【SESのM&A経験者に聞く!】SES会社売却における5つのポイントと欠かせない2つの要素とは?

SES(システムエンジニアリングサービス)の会社を経営していると、何らかの理由によって売却したいと思ったことはないでしょうか?

 

経営者の立場から退き、新しい事業を立ち上げたい

大手企業に売却して、グループ会社の一員としてもっと大きいことに関わりたい

 

このような理由から、SESの会社を売却する経営者の方は少なくありません。

しかし売却は簡単なことではありません。

きちんとSES業界における会社売却の特徴について知っておかなければいけません。

 

そこで今回はSES会社の買収、売却の両方を経験したことのある方に、SES(システムエンジニアリングサービス)における売却のポイントを伺ってきました。

 

「SES事業、SES会社を売却したい」と思ったら

システムエンジニアが客先に常駐し、ソフトウェアやシステムの開発・保守・運用を行うSES(システムエンジニアリングサービス)。

金融業界やコンサルティング業界など、様々な分野においてSES(システムエンジニアリングサービス)が各業界のサービスを裏から支えています。

 

しかし、いくら世の中の様々なサービスを支えているSES(システムエンジニアリングサービス)でも、経営者にとっては「手放したい対象」になることがあります。

例えば、

 

  • SES事業ではない別の事業がしたい!
  • 経営者としてのプレッシャーに疲れた・・・・・・
  • まとまったキャッシュを手に入れて、セミリタイヤしたい

 

などの場合です。

しかし顧客や従業員に何の影響も与えずに会社を手放すことはできません。

できれば顧客も従業員も経営者自身も、すべての人がハッピーになる手段を選びたいですよね。

 

そこで経営者の方におすすめしたいのが、SES会社のM&Aです。

 

SES(システムエンジニアリングサービス)の世界において、会社売却や事業売却などのM&Aは珍しいことではありません。

今まで会社売却や事業売却を検討していない方も、検討して迷っている方も、SES(システムエンジニアリングサービス)特有の売却のポイントを知れば、売却するメリットについてご理解いただけると思います。

 

というわけで、今回はSES会社の買収、売却ともに経験のある方にお話を伺ってきました

経験者のお話から、SES売却についてポイントを押さえていきましょう。

 

経験者に聞く、SES会社のM&Aポイント5つ

今回お話を伺ったのは、担当者のAさん。

過去にSES会社の社長を3社経験し、SES会社の買収に3回、売却に1回携わっています。

現在はその経験を活かして、M&Aを支援する会社でコンサルタントとして活躍されています。

 

売り手だけでなく、買い手側の経験もあるため、両者の視点からSES売却について振り返っていただきました。

Aさんが仰るに、SES会社の売却には5つのポイントがあるそうです。

 

実は売りやすいSES事業

会社を売却するということは一筋縄ではいかない難しさがあります。

しかし、その中でもSES(システムエンジニアリングサービス)は比較的売却しやすい業界であるといいます。

なぜSESは売りやすいのか、主な理由として次の2つの理由が挙げられます。

 

  • エンジニア人材の不足
  • 買収後の収益計算が容易

 

まず1つ目の「エンジニア人材の不足」についてです。

システムエンジニアが「圧倒的に」足りないといわれている業界です。

市場の成長による需要拡大が起こる一方で、既存の人材の高齢化やブラック業界というイメージから若手がなかなか入ってこない状況です。

 

さらに、そこにSES(システムエンジニアリングサービス)特有の人材不足の理由が追加されます。

SES(システムエンジニアリングサービス)は、SES会社からシステムエンジニアが顧客の会社に派遣されます。

つまり、自社での開発ではなく「顧客からの指示でシステム構築する=システムを自ら作り上げる、という意識が生まれにくい」という環境で業務を遂行することになります。

多くのエンジニアは「自社サービスを作り上げたい」と考えています。
このギャップによってSES業界には人が集まりにくい状況が続いています。
そこで、他社を買収することでエンジニアを確保する、という流れがリーマンショック以降現在まで続いています。

次に2つ目の理由として、「買収後の収益計算が容易」ということが挙げられます。

この計算のしやすさというのは、売り手にとっては「いくらで売却できるか」買い手にとっては「1年で利益がいくらになるか、(多くの場合、監査法人等に指摘される)3年で買収金額分を回収できるか」ということがはっきり計算できるということです。

 

SES(システムエンジニアリングサービス)は「リソースの提供」がベースとなるサービスです。

つまり会社の売却額を算出する際に、システムエンジニアの価値がわかれば、計算がしやすいのです。

現在、上場している買い手企業は、買収に使った資金をおおよそ3年で回収するよう監査法人に指摘されることが多いのですが、その計算も簡単です。

販管費など厳密にはもっと細かい計算にはなりますが、他の業界に比べてSES会社の売却は明朗会計で分かりやすいのです。

 

売却しやすいSES会社の特徴

SES会社は、他の業界の企業よりも売却しやすいことがお分かりいただけたでしょうか?

