすことができるか確認が必要です。

従業員の待遇改善など、自分が経営者でなくなった後も従業員が引き続き勤められるようにすることが大切です。

 

譲渡先候補から意向表明書をもらう

買い手の候補が決まったら、意向表明書をもらいましょう。

意向表明書には、企業を買収したい意思表示や買収時の希望条件、買収の目的、資金調達方法、今後の流れ、買収形態などが記載されています。

 

買収時の希望条件や買収の目的などに問題がある場合は、このときに確認しましょう。

売り手と買い手の双方の合意をもって事業譲渡を行えるため、条件や目的に問題があればその時点で解決しなければなりません。

条件や目的の問題をあいまいにして進めると、売却後に後悔する可能性があります。

 

基本合意書の締結

基本合意書は、おおまかな条件に双方ともに納得した時点で、最終的な契約書の前段階として作成する書類です。

事業譲渡のスケジュールや買収監査に関わる事項、法的拘束についてなど細かなことを基本合意書で締結します。

この段階で問題がある場合、その後に作成する契約書にも問題がある可能性が高いため、隅々まで確認しておくことが大切です。

たとえ交渉し直すことになったとしても、妥協せずに進めていきましょう。

 

デューディリジェンスの実施

デューディリジェンスは買収監査のことで、買い手から売り手の元へと公認会計士などを派遣します。

売り手の実情や機密情報を入手し、買収のリスクの把握に役立てます。

デューディリジェンスによって買収のリスクが高いことが判明した場合は、交渉が中止になるか、リスクを排除するための施策を買い手が講じることになります。

 

また、売り手としても良い条件で売却できるのであれば、リスクを抑えるための施策を講じた方がいいでしょう。

 

契約書の締結

事業譲渡の交渉において得た情報を第三者に公開しないことを約束する秘密保持契約書を交わします。

具体的な機密情報の範囲や契約の有効期限などを定めます。

このような契約書の締結後には、最終契約書を締結し、事業譲渡が完了となります。

契約書には、売却額や条件などが細かく記載されており、これまでの交渉の結果が反映されています。

 

基本合意書を交わした後に条件などが変わった場合には、最終契約書に反映されていなければなりません。

契約書の内容の確認ミスにより、後からトラブルになる可能性もあるため、十分に注意が必要です。

 

株主総会の承認

株式会社の場合、事業譲渡を行うためには株主総会において承認を受けなければなりません。

承認を受けられない場合は事業譲渡を実行できません。

事業譲渡が妥当なものか、株主に大きな不利益がもたらされないかなどを説明するひつようがあります。

 

引継ぎを行う

事業譲渡が決定したら、引き継ぎすることになります。

契約が締結し、実際に引き継ぎを行うまでは無暗に周知しないことが大切です。

別の会社に事業が譲渡されることがわかれば、反発される可能性があります。

立場が高い人物から順に周知していき、理解を得られるように対話の時間を設けることが大切です。

 

事業の全てを譲渡先に引き継ぐことになるため、日数がかかります。

また、引き継ぎできていないことがあれば譲渡先に迷惑がかかってしまうため、万全の体制で臨む必要があります。

従業員は、そのまま他企業の従業員として継続的に働くことになる場合もあれば、他の事業に異動させる場合もあるため、事業譲渡の内容に応じて適切に対応することが大切です。

 

SESを事業譲渡するならまずは相談

SES(システムエンジニアリングサービス)を事業譲渡する場合は、まずは相談することが大切です。

経営者だけの独断で事業譲渡することになれば、従業員や経営陣から反発を買うでしょう。

だからといって、事業譲渡の相談をすると、モチベーションに悪影響を与える可能性があります。

そのため、経営者としては最初に事業譲渡の専門家に相談することが大切なのです。

 

専門家には、事業譲渡すべきかどうか、実行するタイミングとして適切かなどを確認しましょう。

現在の企業の状況を伝えることで、ロジカルな考え方に基づいたアドバイスを受けられます。

また、コンサルタントとして実績のある専門家に相談すれば、今後の世の動向を踏まえた将来的な企業の成長を見越し、現時点で事業譲渡すべきかどうかアドバイスをもらえるでしょう

 

事業譲渡の専門家はアドバイスだけではなく、交渉においてもプロの視点からアドバイスしてくれます。

買い手が条件を飲まないような場合には、どういった方法で落としどころを見つけるのか、買い手と売り手の双方が納得できる契約にするためには、どのようなことを注意すべきかなども教えてもらえるでしょう。

 

SES(システムエンジニアリングサービス)の事業譲渡に関する支援を行っている会社としては、スパイラル・アンド・カンパニー社があります。

SES業界特化、とのことなので安心して相談できるでしょう。

また、事業価値を最大化してから譲渡する「スケールM&A」というサービスがあり、より高い金額でSES事業を譲渡できる可能性があります。

 

スパイラル・アンド・カンパニー社

 

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SES(システムエンジニアリングサービス)の事業譲渡を検討する際には、経験豊富な専門家のサポートを受けて、理想の事業譲渡を実現してください。