事業承継の事例2選!事例から見える事業承継のポイントとは

事業承継の事例について、内容を確認してから実施の有無を検討したくはありませんか。

何かを初めて行うとき、参考にするのは他の人の体験談や評判が多いですよね。

事業承継も同じです。

事業承継の事例を読むことで、事業承継についてどんな状況で行うのか、どのように進めるのか、どんな注意点があるのか、何となくでもイメージが使えるようになるでしょう

 

そこで今回は、事例を通して事業承継のポイントについて一緒に考えていきたいと思います。

 

事業承継の現状

M&Aによる事業承継は課題解決の1手段

事業承継とは、事業を次世代に引き継ぐことです。

経営者は引退して老後の生活をゆっくり過ごしたかったり、他のビジネスを新しく始めたかったり、事業を次のフェーズに押し上げて成長させたりなどの理由により、次の経営者にバトンを渡します。

 

しかし、最近では承継先が見つからない「後継者問題」を抱えた企業が、特に中小企業を中心に増加しており、次世代に引き継ぐことなく廃業を選んでしまう企業が現れています

以前の日本では経営者の子どもや孫などが引き継ぐ親族内承継が9割を超えていましたが、最近では少子化で経営者に子どもがいなかったり、子どもの進路が多様化して親の跡を継ぐことが一般的ではなくなってきたことを背景に、後継者の見つからない企業が増えているのです。

この後継者問題による中小企業の廃業は最近では記事やニュースで取り上げられるようになり、社会的な問題として認識されつつあります。

中小企業の中には、ニッチな業界で世界トップシェアを占めている企業や他の企業では再現できない技術力を持った企業がいるため、それらが廃業によって引き継がれないことは、国や産業分野において大きな損失になってしまうからです。

 

そこで新たに企業の後継者として増えてきたのが「社外の第三者」という選択肢です。

社外の第三者に事業承継をするには、M&Aによって経営権を引き継ぐことが多く、M&A業界での事業承継ニーズ、事業承継の現場におけるM&Aのニーズがともに高まっています。

中小企業庁の調査では、ここ5年ほどは事業承継の相手のおよそ4割が社外の第三者となっており、3割程度の親族内承継をすでに超えてしまっています。

今後は団塊世代に大量リタイアに伴い、M&Aによる第三者への承継にさらなる注目が集まると予想されます。

 

M&Aによる事業承継の現状

中小企業の後継者問題については国も課題を感じており、中小企業の事業承継に関する相談を取り扱う「事業引継ぎ支援センター」が全国47都道府県に設置されています。

事業引継ぎ支援センターでは事業承継の課題を抱える中小企業向けに相談対応や事業承継の支援企業への紹介、承継先企業の紹介などを行っています。

発足以来、平成28年度までで1万件以上の相談に応じ、672件の事業承継を実現させてきました。

28年度だけの事業承継成立数は311件ですので、累計数のおよそ半数が最近1年の間に成立していることが分かります。

相談件数も事業承継数も年々増加傾向にあります

それだけ事業承継のニーズが増えているのでしょう。

 

一方、廃業を選んでしまう、選ぶ予定の企業数はどのくらいあるのでしょうか。

4,104社の中小企業を対象に行った調査では、その50%が廃業予定であると答えています。

つまり2,000社程度がその技術を次世代に引き継ぐことなく消えてしまうということです

まだまだ事業承継の道を選ばない企業数に対して、実際に事業承継を実施している企業がすくないと言えるでしょう。

 

では、なぜ事業承継が進まないのでしょうか。

後継者問題?

それはM&Aを利用して社外の第三者に事業承継をすれば解決する問題ですよね。

つまり第三者に事業承継できることを知らなかったり、知っていても方法やメリットが分からずに腰が上がらない経営者が多いということではないでしょうか。

 

そこで次の章で事業承継の事例を見て、どのような状況でM&Aによる事業承継を選択するのか、M&Aによる事業承継によってどのようなメリットがあるのかを見ていきたいと思います。

 

事業承継の事例

それでは事業承継の事例をみていきたいと思います。

しかしながら事業承継の事例は世の中に多いので、今回は複数の事例のポイントを組み合わせて、事業承継のポイントが分かりやすい話に編集したいと思います。

 

事業承継の事例1

Aさんは飲食店経営者です。

その飲食店は今までなかったブームを生み出し、一躍話題の人気店となりました。

元々は1店舗しかなかったのですが、人気がどんどん高まり、店舗拡大を行えるほどの利益が出るようになりました。

そこでAさんは2店舗目3店舗目を出店します。

敏腕経営者としてメディアにとりあげられることもあり、まさに順風満帆。

このまま4店舗目、5店舗目・・・・・・ゆくゆくは全国チェーン展開も狙っていけるほどです。

しかしこの頃になってAさんの心には迷いがありました。

 

店舗拡大を続けることが本当にやりたいことなのか

 

Aさんが1店舗目を運営していた頃は、自ら厨房に入ってお客さんとのコミュニケーションを楽しんだり、お客さんの反応をみたりすることが、とても楽しく感じられました。

そのころと比べると、「店舗拡大のための経営戦略を立てて推進している自分」はそこまで心から楽しむことができず、このままでいいのか自信が持てなくなっていたのです。

しかし従業員の待遇を改善したり、全国チェーン展開を夢見て頑張っている従業員を見ると店舗拡大路線を自分の感情だけで投げ出すことなどできません

 

そこでAさんが考えたのが、すでに全国展開をしている大手飲食チェーン店の運営会社に事業承継を行うことでした。

その企業に事業承継を行うことで、Aさんはまたお店の厨房に戻って店舗運営を行いつつ、お店は大手企業の資本力の元で店舗を拡大でき、さらには従業員の待遇改善も可能です。

