ファンドへの事業売却は可能?「売りたい」と思ったらやるべきこと

事業売却を考えるとき、豊富な資金力を持つ投資ファンドに売却できないか考えるオーナーは多いのではないでしょうか。ファンドへの事業売却は可能ですが、ファンドにとって魅力的な事業でなければ売却は難しいでしょう。
また、売却事業の魅力を適切な形で伝えることが大切です。事業売却によってオーナーにどのようなメリットがあるのかを確認し、高いモチベーションを持って準備を進めていきましょう。ここでは、ファンドへの事業売却を成功させるために押さえておくべきポイントを詳しくご紹介します。

 

事業売却で現オーナーは得をする?

事業売却することで、オーナーは様々なメリットを得られます。どのようなメリットがあるか詳しくみていきましょう。

 

金銭的メリット

事業売却では、事業の収益性や安定性などから希望売却額を算出し、買い手と交渉します。事業の価値が高ければ、それだけ高額で売却でき、オーナーは多くの現金を手にできるのです。多くの現金を手に入れられることで、オーナーはリタイア後に悠々自適の生活を送れるようになったり、他の事業に資金投入できるようになったりします。

永久に事業が安定するとは限らず、世の動向次第で簡単に倒産する時代です。そのため、多くの利益を挙げている事業の価値が高い状態で売却し、多額の現金を得ることが得策なケースもあります。そのまま事業の経営を続けていても、売却額に匹敵するだけの利益を得られない可能性もあるでしょう。

逆に、売却すべきではないケースもあるため、今後の事業の動向を予測し、金銭的なメリットが大きいと思ったときに事業売却をすることが大切です。

 

精神的メリット

事業の経営は、非常に大きなストレスを受けます。どれだけ高い収益を挙げていても、いつ逆風で収益が下がるかわからない状況が続くため、常に不安を感じることもあるのです。また、倒産することで大きな損失を被るだけではなく、従業員とその家族が路頭に迷うことになります。

このように、自分だけではなく従業員とその家族の人生にも影響を与えることを懸念し、大きなストレスを抱えるオーナーは少なくありません。そのため、事業売却によってオーナーの立場から退きたいと思う人もいるのです。
オーナーの立場から退くと同時に売却益を得られるため、今後の生活への大きな不安を感じることもありません。
投資ファンドのような豊富な資金力を持つ相手に売却できれば、倒産のリスクが低くなるため、安心してオーナーの立場から退けるでしょう

 

時間的メリット

経営者は、取引先との会合などで常に動き回っているケースもあります。朝早くから出社し、毎日のように働き続けることでプライベートの時間を持てないことがあるのです。経営者となり多くの収入を得られるようになっても、お金を使う時間を確保できなければ良い思いはできません。
また、家族との時間を持つことができず、家族から不満の声が漏れることもあるでしょう。

オーナーの立場から退けば、家族との時間を持つこともでき、私生活が充実する可能性があります。オーナーを退いても、永久に新しい事業を始められないわけではありません。事業売却した事業と同じ事業を始めることはできませんが、他の事業であれば制限なく始められます。

時間のゆとりを作り、身も心も充実させてから、再びオーナーの立場として事業を始めることもひとつの方法です。

 

ファンドへの事業売却でまず始めにすること

ファンドは収益性が高く価値がある事業でなければ買収しないため、十分に準備する必要があります。何も考えずにファンドに連絡を取り、売却したい旨を伝えても交渉はうまく進みません。ファンドへの事業売却を成功させるために、次のように準備を進めましょう。

 

なぜ事業売却したいのかを明確に

そもそも、なぜ事業売却したいのかを考えましょう。

事業売却の金銭的メリットや精神的メリット、時間的メリットの中でも、具体的にどのようなメリットを得たいのかを考えることが大切です。例えば、売却益を他の事業に投資することが目標の場合は、いくら投資すべきか考える必要があります。

具体的に、どれだけの売却益を得られればいいのかがわかれば、交渉の目標を立てられます。精神的メリットの中でも従業員の待遇アップを目標とする場合は、交渉の際に絶対条件として提示しなければなりません。

事業売却の目標を決めずに交渉した結果、売却したことを後悔するケースもあります。目標は事業売却することではなく、事業売却によるメリットを得ることです。現在の自分や会社の状況を踏まえ、何を目標にすべきかよく考えましょう。

 

売却完了までの期限を設定する

事業売却の完了までの期限を具体的に設定しましょう

事業売却は大きなイベントのため、時間をかけてゆっくり進めたいという経営者もいます。しかし、買収側にとっては早く買収して収益を挙げたいため、なかなか交渉が進まないと他の事業買収に踏み切ることになるのです。

そのため、売却側としては売却完了までの期限を設定し、スピーディに交渉を進めていく必要があります。約6ヶ月~10ヶ月を目安に期限を設定しましょう。遅くとも1年以内に売却完了まで進めることが大切です。
1年も経つと、事業の動向が変わり、価値が下がる可能性があります。本来ならば50億円で売却できたところ、業界の雲行きが怪しくなったことで、10億円でしか売却できなくなったというケースもあります。買収側としては、リスクが高い事業は買収したくないため、このように状況次第で買収額が変わります。

また、期限を設定したうえで具体的にいつまでにどのような準備をするか決めることが重要です。細かいスケジュールを組むことで、最終的な期限までの売却を実現しやすくなります。細かいスケジュールを決めずに準備を進めると、期限ぎりぎりになって複数のタスクをこなすことになるなど、売却失敗に繋がります。

 

