保険代理店の事業譲渡【事例から読み解くポイント】

最近の恋愛ドラマではよく、挙式の時に新郎か新婦が現れないというシーンがあるように思います。もしくは式直前に婚約破棄されるパターン。

結婚式の日取りも決まっていて、幸せのピークというときに、恋人に逃げられてしまうという筋書きです。

ものによっては、残された方はその後「あの人、婚約破棄された人」「恋人に逃げられた人」とひそひそ言われながらも生きていく…といった辛いストーリーのドラマもあります。

 

何が言いたいかというと・・・。人間の気持ちは変わるということです。

婚約して、式の日取りまで決めて、その直前になってふられてしまうという話。

これが実は、M&Aの現場でもよくある話なのです。

 

M&Aは、企業間の結婚ともいわれています。

1対1でお互いの企業のことを理解していき、「この企業なら譲ってもいい」「この企業の事業をわが社に迎え入れよう」となって事業譲渡契約を締結します。

しかし、お互いに理解しているつもりが、どこかで歯車が狂ってしまって「やっぱり譲渡はやめる」ということも少なからずあります。

先程のドラマの話とも重なりますが、挙式、すなわち契約締結直前に不具合ができて契約をやめてしまうことは、ビジネスのシーンでも両企業に大きな損害を与えてしまいます。

 

そんなことが起こらないようにするにはどうすればいいのでしょうか?

今回は、保険代理店業界の事業譲渡のメリットや事例をご紹介しながら、M&Aでの事業譲渡を成功させる秘訣をお話していきます。

 

保険代理店が事業譲渡の道を選ぶメリットとは

経営のプレッシャーから解放される

高齢者社会になり、保険商品の契約内容もかなり変貌をとげています。

特に最近話題なのが、「認知症保険」です。

認知症患者が増え続けている背景を苦慮して開発されたようですが、認知症と診断され180日間その状態が継続したら、一時金として300万円支給されるのです。

若年性でも老人性でも、認知症が完治するという症例はかなり少ないといわれています。

「認知症」までケアしてもらえるの?それも民間の保険で?!と個人的にかなり驚いてしまいました。それも、20歳から85歳まで加入可能なのです。

一昔の保険ですと、80歳代に突入してから新しく保険加入するのはとても難しかったです。80歳は満期の年齢です。

80歳以上も入れる保険があるということは、これまで以上に長い期間、ユーザーと付き合っていく必要があるということでもあります。

昨今のこのような保険商品の満期年齢の引き上げ、保障内容の多様化など、保険代理店を経営されていたら他人ごとではありませんよね。

 

それらに加えて、

・安定した経営のために大手企業に事業を譲渡したい…

・保険代理店事業だけ切り離したい

などなど、経営者の悩みは尽きることはありません。

「事業譲渡」することで、これらのプレッシャーから解放されます

 

それに加えて、オーナーが金融機関などと自宅を担保などにして借入を行っている「個人保証」の場合も、事業譲渡を行うことで、個人保証を外すことが可能です

事業譲渡の場合は、個人保証を外すことを譲渡の条件にしておけば、もう個人保証のことで悩むことはなく、事業譲渡の代金も入ってくるのです。

 

後継者問題の解決

後継者がいないと嘆いている経営者は増加の一途をたどっています。

この悩ましき「後継者不在」問題も事業譲渡で解決できます。

子供だからと家業を継がせるのは少し抵抗がある、またはもう違う仕事に就いている・・と悩んでいる経営者はたくさんいます。

だからと言って従業員の中から該当する人材を選抜するのはもっと難しいことです。

 

事業譲渡だと、譲渡範囲は事業の一部にすることも、全部にすることも調整が可能です。

後継者がいなければ、廃業しかないのかなという思考は、もう古いといえます。

M&Aでの事業譲渡を是非検討してみてください

後継者不足と経営からのプレッシャーからの解放と同時に解決することができるのです。

 

事業や店舗の拡大

譲渡先企業が、不動産業、飲食業などを経営している場合、不動産賃貸でも売買でも、不動産には保険はつきものです。

また、飲食業でも従業員のために、社会保険だけでなく、店によってはデリバリー中の自転車やバイクなどの事故に備えた傷害保険を完備しておく必要もあるでしょう。

店舗経営にとってもあらゆる保険はとても必要です。税金対策のためにも保険に加入しておいた方がいい場合もあります。

保険ってイマイチよくわからない、でも備えておくと節税や不慮の事故に必ず役立つことはわかっていますよね。

保険代理店の事業を手に入れることで、今まで十分でなかった保険部門を強化することになります。このことは事業拡大にも大きくつながっていきます。

 