業界ごとに売りやすさに違いがあるのですが、さらに同じSES業界でも会社によって売却のしやすさに違いがあります。

 

Aさんが仰る売却しやすいSES会社の特徴とは、「最新の言語や技術よりも『こなれた技術』(開発系であれば、Java、PHP、等)に対応できるシステムエンジニアがいること」。

 

一見、最新の技術・言語に対応したシステムエンジニアの方が今後の需要も高くなり、人気がありそうに思えます。

なぜ『こなれた』言語や技術に対応している方が売却しやすいのでしょうか?

 

それはクライアントの技術選定基準に事情があります

SESの顧客は大手企業が多く、大手企業は最新の言語や技術を使用してのシステム開発は避けます

なぜなら知見がまだあまり揃っていない言語や技術を使ってシステムを構築すると、大きな問題が発生するリスクがあるからです。

何年も多くの人に利用されてきたJavaのような、『こなれた』言語を使って開発した方が安心ですよね。

 

さらに何年も利用されてきた言語や技術は、それらを使ったシステムのメンテナンスのために、その後も利用されます。

生まれたのが昔である言語や技術ほど、今後も需要が続く、息の長い言語や技術であるといえるのです。

 

SES会社のM&Aは従業員にとって・・・・・・?

ここまでは売り手や買い手側の事情に沿った話でした。

そこで気になるのが「売却されるSES会社の従業員にとって、会社が売却されるということはどういうことなのか」という点です。

やはり勤める会社が売却されるとなると、不安になったり心配したりするのが従業員側の心理ではないでしょうか?

 

Aさんに従業員側の事情について伺ってみると、実は「SES会社のM&Aは従業員にとって嬉しいこと」であるというのです。

どういうことなのでしょうか?

 

SES(システムエンジニアリングサービス)の世界で働くシステムエンジニアの多くは、「安心」「安定」を好む人が多いそうです。

よって、勤め先のSES会社が大手企業に買収されることで、今よりも安定した環境で安心して働けるようになり、従業員にとっては嬉しいことなのです。

 

SES会社のM&Aは顧客にとって・・・・・・?

M&Aの影響を受けるのは従業員だけではありません。

SES会社はクライアントへの影響も考えなければいけません。

クライアント側は契約しているSES会社が売却されることを、どう思うのでしょうか?

契約解除、となってしまうことはないのでしょうか?

 

Aさんによると、「クライアントへの影響はあまり心配する必要はない」とのことです。

 

記事冒頭でも述べた通り、SES(システムエンジニアリングサービス)の世界でM&Aは珍しいことではありません。

クライアント側はSES会社のM&Aに慣れていることが多く、売却したことを伝えても「そうなんですか~」の一言で終わることも多かったそうです。

 

SESの売却先は選ぶべき

Aさんのお話を伺って、SES会社のM&Aは経営者、売却先、従業員、クライアントにとってメリットがあることで、デメリットではないということが分かりました。

SES会社の経営者の方は、むしろ積極的にM&Aを検討すべきなのではないでしょうか?

 

しかし1点、SES会社のM&Aでは注意しなければいけないことがあるそうです。

それは「売却先はきちんと選ぶこと」。

 

前述した通り、クライアントにあまり影響を与えずに、そして従業員にはメリットがあるように、SES会社を売却することは可能です。

しかしそのようにM&Aが良い結果に終わるのは、『まともな』企業に売却した場合のです。

 

例えば従業員を捨て駒のように扱う企業に売却すれば、売却後に従業員が酷い待遇を受けることもあれば、売却先がサービス形態や金額を大きく変えてクライアントに迷惑をかける可能性があるのです。

M&Aを選んだ自分の決断によって、今まで関わりのあった人たちが不幸になってしまい、M&Aを後悔する元経営者はゼロではありません

経営者自身、気持ちよくM&A後の次の仕事や人生に移れるよう、SES会社の売却先はよく吟味するべきです。

 

SESのM&Aコンサルタントに必要な2つの要素とは?

以上がAさんに伺ったSES(システムエンジニアリングサービス)におけるM&Aのポイントでした。

SES会社は売却しやすく、そして皆にとってプラスになるということがお分かりいただけたでしょうか?

