不動産管理会社の事業承継【事例から読み解くポイント】

事業承継は、後継者に事業を引き継ぎ、自分はオーナーの立場から退くことを指します。

不動産管理会社のオーナーは、いずれ会社を引き継ぐ必要があります。引き継ぐだけであれば問題は起こらないと考えがちですが、事業承継を機会に収益が下がるようなケースもあるため注意が必要です。

事業承継に成功するためには、重要なポイントを押さえ、適切に行動する必要があります。

ここでは、不動産管理会社の事業承継の事例から読み解くポイントをご紹介します。

 

不動産管理会社が事業承継を行う背景

不動産管理会社が事業承継を行う背景には、健康状態が悪い、新事業への参入、他の事業への注力、アーリーリタイアしたいなどがあります。

それぞれ、詳しくみていきましょう。

 

健康上の問題

事業承継は、ある程度の年齢になり仕事をすることが難しくなったときだけではなく、健康上の問題によって経営を続けられなくなったときにも行います。

突然、健康上の問題が起こることもあれば、時間をかけて問題化していくこともあります。

そのため、身体の状態に応じて、理想的なタイミングで事業承継できるように準備を進める必要があるのです。

 

突然、健康上の問題により事業承継が必要になった場合、未熟な後継者を立てるわけにはいきません。

そのため、事業売却も視野に入れて行動する必要があります。

 

新たな事業に参入したい

不動産管理事業の他にも様々な事業に参入したいと考えている場合、不動産管理事業を後継者に引き継ぎ、自分は新たな事業に参入するという方法があります。

不動産管理事業を行いつつ新しい事業に参入することも可能ですが、資金や人材の分散などの問題が起こります。

 

精神的にも複数の事業をかけ持つことは難しく、失敗のリスクが高まるのです。

そのため、安全に複数の事業を経営するために、不動産管理事業を事業承継します。

 

他の事業に集中したい

すでに複数の事業を展開している場合、利益の違いや安定性などの影響で、1つの事業に注力したくなるケースがあります。

不動産管理事業だけを引き継ぎ、他の事業は経営を続けるのも1つの方法です。その際には、不動産管理事業にも口を出しつつ、他の事業をメインに経営することもできます。

 

アーリーリタイアしたい

アーリーリタイアとは、早期退職して残りの人生をゆっくりと暮らすことを指します。

今後、一切の労働や経営をせずに自由に暮らしたいという経営者は少なくありません。後継者に会社を引き継ぎ、自分は第二の人生をスタートさせるのです。

アーリーリタイアは、今後の人生を悠々自適の過ごすために、より多くの資金が必要になります。

事業承継の際には、役員退職金を得られます。多くの役員退職金を得るために、会社の収益性を高めるよう経営していくことが大切です。

 

経営のプレッシャーから解放されたい

不動産管理会社は、十分な数の管理物件を確保できなければ、高い収益を挙げられません。

また、管理物件の入居者が少ないと、収益も下がってしまいます。

管理物件は常に人気なのではなく、地域の動向や築年数などの影響を受けます。

そのため、常に営業をかけて管理物件を増やすことが大切です。

しかし、不動産業者は増加傾向にあるため、競争率も高まってきています。そのため、思うように管理物件の数が増えず、不安に感じることもあるでしょう。

常に上を目指して行動することにプレッシャーを感じ、経営者を辞めたくなるケースがあります。

 

廃業しても経営者を辞められますが、それでは取引先や従業員に迷惑がかかります。

また、手元に残せる現金も少なくなるでしょう。

事業承継であれば、従業員や取引先かかる負担を抑えつつ、役員退職金によって多くの現金を得られるのです。

 

不動産管理会社の事業承継の事例

不動産管理会社は非常に多く、それだけ事業承継の事例も多く存在します。

様々な事情によって事業承継が行われています。

事業承継に成功するために、過去の事例を確認しておきましょう。

 