従業員の雇用安定や待遇改善

事業譲渡というのは、従業員にとっても大きなメリットがあります。

オーナーの変更はありますが、同じ職場に通い続けることができます。

顧客も変わりませんから、転職に比べたらかなりストレスは少ないのです。

 

事業譲渡を行う契約条件として、従業員の雇用継続、待遇改善を盛り込んでおくとことを忘れないでください

採用してしっかり育てた従業員はそれだけで事業価値となります。

譲渡先にとっても、経験のある従業員を雇えますので、人手不足問題が解決できるのです。

 

M&Aでの事業譲渡という手法は、かかわる人すべてにとってメリットがあります。

保険代理店にとって、資格を所持している従業員が在籍しているということは、先程申し上げた通り事業価値の向上に繋がります。

譲渡先企業のオーナーも、この従業員を含めた事業譲受を検討します。

新しい職場でも大切な従業員が働きやすいように考慮してあげてください。

 

譲渡による現金獲得

上述のとおりですが、事業譲渡で一部でも全部でも譲渡した場合は、現金が入ってきます。

個人保証を外すことを条件にしておくと、もう借入金返済の心配がなくなり、現金が入ってくるのです。

事業を廃業してしまう場合と比べても、税金面、経費面でもかなり安上がりとなります。

これはやり方によって、入金額が全く違ってくるということですよね。

大切に育てた事業ですから、なるべく高額で譲渡する必要があります。

この現金が獲得できるというのは、事業譲渡の大きなメリットと言えます

 

保険代理店の事業譲渡の事例

ここ最近の保険代理店でのM&Aにおいての事業譲渡の特徴を挙げてみると

大きく3つに分けられます。

 

特徴1:大手企業の買収によるもの

日本生命や第一生命など、巨大企業がM&Aにより保険ショップを買収しています。

保険開発から販売まで、勢力を拡大しようとする動きです。

この大手企業の参入が、保険代理店業界を大きく成長させているのです。

 

特徴2:保険代理店同士の合併

中小の保険代理店同士がM&Aを試みることが増加傾向にあります。

これは、保険代理店が生き残るための手段といえます。

人口減少などによる保険加入者が減少傾向にありますから、保険代理店経営を続けていくことに難しさを感じているオーナーも多くいます。

この悩みを解決するために、同業者同士が合併して、より大きな事業へと発展させていこうとしているのです。

 

特徴3:オーナーのリタイアをサポートするため

従来でしたら、オーナーがリタイアを考えたら、従業員にのれん分けをするという形がとられていたのではないでしょうか。

保険代理店の営業というのは、やはり経験者でないと難しいと思われます。そこで育てた従業員に事業を譲るという形です。

しかし、経営に向いた人材を発掘して育てるというのは、思ったとおりにいかないことも多いです。

そこでM&Aで第三者へ事業を譲渡することを検討するオーナーが増えていて、また、それが成功している事例が多く報告されています。

オーナーのハッピーリタイアをM&Aでの事業譲渡がサポートしてくれます。

 

保険代理店の事業譲渡の事例から見る注意点

実店舗を持つならその地域の人口に注意

保険加入者が減少しているという要因として、少子化に伴う人口減少が挙げられます。

人口が減ってしまっては、保険加入者自体が減っていきます

 

また、子供がいない夫婦というのも増え続けています。

共働き世帯が増えていることなどの様々な理由があると思うのですが、子供がいないとなると、高い保険料を払う必要があるのか?と思ってしまうわけです。

子供がいなくても、残された配偶者の為に保険に入っておくのも良いと思うのですが、最近では、奥さんとご主人の給与があまり変わらないという世帯も増えてきています。

ならば奥さんも死亡保障のある保険加入を検討したほうがいいと考えられます。

今までとはライフスタイルが大きく変わってきていますから、それに合わせた保険商品を取り扱っているかも重要になります。

 

また、こんな影響もあります。

共働きだと家に滞在する時間が少なくなっており、今までの保険営業で主流だった「自宅訪問」が難しくなってきています。

そして反対に、ネットや来店型の保険ショップが増えていて、それらは非常に多くの顧客を抱えています。

保険加入者が減ってしまったと思いがちですが、保険に入りたいという人は潜在的に増加傾向にあるのです。

 