売却事業の強みを明確に

買収側としては、他の事業と比べて魅力的な事業を買収したいと考えています。よほどネームバリューがある企業は別として、基本的に売却事業の強みを伝えなければなりません。事業の収益などを見るだけでは強みがわからないため、売却側と買収側で事業価値への認識が変わってしまいます。

そうなると、売却側としては40億円の価値があると思っているのに、買収側は20億円の価値しかないと思い、交渉が難航することになるのです。予想よりも低額の買収を希望されたことに感情的になり、交渉が決裂する可能性もあるでしょう。このような事態を避けるためにも、売却事業の強みを正確に伝えることが大切です。

事業の強みを伝えるときは、「収益性が高い」など抽象的なことではなく、なぜ収益性が高いのか、世の動向の変化にも対応できるのかなどをデータや資料を用いて伝えることが大切です。
一時的に収益が高くても、安定性が低ければ事業として未完成と捉えられかねません。
そのため、安定性もアピールできるようにしておくことが重要です。事業売却を早い段階から計画する場合は、一時的な収益ではなく、継続的に収益を挙げ続けることを重視した戦略をとることをおすすめします。

 

専門家の相談・査定を受ける

事業売却の際には、必ず専門家に相談し、査定を受けましょう

現時点で事業売却することが得策だと思っていても、実際にはもう少し待った方がいいケースもあります。現時点で売却しても大きな売却益を得られず、目標を達成できない場合もあるでしょう。そのため、専門家に相談し、現時点で事業売却を行うべきかどうか考えることが大切です。

また、売却事業の価値を正確に測るために、査定を依頼しましょう。自ら事業価値から希望売却額を算出すると、妥当な額にならない恐れがあります。そのまま交渉しても契約に至らない可能性もあるため、必ず専門家に査定を依頼する必要があるのです。

希望売却額には、オーナーの事業に対する想いによる額が加算されるため、専門家による第三者目線での査定を受け、買収側が納得できる額を算出することが大切です。買収側としても、専門家の査定を受けることで希望売却額に信頼を持つことができ、交渉しやすくなります。

 

ファンドへの事業売却を行う際のポイントは

ファンドへの事業売却を行う際には、次のようなポイントを押さえましょう。

 

思い立ったが吉日

事業売却を思い立ったら、すぐに行動しましょう。

思い立ったが吉日、鉄は熱いうちに打て、などとよく言われますが、これは事業売却にも当てはまります。
すぐに行動しなければ気持ちが冷めてしまい、モチベーションを保てなくなるかもしれません。思い立ってすぐは行動力が高いため、早い段階で準備を進めることができます。

専門家への相談や査定の依頼もスムーズに進むでしょう。事業売却の際には、買収してくれるファンドを探すことになりますが、すぐに現れるとは限りません。そのため、できるだけ早く行動することが大切なのです。早く買収先が見つかれば、交渉にも時間をかけられるため、双方にとって良い取引となる可能性が高まります。

 

売却確定まで従業員や顧客を不安にさせない

事業売却の準備の段階では、従業員や顧客に売却のことを伝えないことが大切です。事業売却が決定し、手続きに入る段階で伝えましょう。

事業売却してオーナーが代わると、従業員のモチベーションが下がる可能性があります。そのため、事業売却について理解を得られるように面談をすることが大切です。事業売却の詳細が決まっていない段階では、理解を得られるような話し合いが難しく、結果的に従業員が辞めてしまうことに繋がります。

まずは、役員や部長など地位が高い人物に売却の事実を伝えましょう。先に平社員に伝えると、役員や部長クラスの幹部の不満を買うことになります。事業売却することを伝える際には、オーナーが代わっても引き続き力を貸してほしいことや、待遇が悪くなることはないことなどをしっかり伝えることが重要です。
顧客に対しても、サービスの質を落とさずに良いものを提供する約束をして、信頼を失わないようにしたいところです。

 

ファンドをきちんと見極める

事業売却するファンドは、どこでもいいわけではありません。これまでの投資でどれだけの成功を収めているのかを確認し、事業をより大きく成長させてくれる見込みがあるかを考えることが大切です。ファンドの中にも実態がなく、詐欺をしている集団があります。質はピンキリのため、知名度が高く、これまで多くの投資で成功してきたファンドを選びましょう。

その他に、十分な資金力を持っているかも重要なポイントです。資金力が少ないと、事業を円滑に運用することができず、廃業させてしまう可能性があります。そうなれば、従業員や顧客に申し訳が立たなくなり、かえって精神的なストレスを感じるようになるでしょう。

また、ファンドによってはリストラによる従業員の絞り込みを行うことがあります。従業員の継続的な雇用を絶対条件に定めることで、リストラを防げますが、契約を守るファンドかどうか確認が必要です。
様々な事業を買収しているファンドこそ、悪い噂がないか十分に調査することが大切です。

 

ファンドへの事業売却の相談先

ファンドに事業売却したいのであれば、M&Aのコンサルタントなど専門家に相談しましょう。独自のネットワークによって、条件に合致するファンドを探してもらえるため、早い段階で買収先が見つかります。また、事業売却の交渉を中立な立場でアドバイスすることも可能です。情報不足の状態で交渉すると、なぜ思い通りに交渉が進まないのか疑問に感じ、感情的になることがあります。

専門家のアドバイスを得られることで、交渉がうまく進まない原因がわかり、常に冷静に交渉を進められるようになるでしょう。買収側としても、専門家のサポートを受けていれば安心と思うため、契約までスムーズに進むようになります。

事業売却の相談は無料の場合が多いですが、何時間以降は有料、となるような料金設定も存在します。相談したいことを事前にまとめておき、時間内に収まるようにしましょう。相談の感触がよかった場合は、そのまま事業売却のサポートを依頼することをおすすめします。

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