<早めに準備していたことが功を奏した事例>

不動産管理事業を営む経営者は、10年以上前から後継者を指名し、育成してきました。

特に事業承継のタイミングは決めていませんでしたが、経営者に健康上の問題が発生し、急遽事業承継が必要となったのです。

後継者は、すでに経営者の近くでノウハウを学んでおり、社内からの人望も厚い人物へと育っていたため、スムーズに事業承継ができました。

これは、早めに準備していたことが功を奏したと言えます。

 

<経営者のサポートをしていたためスムーズに事業承継できた事例>

後継者は、早くから経営者のサポート業務を行っていました。

実際にサポートしていることで、従業員に対して後継者であることをアピールできます。

事業承継では、経営者に付いてきていた従業員が後継者に付いていけず、退職してしまうことが問題となります。

この事例では、事業承継後も従業員が退職しなかったことで、スムーズに軌道に乗りました。

 

<従業員を経由して最終的に息子に事業承継した事例>

経営者の息子に事業承継する予定だったところ、経営の実力に問題があり、従業員からの人望も今一つであったため、ひとまず従業員に事業承継した事例があります。

そして、数年後に息子が後継者として優れている人物へと成長したため、改めて事業承継しました。

この事例では、事業承継する際に従業員と取り決めをしていたため、息子への事業承継が可能となりました

全権限を従業員に渡すと、特別な契約を交わしておかなければ、息子に事業承継されない恐れがあります。そのため、事前準備と書面で契約を交わすことが重要です。

 

<3人の子供に株式を分配して事業承継した事例>

事業承継では、跡継ぎ争いが起こることが珍しくありません。複数人の子供がいると、それぞれが後継者になることを希望し、トラブルになるのです。

この場合、経営者が後継者に相応しい人物を選ぶことになりますが、納得できる形で収めなければ、会社を継げなかった子供が後継者の足を引っ張ることになりかねません。

 

3人の子供に株式を均等に分配して事業承継した事例があります

それぞれが同様の権限を持っており、誰が正式に会社を継ぐのか役員や従業員の意見を踏まえ、改めて決定します。

実際に会社の経営に携わり、従業員からの評価を受けることで、後継者になれなかった子供も納得して引き下がれるのです。

 

不動産管理会社の事業承継のポイントとは

不動産管理会社の事業承継に成功するためには、会社の強みや特徴などを再確認して、後継者に引き継ぐ必要があります。

競合の不動産管理会社との位置関係や管理物件がどれだけ人気かなどを確認しましょう。

また、場合によっては息子や従業員への事業承継ではなく、他の会社の人物への事業承継や事業売却も視野に入れることが大切です。

 

それでは、不動産管理会社の事業承継のポイントをみていきましょう。

 

競合の不動産管理会社より優れている点があるか

不動産管理会社は、他の会社と管理物件を取り合うことになります。

その際には、管理費用や管理の質で競うことになるため、他の不動産管理会社よりも優れていなければ収益が落ちてしまのです。

管理費を安くできないのであれば、管理に関して優れている部分を見出す必要があります。

管理費が多少高くても自社と契約したいと思ってもらえるような強みを知り、それを伸ばすことが大切です。

 

今後、どのように経営することが望ましいのかを伝えることで、事業承継後に収益が落ちるリスクを抑えられます。

 

管理物件の人気度(地域や物件の条件)

管理物件の人気度が高まれば入居者が増えます。そうすると、収益も上がります。

そのため、現在の管理物件がどれだけ人気なのか、地域と物件の情報を再確認することが大切です。

今後も同じ地域で管理物件を増やす必要はあるのか、どのような物件が人気なのかを知ることで、今後の経営方針を決めるのに役立ちます。

 

大型ショッピングモールの建設などの予定があれば、今後もマンションやアパートが多く建設される可能性があります。

この場合は、該当の地域で勢力を伸ばし続けることには意味があるでしょう。

しかし、今後は人口が減る恐れがある場合は、他の地域の開拓が必要になります。

また、取り扱い物件の築年数の経過も考慮する必要があります。

 