従来の保険代理店が行ってきた訪問営業に活路はないのかというと、そうとも言い切れないのです。

自営業など自宅で仕事をしている人たちなどは、やはり訪問してもらう方が助かります。

また、少し交通が不便な工場地帯、建設現場などでは、昼休みなどに保険の話を聞きたい人はまだまだいます。

休みの日に、わざわざショッピングモールに出かるのも疲れるし、ネットで保険に加入することに抵抗がある世代はまだまだいます。

今の保険はかなり高齢になっても加入ができるのですから。顧客のニーズは探せばいくらでもあります。

この時代だからこそ、対面してじっくり説明がききたい人はたくさんいるのです

ネットでの加入、来店型へのシフトチェンジ、訪問営業も継続するなど、あらゆる営業方法を開拓しておくことで、場所を選ぶことなく保険代理店を経営することができます。

これは現代社会だからこそできる保険代理店経営といえます。

 

事業譲渡の確定7前に従業員を不安にさせない

この項目については、結論から申し上げます。

M&Aでの事業譲渡を検討したら、まずオーナー単独で動いていただきたい」のです。

あまり早い段階で、従業員に事業譲渡のことを公表してしまうと、従業員があわてて退職してしまう危険があります。

従業員の立場になって考えてみたら、事業を譲渡するということは、かなり資金繰りなどに困っているんじゃないのか?と不安を与えてしまいます。

いくら説明したところで、自分の生活が大切ですから「転職」ということが頭にうかんでしまいます。

特に保険代理店に勤務している従業員というのは、資格を保持して営業力もある人材がそろっています。仕事を探せばすぐに新しい職場が見つかってしまいます。

この優秀な従業員というのは、大きな事業価値となります

事業を譲渡する前に従業員が一人も残っていないようでは問題です。せっかく大切に経営してきた「保険代理店」が譲渡できないということにもなりかねません。

 

まず、単独で事業譲渡を検討したら、信頼できるM&Aエージェントを探してください

そしてそのエージェントも「保険代理店の事業譲渡の実績があるエージェント」を探してほしいのです。

保険代理店経営を理解しているエージェントですから、頼れる相談相手になってくれます。

当初は、オーナーとエージェントの1対1で話を進めて、事業譲渡が完了する時点で、従業員に公表してください

そして、新しいオーナーになっても、雇用の継続、待遇の改善が行われることも伝えてください。

不安を取り除いておくと従業員も新しいオーナーになっても、従来と同じように勤めてくれます。

 

長い時間が掛かる場合もある

今回の「事業譲渡」の場合は、事業の一部でも譲渡できます。M&Aのスキームの中では、比較的シンプルではあります。

しかし、やはり基本同意(買い手、売り手がお互いに同意)が終わった後に来る、買収監査(デューデリジェンス)が待ち受けています。

この買収監査というのは、今まで経営者インタビューなど口頭で行われてきた調査内容が事実なのかどうか、資料、データと照らし合わせながら確認する項目です。

これには意外に時間がかかります。事業譲渡の最後の山場と言われています。

 

事業譲渡は人対人

保険というのは、万が一に備えて加入します。加入者の立場になって、営業を進める必要があります。

営業先の家族構成、職業、年齢、既往症のありなしなど、かなり込み入った情報を把握する必要があります。

そしてそのデータの中から、その方に合った保険をお勧めしますよね。

 

保険の営業というのは、保険に対する知識ももちろん必要ですが、それだけでなく「人と接するのが好き」でなくては務まらないのではないでしょうか。

そんな相手の立場に立って、高度な営業を展開してきた「保険代理店」を譲るわけです。

新しい譲渡先も、人の立場に立って物事を考えられる人がいる企業であってほしいです。

 

事業譲渡は、完了までに色々な資料や情報が必要で事務的な側面も多いですが、結局のところ本質的には、人が育てた事業を人が継いでいく、人対人の関係によって成り立つものなのです。

 

保険代理店の事業譲渡を行うなら

お伝えしたように、まずは保険代理店の事業譲渡を行った経験のあるエージェントを探すところからはじめましょう。

ちなみに、当サイトではスパイラル・アンド・カンパニー社というM&Aエージェント会社をおすすめしています。

業界のこと、保険代理店の事業内容に対する知識を持ったスタッフが多数在籍しています。

事業譲渡の完了までしっかり対応してくれます。

無料相談が可能ですので、他に候補がなければ、とりあえず一度相談してみても良いかと思います。

 

スパイラル・アンド・カンパニー社

 

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