承継先の大手企業も元々運営していた飲食店の料理とAさんのお店の料理をコラボレーションしたり、Aさんのお店のお客さんを獲得できたりすることで売上げをアップすることができたのです。

 

事業承継の事例2

Bさんは伝統工芸品を作る小さな会社を経営していますが、最近は高齢になって引退を考えるようになりました。

しかしBさんは子どもに恵まれませんでしたので、子どもや孫を後継者にするという選択肢はありません。

従業員はBさんと同じくらいの年齢で、職人の道が若者に人気がないこともあり、今後会社を引き継げるような若者もいません。

仮に若手人材がいても、事業承継の際に必要な株式の取得ができるほど、お金に恵まれているとは限りません。

Bさんにとって引退するということは廃業することと同義なのです。

しかし、もしここでBさんが廃業を選んだとしたら、この伝統工芸の技をもった職人が絶えてしまいます。

何百年と続いた伝統です。

それを自分の代で終わらせてしまってもいいのか、Bさんは葛藤します。

 

そこでBさんに対して従業員のひとりが提案を行いました。

「事業承継してみてはどうか」と。

はじめBさんは事業承継を行うことに乗り気ではありませんでした。

なぜなら職人である自分たちに誇り思っていた、職人が受け継いできた伝統や文化を真に理解できる企業はいないと思っていたからです。

しかし従業員に勧められて事業承継の支援や仲介を行っている企業に話を聞きに行ってみました。

その企業と話をしているうちに、Bさんは廃業を選んで伝統や文化をまったくのゼロにしてしまうよりは、他の企業に事業承継することで伝統や文化が続く可能性に掛けてみてもいいのではないか、と思い始めました。

 

Bさんは事業承継の支援企業の紹介で承継先の企業を探し、結果、和風雑貨の製造を行う企業に事業承継を行うことに決めました。

その企業の中には、Bさんたちのような昔ながらの「ザ・職人」という感じではないものの、ものづくりが好きな社員たちがいました。

事業を承継する中で彼らに技術を教えていると、決してBさんたちが大切にしてきた伝統や文化を軽んじるような相手ではないことが分かり、教えることが面白くなってきたほどです。

 

こうしてBさんは事業承継を行ってから引退をし、老後の生活を楽しみはじめました。

またBさんの会社が持っていた伝統や技術、文化は承継先の企業に引き継がれ、若者視点を加えた新しい商品の開発にもつながりました。

 

事例から見える事業承継のポイント

前章で2つの事例を見てもらいました。

この事例から見える事業承継のポイントについて整理していきたいと思います。

 

事業承継を行う目的

まず事業承継を行う目的です。

1つ目の事例では経営者に「本当にやりたいこと(=店舗運営)」と「やらなければいけないこと(=店舗拡大)」の2つがあり、それらが相反する状況に置かれていました。

2つ目の事例では「やりたいこと(=引退)」があり、「実現させる方法(=廃業)」があるものの、それを選択することでマイナスの結果を招くという状況でした。

 

どちらにしても事業承継を行うことで、これらの問題が解決するということで、最終的に事業承継の道を選んでいます。

事業承継は、「やりたいけれどできない」「できるけれど他の道を考えたい」という場合に力を発揮するのです。

 

事業承継に対する誤解

2つ目の事例では、経営者であるBさんは「伝統や文化を真に理解できる企業はいない」と決め付けて事業承継に乗り気ではありませんでした。

しかし事業承継の相談をしてみることで考え方が変わり、まったくのゼロになってしまう廃業よりも少しでも可能性のある事業承継に賭けてみることにしました。

 

このBさんのように廃業を選ぶ経営者の方の中には「相談しても解決するとは思えない」「相談しなくても自分で何とかできると思った」「誰にも相談しないと決めている」という方が8割ほど占めていることが、中小企業庁の調査により分かっています。

これは非常にもったいないと思いませんか。

経営者ひとりの「事業承継ではどうにもならない」という誤解が、もしかしたら次世代に残せるはずの事業を消滅させてしまっているかもしれません

 

承継先に求めるもの

事例1のAさんは承継先に「自社よりも潤沢な資金力やチェーン展開ノウハウ」を求め、事例2のBさんは「伝統や文化への理解」を求めました。

片方は承継先のスペック面、もう片方は気持ちの面で、求めているものの性質はまったく違います。

 

しかし事業承継はどのような性質のものでも、承継先に求める条件を明確にしておくことが大切です。

もし条件を経営者がはっきり認識していないとしたら、事業承継の結果は事例のようなハッピーな形に納まることはないでしょう。

事例1の場合はチェーン展開できず、店舗拡大の夢を見ていた従業員がやる気をなくしてしまうかもしれませんし、事例2の場合は伝統や文化を軽視する企業に承継することで、Bさんたち職人が承継先の社員に技術を教えることが嫌になっていたかもしれません。

事業承継を実施するのであれば、承継先の企業に求める条件を具体的、かつ明確にしておかなければいけません。

 

事業承継の事例を聞くなら公認会計士や税理士に相談を

事業承継の事例を通じて、事業承継のポイントについて見てみました。

世の中にはもっとたくさんの事業承継の事例があります。

今回は飲食店や伝統工芸の会社を舞台にした事例をお送りしましたが、他の業種での事業承継の事例もあります。

もし自分の会社と同じ業界での事業承継の事例に興味があるのであれば、公認会計士や税理士、弁護士などの事業承継の支援を行っている方に相談してみてください。

自社の状況に似たケースの話を聞くことができるでしょう。

最後にそのような事業承継の相談ができる、おすすめの会計事務所をご紹介します。

 

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