例えば、当時は人気物件であっても、築年数が経過すると人気が落ちて入居者が入りにくくなります。

その分、他の管理物件で収益を挙げることになるため、管理物件の数を増やさなければなりません。

管理物件の現在の人気度だけではなく、将来的なことも踏まえて再確認しておきましょう。

 

第三者への承継も視野に入れる

事業承継では、経営者として十分な能力を持つ人物を後継者に立てる必要があります。

後継者選びを妥協すると、事業承継を機会に収益が下がり、廃業へと繋がる恐れもあるでしょう。

そのため、後継者選びは妥協せず、時間をかけて育て上げることが大切です。しかし、条件を満たす後継者が見つからず、事業承継が必要な時を迎えてしまうケースもあります。

また、後継者を育てている途中に、後継者を辞退されてしまったり、そもそも後継者を希望する人物が現れなかったりすることもあるのです。

このような後継者不足によって、廃業を余儀なくされる企業もあります。

 

後継者がいない場合は、第三者に事業承継することも視野に入れましょう

他の会社にいる優秀な人物をヘッドハンティングして、会社を引き継ぎます。

この場合、再び自分の血筋の人物に事業承継することを条件にしてもいいでしょう。

 

また、事業売却も視野に入れることをおすすめします。

企業に事業を売却することで、事業承継と同じくオーナーは退任できます。

また、経営のノウハウを持つ人物に事業を引き継げるため、事業承継によって一時的に収益が下がるリスクも抑えられるでしょう。

 

しかし、現オーナーとの接点がない人物が後継者になることで、従業員から反発の声が挙がる可能性があります。

そのため、従業員の理解を得られるように行動することが大切です。

 

M&Aの専門家に頼るのもアリ

事業承継は、M&Aの専門家に相談するといいでしょう。事業承継の際の注意点や後継者選びのポイント、相続に関することなど、様々なアドバイスを得られます。

事業承継が確定するまでは周知しない、契約先への挨拶のタイミングに注意するなど、事業承継の成功のポイントを確認できます。

 

そして、息子や従業員に事業承継せず、他の企業の第三者に承継する場合は、専門家のコネクションを活かして、優秀な人材を紹介してもらえる可能性があります

自分で人材を探す場合、その人物の社内での評価や経営のノウハウの有無など様々な情報を集めなければなりません。

情報の正確性にも疑問が残るため、専門家のコネクションを活かした方が確実と言えるでしょう。

 

また、事業売却する場合もM&Aの専門家に相談できます。

売却先の企業の選定だけではなく、どのような書類が必要なのか、どのような流れで契約締結に至るのかなど、様々な情報を得られます。

さらに、希望売却額が先方の希望と合わなかった場合には、交渉が必要となるのですが、M&Aの専門家は交渉の仲介も行ってくれます。

そのため、交渉を円滑に進められるようになり、希望売却額に近い額で売却できる可能性が高まるのです。

 

不動産管理会社の事業承継を行うなら

不動産管理会社を事業承継後も存続させ続けるためには、事業承継の方法と後継者の選定が非常に重要です。

その点はM&Aの専門家に相談すると良いでしょう。

 

専門家に相談することで、事業承継の手続きの情報や過去の事例、今回の場合の事業承継の注意点などを確認できます。

また、後継者にはどのような人物を選ぶべきか、今の後継者候補に足りないものは何かなど、様々な意見を聞くことが可能です。

 

後継者の選定に問題があると、事業承継後に収益が下がり、倒産してしまう恐れもあります。気持ちよく退任するためにも、専門家に相談したうえで事業承継を行いましょう。

 

また、後継者をどのように育成すればいいか、おすすめのセミナーはないかなど、よりよい事業承継に向けた様々な情報も得られます。

あらゆる面でサポートを受けられるため、事業承継の際には専門家に相談することは必須と言えるでしょう。

 

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