 

しかしそれには適切な売却先を選ばなければいけません。

難しそうですよね。

そこでおすすめなのが、M&Aを支援するコンサルタントの力を借りることです。

売却先の選定から交渉など、M&Aの初めから終わりまでをサポートしてくれます。

 

このようなM&Aのコンサルティング企業は複数ありますが、Aさんは自らの経験から、SES会社がM&Aコンサルタントを選ぶ際に、2つの要素を必ずチェックすべきだと感じたそうです。

そして、その2要素を兼ね備えたM&Aコンサルタントは少なく、Aさん自身が現在、SES専門のM&Aコンサルタントとして活動するきっかけとなったとのこと。

 

M&Aコンサルタントに求められる2つの要素とは何なのでしょうか?

 

売却前に黒字を最大化させるスキル

1つ目はSES会社を売却する前に、黒字を最大化させるスキルだといいます。

 

もしあなたが会社を買収するとして、「収益が安定していない=変動が激しい会社」と「安定した収益の仕組みを持った筋肉質な会社」、どちらを買い取りたいと思うでしょうか?

よほどのことがない限り、後者ではないでしょうか。

 

実際にAさんがSES会社を売却したとき、赤字となっていた会社を売却前に黒字化させ、さらに離職率も低く抑えたことが、売却先から評価されたそうです。

事業は安定しているか、黒字が継続的に見込めるか、黒字を最大化するための仕組みが整っているか、という点は売却額に大きく影響を与えます。

売却する理由はどうであれ、できるだけ高い価格で売れたほうが嬉しいという方が多いでしょう。

 

人材価値を適切に評価するスキル

2つ目は従業員であるシステムエンジニアの人材価値を適切に評価できるスキルです。

 

SES(システムエンジニアサービス)について、システムエンジニアという仕事について、よく知らないM&Aコンサルタントでは人材価値を適切に評価することができません。

例えば「月の利益50万円の40代のシステムエンジニア」と「月の利益25万円の20代のシステムエンジニア」を比較した際に、現在の利益が多いという1点のみだけで、40代のシステムエンジニアの方を高く評価してしまうこともあるというのです。

 

M&Aでは売却する会社や事業の価値を評価する段階が存在します。

評価する対象には人材も含まれます。

これを「デューデリジェンス」と言います。

売却額はデューデリジェンスの結果を元に売り手と買い手が相談して決めるため、適切なデューデリジェンスが、適切な売却額を導くことになるのです。

人材価値を適切に評価できれば、損益計算書(P/L)でとんとんの会社でも売却できるケースがあるそうです。

 

そのため、SES(システムエンジニアリングサービス)の世界における人材評価が適切にできることが、M&Aコンサルタントに求められるのです。

 

SESの売却なら、SES専門のM&Aコンサルタントに相談を!

SES会社のM&A経験が豊富なAさんのお話を伺って思ったのは、SES会社の売却には、SES専門のM&Aコンサルタントの力を借りるべきということです。

業界特有の視点を持ってM&Aを進めていく必要があるでしょう。

M&Aコンサルティング会社では、コンサルタントによって専門が分かれていることが多いです。

SES専門のコンサルタントがいないか確認してみましょう。

 

また今回お話を伺ったAさんも、現在ではSES専門のM&Aコンサルタントとして活躍されています。

ご自身の経験と知識から、SES事業の黒字を最大化させるノウハウや人材を適切に評価するスキルをお持ちですので、他とは一味違ったコンサルティングを受けられると思います

 

今回のインタビューでは「秘密」ということで詳しくは聞かせていただけませんでしたが、離職率を低く抑える秘訣や黒字を最大化させるノウハウは、M&Aに関係なく気になる経営者の方も多いのではないでしょうか?

 

Aさんがコンサルタントとして所属するスパイラル・アンド・カンパニー社は、M&Aコンサルティングを行う一方で、事業や会社を成長させる「スケール」というサービスも展開しています。

財務や税務にとどまらず、経営企画や管理業務まで広くサポートし、事業を拡大させます。

今すぐにM&Aを考えていなくても、スケールで事業価値を最大化させておけば、いざ売却するときに高値で売ることもできるでしょう

 

M&Aについてもスケールについても、SES(システムエンジニアリングサービス)についてはAさんが専任でついてくれるそうです。

電話やホームページの問い合わせフォームから、匿名での相談も受け付けているそうです。

 

SES会社を経営していて、「売却したい」「安定した売上があり、原価と販管費が最適化された筋肉質な会社にしたい」とお考えの方は、一度、Aさんに相談してみてはいかがでしょうか?

 

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